格安モバイルバッテリーも 100円ショップ驚愕グッズ
100円ショップは、文房具や食器といった生活雑貨以外に、パソコンやスマートフォン(スマホ)で使えるデジタルグッズも多く売っている。USBやLANなどの各種ケーブルやスマホ用の保護フィルムなどはおなじみになってきた。だが、最近はモバイルバッテリーやパソコンのマウスなど、「こんなものまで買えるのか!」と驚く製品も売っている。今回は、ダイソー、キャンドゥ、セリア、ワッツといった大手100円ショップを調査。絶対お買い得なデジタルグッズを紹介しよう。
イマドキの100円ショップはモバイルバッテリーも売っている
ダイソーは、100円ショップながら200円以上の製品も多く扱う。100円ショップの定義についてお店に小一時間問い詰めたくもなるが、200円以上の製品の中には「この価格でこんな物が買えるのか」と驚くものが多い。お得で便利なら、"100円"へのこだわりを捨てて手を伸ばしたい。
ダイソーで売られている製品の中で特に注目したいのは、300円で売られている「モバイルバッテリー(2000mAh)」だ。モバイルバッテリーがたった300円! 搭載する電池の総容量は2000mAhで、売れ筋の5000mAhのモバイルバッテリーなどと比べると容量が小さいが、小型で持ち運びやすい。サイズは幅97×奥行き25×高さ23mmとかなり小さい。容量が小さい分、モバイルバッテリーへの充電時間が短いというメリットもある。
充電用のmicro USBケーブルを付属しているのも魅力だ。ケーブル単独で100円することを考えると、モバイルバッテリーは実質200円と捉えることもできる。現在売られているモバイルバッテリーの中で、ずば抜けてコストパフォーマンスが高い。
モバイルバッテリーを充電するのに必要なUSB電源アダプターも、ダイソーではたった200円で買える。USB電源アダプターのUSB端子は最大出力が1Aで、充電できるのはスマホやゲーム機といった小型機器のみだが、サイズが幅35×奥行き42×高さ18mと小さくて持ち運びやすい。また、電源アダプターの入力電圧は100~250Vと広範囲で、日本の電源プラグだけでなく、電圧が異なる海外の電源プラグでも利用できる。
ガラス面で使える高感度マウスも300円!
バッテリーに続いて発見した驚きの商品はパソコン用のマウスだ。しかも、青色LEDを搭載する高感度マウスがたった300円。青色LEDを搭載するマウスは、赤色や白色のLEDを搭載するマウスに比べ、アクリルやガラスといった光の反射が多い素材の上でも認識性能が高い。そのため、使う場所を選ばない。
実際に300円のマウスを使ってみたが、操作の誤認識はせず、いきなりマウスカーソルが変な位置に飛ぶようなことはなかった。ケーブルが堅いため、マウスを動かすときにちょっと邪魔と感じること、ソールと呼ばれるマウスの底面の接地面が樹脂で本体と一体成形されており、柔らかいマウスパッドの上では滑りにくいことが不満だが、それ以外は1000円程度で売られているマウスと遜色ないと感じた。
100円でiPhoneケーブルの損傷を防ぐ
モバイルバッテリーやマウスの利点が安さなら、こちらはちょっとした便利さが目につく商品。キャンドゥやワッツなどで売られているシリコン製の「iPhone用Lightningケーブル保護カバー」だ。価格は100円と、100円ショップならではの値付けになっている。
iPhoneに付属するLightningケーブルは、コネクターとケーブルの付け根部分を過度に折り曲げると、ケーブルが壊れやすい。それを防ぐには、付け根部分を過度に折り曲げないことだが、iPhoneにケーブルを挿したままカバンに入れたり、ケーブルを束ねたりするとどうしても付け根部分が曲がってしまうことがある。そこで、iPhone用Lightningケーブルカバーをケーブルの弱い部分にかぶせて、コネクターとケーブルの接点付近の折り曲げを制限しケーブルを保護できる。1パックに2個入っており、USB端子側とLightning端子側の両方を保護できるので便利だ。
100円の外付けレンズで広角もマクロも自在
100円で買えるスマホ用グッズも最近は充実の一途だ。例えば、スマホのカメラの画角は狭い。特に自分撮りに使うインカメラの画角が狭いため、自分と周りの風景を一緒に撮ろうとすると、腕を伸ばしたり自撮り棒を使ったりして、カメラと自分の距離を離さなければならない。そこで、スマホのレンズの上に取り付けて画角を広げるクリップ型の外付けレンズが売られているが、なんとその外付けレンズも100円ショップで購入できる。
カメラの上にかぶせるので、その分、画質は劣化する。また、無理やり画角を広げているので、写真の4隅が湾曲したり、元々のカメラの画角が広いと写真の周囲が黒くなる現象(ケラレ)が発生したりすることはある。ただ、このタイプの外付けレンズなら、もっと高い製品でも同じ。100円で画角を手軽に広げられるなら、"買い"だろう。
スマホのカメラは、逆に至近距離の接写もしにくい。それもスマホ用の外付けレンズを使えば補える。これも100円ショップで入手可能だ。これをつけると、1~2cmでの接写ができるようになる。
100円ショップで売られているスマホ用レンズはアクリル製だ。家電量販店で売られているレンズはガラス製でそちらの方がより透明で画質はきれいなものの、気楽に使うには、100円ショップで売られているアクリル製のレンズでも十分と感じる。
保護フィルムはガラス製も登場
スマホの液晶保護フィルムは、すでに100円ショップの定番製品と言っていいだろう。特にシェアが高いiPhone用の保護フィルムは、指紋防止フィルムやブルーライトカットフィルムなど、種類も充実している。最近は、ガラス製の保護フィルムまで登場している。ガラス製のフィルムは、家電量販店では2000~4000円程度で売られている。それがたった100円で購入できるようになっているのだから驚きだ。
ガラス製の保護フィルムはビニールの保護フィルムよりも指がかなり滑りやすい。また、液晶と同じ素材なので、保護フィルムを付けない状態と比べて使用時の違和感が小さい。強固でもある。ただし、売っているのはiPhone 6/6s、iPhone 6/6s Plus用のみ。最新のiPhone 7には利用できないので注意したい。
100円なら数をそろえても痛くないタップボックス
電源タップの付近はどうしても電源アダプターやケーブル類がごちゃごちゃしてしまう。その見栄えをよくするには、それらをタップボックスに入れて隠してしまうのがいい。タップボックスは家電量販店で1000円程度から売られているが、実は100円ショップでも買える。家電量販店で売られているタップボックスよりも小型で、スマホの充電器を2~3個収納するのに適したサイズだが、価格が安いので、複数買っても財布に優しい。パソコン周りやテレビの裏、電話の近くなど、複数置く場合でも、同じものでそろえれば、見た目がスッキリしそうだ。
(ライター 田代祥吾)
[日経トレンディネット 2016年11月2日付の記事を再構成]
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