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リピーター獲得にアロマの香りが効く

日経BPヒット総合研究所 石井和也

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NIKKEI STYLE

エンターテインメント、トレンド、健康・美容、消費、女性と働き方をテーマに、ヒット案内人が世相を斬るコラム「ヒットのひみつ」。今回のテーマは香り。商業施設などで香りを活用するケースが増えている。個人の需要も旺盛だ。

ホテルや百貨店、セレクトショップ、ショールームなどのエントランスにおいて、その店オリジナルの香りで"おもてなし"する商業施設が増えてきている。パレスホテル、伊勢丹、シップスなど、さまざまなジャンルの人気施設にその香りを提供しているのが、アットアロマだ。

1台で100畳ほどのスペースに香りを拡散させる小型のディフューザーを置いたり、空調に香りを仕込んで風で送り込んだりする方法で、施設ごとに多彩なアロマ空間を作り出している。

店舗のディスプレーを季節によって変えるように、季節ごとに香りを変える施設も多い。例えば、春は花のやわらかな香りで気持ちを上げ、夏はペパーミント系で涼しさを感じさせ、秋はヒノキなどウッド系の香りでリラックスさせ、冬はジンジャーやオレンジでほっこりさせるといった使い分けもできる。

子供から大人まで万人に受けいれられる香りにするか、とがった印象を与えたいのか、施設の担当者とその空間のコンセプトや香りのイメージを共有しながら、既存のアロマオイルから提案したり、数カ月かけてオリジナルな香りを制作したりして、各社各様の香りで空間をデザインしている。

「オリジナルのオイルを制作するところは、インテリアや音楽と同様に、香りをブランディングに使っている」(アットアロマ アロマ空間デザイナーの武石紗和子さん)という。ブランドイメージにあったオイルの香りを嗅ぐだけで施設やサービス、そのときの経験が想起されるもの。伊勢丹やANAのようにオリジナルのアロマオイル自体を販売するところまである。

「香りは直接、脳に働きかけるので、無意識にリラックスさせられる」(武石さん)。施設での滞在時間を増やしたり、ショッピングを楽しくさせたりする効用も期待できる。また、香りは記憶とも結びつきやすいので、例えば、旅行やショッピングで楽しい思い出があれば、その香りを嗅いだときに昔の記憶がよみがえり、気分も良くなる。リピーターにもつながる。さらには、「いい天気ですね」ではなく、「いい香りですね」から会話が始まることで、スタッフと客とのコミュニケーションのきっかけにもなる。

さまざまなビジネス利用が考えられ、ホテルや百貨店以外にも、病院、介護施設、ブライダル、フィットネス、レジャー、マンション、交通機関、イベントなど、空間を香りでデザインする同社のアロマ空間を導入する業種は広がっている。

視覚、聴覚以外に嗅覚に訴えるマーケティングやプロモーションが今後は様々に出てきそうだ。

香りの機能を生活に取り入れる

アロマは個人需要も旺盛だ。東京・青山にあるアットアロマの直営店には、香水のように自分好みのアロマオイルを買い求めにやってくる客が絶えないという。

「玄関にはすっきりとしたペパーミントやユーカリ、寝室は朝はさわかかな柑橘系、夜は落ち着くラベンダーやローズ、キッチンは濃厚な香りは避けてハーブ系を。家の中のパブリックスペースである居間は、万人向けの優しい香りを選び、来客の時には華やかな香りでもてなす。場所と時間、シチュエーションで香りを使い分ける"香り上手"な方も多い」(武石さん)

香りで空間をデザインするだけではなく、香りの機能を期待して、アロマオイルを導入する人が増えている。特に香りの機能にこだわりを見せるのが男性。アットアロマの直営店の客の半数近くが男性だという。眠れないときに使うラベンダーの香りから始まり、興味が高じて、子供の受験勉強で使ったり、仕事のときには、すっきり、集中力のアップやリフレッシュにつながるレモンやローズマリーを使い分けたりするなど、香道ならぬアロマ道を極める人もいるそうだ。

ほかに、オリジナルの香りのオイルを注文してプレゼントに使うなど個人の用途も広がっている。アットアロマでは「あいしてる」「おつかれさま」「がんばって」「おめでとう」「ありがとう」のイメージを香りにしたメッセージアロマも商品化している。例えば、「ありがとう」は、じんわり温かい香りで、ほっとする心地よさ、包み込まれる優しさのイメージ。それを、ホーウッド、ゼラニウムなどの原料で表現している。「おつかれさま」は、やすらぎを感じる穏やかな香り。ほっと一息、ゆったりまどろむというイメージで、ヒノキ、パイン、サンダルウッドを使う。香りで思いを伝える、新しいコミュニケーションの形を提案している。

アットアロマでは、朝晩にタイマーで2種類の香りを噴霧する「duo(デュオ)」など、個人向けのディフューザーも各種製品化している。ただ、「アロマオイルの小瓶の蓋を開けて鼻に近づけたり、外出先ならハンカチやティッシュに1~2滴たらしたりするところから始められるので敷居は高くない」(武石さん)という。

実は私も小瓶をカバンに入れてあり、仕事で疲れたとき、栄養ドリンクを飲む代わりに、レモングラス&サンダルウッドの香りの小瓶を鼻に近づけ、リラックスタイムを持つようにしている。ただし、香りは慣れてしまうと効果がなくなるので、微量でよさそうだ。

石井和也(いしい・かずや)
日経BPヒット総合研究所 研究員。コンシューマー局プロデューサー。『日経トレンディ』『日経ゼロワン』『日経キッズプラス』の副編集長、『日経おとなのOFF』の編集委員などを経て現職。キッズからシニアまで各世代のライフスタイルをウオッチ。共著に『ものづくりの未来が見える 3Dプリンター完全マスター』(日経BP社)がある。
日経BPヒット総合研究所

[参考] 日経BPヒット総合研究所(http://hitsouken.nikkeibp.co.jp)では、雑誌『日経トレンディ』『日経ウーマン』『日経ヘルス』、オンラインメディア『日経トレンディネット』『日経ウーマンオンライン』を持つ日経BP社が、生活情報関連分野の取材執筆活動から得た知見を基に、企業や自治体の事業活動をサポート。コンサルティングや受託調査、セミナーの開催、ウェブや紙媒体の発行などを手掛けている。

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