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フランスで国民的人気 冷凍食品「ピカール」の本物度

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NIKKEI STYLE

フランス発の冷凍食品専門ブランド、Picard(ピカール)の日本1号店が11月23日、青山骨董通りにオープンした。フランスからやってきた冷凍食品の黒船は、日本の冷凍食品をどう変えるのか。

フランス人の好きな食べものブランド調査で7年連続1位

お弁当にはミートボールやから揚げ、疲れて帰ってきた日の夕飯にはチャーハンやグラタンなど、日本人の食生活の一部となっている冷凍食品。日本冷凍食品協会が今年の2月に実施した「"冷凍食品の利用状況"実態調査」によれば、約8割の人が月に一度は冷凍食品を利用しているという。買い置きができたり、調理の手間が省けたりと高い利便性がその魅力だが、この秋、業界に本格的に参入するのがフランスの冷凍食品ブランド「ピカール」だ。

ピカールは「フランス人が選ぶ好きな食べものブランド調査」で2010年から16年まで7年連続1位を獲得するなど、フランスでは国民的な人気を誇るブランド。同国を中心にイタリア、ベルギー、スウェーデン、スイス、ルクセンブルク、英国の7か国で約1000店舗以上を展開しており、ヨーロッパ以外での展開は日本が初となる。14年の秋から総合スーパーAEON(イオン)の一部店舗で販売されており、約2年の試験期間を経て単独店舗の出店に至った。

フランスで街を歩けば、あちこちでピカールを見かける。日本人がスーパーやコンビニで総菜や弁当を買うように、フランス人はピカールで昼食や夕食を買って帰る人も多い。一方で、日本の冷凍食品とは明確に方向性が異なる点もある。日本でピカールを運営するイオンサヴール社長・小野倫子さんは、その違いをこう説明する。

「日本の冷凍食品は『便利』をキーワードに、いかに手間をかけず短時間で作れるかという観点で著しい進化を果たしています。一方、ピカールでは手軽さを大切にしつつも、よりおいしさや食の豊かさ、見た目の美しさに重点を置いた進化を続けています」

パーティー向き商品と冷凍食材の豊富さが特徴

では、具体的にどんな特徴があるのか。まずはそのラインアップだ。フランスでは1000種類を超える品ぞろえがあるが、まず日本で販売されるのは200種類。レンジで温めるだけで食べられる、日本の冷凍食品と同様の使い方ができる個食商品に加え、「サーモンのパイ包み」「冷凍フォアグラスライス」など、ホームパーティーで使えるような商品も多い。見た目も華やかで、イオンでの試験販売では「クリスマスや父の日、誕生日などお祝いの日のために購入される方も多かった」(小野さん)。どこか後ろめたさを感じることもある冷凍食品を、記念日に利用できるのは日本の冷凍食品にはない特徴だろう。

実際に「サーモンのパイ包み」を試食してみる。3~4人でシェアできそうな大きさで、口を大きく開けないと食べられないほど分厚い。パイの中にサーモンがぎっしり詰まっていて、味付けは控えめだ。

「パーティーで利用されることが多い一方で、どれだけ日常生活で使ってもらえるかも重要。毎日食べても飽きないようにするため、素材を生かした味付けにし、遺伝子組み換えなし、化学調味料不使用など健康面にも配慮しています」(小野さん)

日常的に使える商品として、カット野菜や魚の切り身など、食材を冷凍しただけのものも豊富。洗う、切るといった面倒な工程がすべて済んだ状態で売られているので、料理をする際にも効率的でゴミがほとんど出ない。フランスのピカールではおよそ4割がこうした食材や素材の商品で、小野さんはその売り場を「普通のスーパーマーケットの商品がすべて凍っているよう」と形容する。品質に関しても、フランスでは「ピカールの魚は品質も使い勝手も良い」との定評がある。

また、オーブンで調理する商品が多いのも日本の冷凍食品とは違うところ。クロワッサンなど一部の商品は焼き上げる前の状態で冷凍されており、オーブンで調理することでできたての味が楽しめる。

「オーブンはなじみがないという方もいるかもしれませんが、レンジに簡易的なものがついているなど、意外と家庭で利用できる場合は多い。これまでのイオンでの売り上げをみるとオーブン調理の商品も好調です。できたてを食べることができ、オーブンの温度や時間を設定するだけなので失敗が少ないことも受け入れられた要因だと考えています」(小野さん)

冷凍食品ではなく、競合相手はベーカリーや宅配ピザ

このように日本の冷凍食品とは指向が異なるピカールだが、その価格は400~2000円程度。素材や種類が違うため純粋な比較は難しいが、平均して既存の冷凍食品の倍以上だ。これに対し、小野さんは視点を変えることで価値を提示する。

「試験期間中、お客様からはベーカリーや宅配ピザと比較する意見が多く寄せられました。たとえばクロワッサンは10個入り780円で、1個あたり78円。焼き上げる手間はかかりますが、これでベーカリーと同じ品質であれば安いと感じる方もいるでしょう。冷凍食品としてみると高いように思うかもしれませんが、同じ用途のものと比較すると価値を実感していただけると思います」(小野さん)

小野さんはピカールを「日本の冷凍食品と競争するのではなく、これまで使ってこなかったような人にも手にとってもらえる、全体の裾野を広げるような存在になれば」と位置づける。東京・青山の1号店に続き、12月2日には中目黒、9日には麻布へ出店予定。都心部以外の地域にはオンラインの販売で対応しながら、日本での認知を広めていく方針だ。

現在、日本では高級感のあるイメージを持たれているが、1年前にフランスで生活していた20代の男性はピカールを「毎週のように食べていた」と語る。また、女性の就業率が85%と高いフランスでは「忙しい母親の心強い味方」という印象もあるようだ。このように、フランスでは極めて庶民的なものとして認知されているピカール。日本でどのように受け入れられていくか注目だ。

(ライター 小沼理=かみゆ)

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