HKT48、ライブに独自の魅力 指原莉乃が曲目リスト

日経エンタテインメント!

博多を拠点するアイドルグループHKT48は、11月26日に劇場公演初日から5周年を迎えた。AKBグループの中でも独自のカラーを持つと言われるHKTの大きな魅力がライブである。この5年の間に培われた、劇場公演とコンサートの特徴を探ってみた。

西鉄ホールに移転した初日の「HKT48劇場移転・リニューアルOPEN特別公演」。オリジナルセットリストで全シングル曲を歌った(C)AKS

2011年秋にお披露目されたHKT48は、同年11月26日から福岡市・地行浜のホークスタウンモール内に誕生した専用劇場で公演を始めた。HKT48劇場は、収容人数300人でAKB48グループ最大規模と言われ(秋葉原のAKB48劇場は定員250名)、恵まれた環境の中でスタートを切る。

HKT48の劇場公演が、形作られた最初のステップは、13年3月にスタートしたチームHの「博多レジェンド」公演だ。13年1月からHKT48劇場支配人を務めてきた尾崎充氏は「それまでの公演は、お客さんとメンバーとのキャッチボールがなく、淡々とした印象でした。お客さんの反応にメンバーがリアルタイムにリアクションするように変えていったら、MCもどんどん面白くなってきた。HKT48らしさとして伸ばすのはここだなと思いました」と語る。

また、劇場と同様に広かったロビーを利用して、夏祭りやメンバーによる作品を展示した「芸術の秋“展らん会”」など様々なイベントを開演前に実施。「たまたま通りかかった方にも立ち寄ってもらって、HKT48をより広く知っていただくことを目指しました」(尾崎氏)。

地行浜のHKT48劇場は、入居ビルの再開発により、16年3月に閉館。4月から福岡・天神の西鉄ホールに公演拠点を移し、公演を再開した。専用劇場ではなく、セリや名物だったデベソ(注1)はないが、舞台の中央にバブル時代のディスコのお立ち台をほうふつさせる浮島状のサブステージを作ったり、メンバーが客席の後ろから登場するなど臨場感のある演出を工夫。そうした会場の構成から、ほかの姉妹グループと同じ公演内容でもHKT48だけは演出が異なり、独自性が強い。

指原が作るセットリスト

「HKT48夏のホールツアー2016」の高知と鳥取公演は、指原、宮脇、兒玉は不在。田島と朝長が平均年齢16歳の若手をけん引(C)AKS

劇場公演と共にHKT48が力を入れてきたのが、各地を回るコンサートだ。14年1月より初の単独ツアー「九州7県ツアー~可愛い子には旅をさせよ~」がスタート。「まずは地元にしっかり根付くために、九州を回るコンサートからスタートしました」(尾崎氏)。グループの人気上昇と共に、コンサート会場も大きくなり、14年9月には初の全国ツアーが実現。全国18都市を回った。

HKT48のコンサートは、指原莉乃がアイドル好きならではの視点からセットリスト(注2)を作っている。『ロックだよ、人生は…』や『恋のお縄』などHKT48がコンサートでパフォーマンスすることで、人気曲となったAKB48の楽曲も多い。AKB48グループ外のモーニング娘。や乃木坂46などのアイドルの楽曲も取り入れる斬新な試みも、話題を集めた。

15年のアリーナツアーファイナルとして行われた横浜アリーナでのコンサートでは、メンバーたちがひそかに練習していた吹奏楽を披露。16年の「サシコ・ド・ソレイユ」では指原莉乃と宮脇咲良などがワイヤーに吊られてフライングに挑んだ。独自性とサプライズにあふれているのが、HKT48のコンサートだ。

(注1)ステージ中央に張り出す、回転する舞台。(注2)コンサートで演奏する曲目とその順序。

(ライター 高倉文紀)

[日経エンタテインメント! 2016年12月号の記事を再構成]

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