金鉱株投信「ブラックロック」 騰落率1位をキープ

日経マネー

2016/12/15

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今回は過去1年間(2016年9月末時点)の騰落率ランキングを紹介する。

前回(2016年6月末時点)に引き続き首位の金鉱株投信「ブラックロック~」は、約80%の上昇率も驚異的だが、さらに着目したいのが純資産総額の伸びだ。6月末で158億円だったのが、その後3カ月で8割増の282億円となっている。

R&I発行の『ファンド情報』(2016年7月25日号)によると、同投信の単独販売会社である野村証券が、ドル資産を多く保有する投資家にヘッジ手段として積極的に提案したもよう。残高の急拡大は、大手証券の販売力の強さを示している。

同投信の残高は、1995年に設定された直後にも300億円に迫ったことがあったが、その後は右下がりだった。こうした既存の長寿投信の提案を強化する動きは、新規設定投信の販売に注力する従来の販売トレンドとは、一線を画した新たな潮流といえるだろう。

ランキングでもう1本注目したいのが、8位の「JPMジャパン~」。該当期間の日経平均株価の騰落率がマイナス5%という厳しい運用環境の中、約45%の上昇率は国内株式投信では出色だ。

JPモルガン・アセット・マネジメントは、数年前まで「JPMザ・ジャパン」などがR&Iファンド大賞で賞を何度も獲得し、国内株式運用で強さを見せていた。近年は受賞が少なかったが、同投信を含め、復活の兆しとも取れる。

注:2016年9月末時点の純資産総額が10億円以上の投信(確定拠出年金専用およびラップ口座サービス専用、デリバティブ型、ETFを除く)について、過去1年間の騰落率が高い順に並べた。R&Iリスク分類は、基準価額の変動リスクを大きい順にRC5からRC1までの5段階で分類したもの。R&Iファンド調査部の業務は信用格付業ではなく、金融商品取引業等に関する内閣府令第299条第1項第28号に規定されるその他業務(信用格付業以外の業務であり、かつ関連業務以外の業務)です。当該業務に関しては、信用格付行為に不当な影響を及ぼさないための措置が法令上要請されています。R&Iの投信定量評価に関してはサイト(http://www.r-i.co.jp/toushin/)を参照

(格付投資情報センター)

[日経マネー2017年1月号の記事を再構成]

日経マネー2017年1月号

著者 :日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 750円 (税込み)