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親孝行、一緒にデジタル 認知症予防にも効果

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NIKKEI STYLE

親の老いを実感し始めた40~50歳代が、スマートフォン(スマホ)や米アップルのタブレット(多機能携帯端末)「iPad」などデジタル機器を使い親孝行に励み始めている。扱い方を優しく教え、一緒に学び体験する姿勢で臨むと親も楽しくなり、毎日の生活に張りが出るという。デジタル機器は核家族化で離れた親と子をつなぐ有力な道具だ。

「お父さん、今日はフェイスブックで友達申請しましょう」「覚えることは多いけど、クリアするたびに友達が増えるね」

10月下旬の夜。会社役員の松岡正道さん(50)は、東京都世田谷区の自宅の隣に住む父の正治さん(82)宅で、父に交流サイト(SNS)のフェイスブックの登録方法を教えていた。正治さんは2年前にiPadを購入。だが一人では何もできず、シニア向けの教室に通ったものの長続きしなかった。

見かねた正道さんは、最近、休日や平日の夜にアドバイスを始めた。「50歳になり、体力の衰えを感じるようになって頭をよぎったのは『親孝行したい時に親はなし』のことわざ。自分ももっとデジタル機器を使いこなしたいし、父に付き合って勉強し直すことにした」と話す。

今どき親孝行の5カ条
(1)パソコンやスマホに親しんでもらう。デジタル機器は親の脳を刺激し、認知症予防に役立つ
(2)子は親にデジタル操作を優しく、同じことを聞かれたら何度でも説明。できたらほめる
(3)子は上から目線ではなく、自らも学ぶ姿勢を持ちウオーキングを一緒にするなど、体験を共有する
(4)見守り機能がある電気ポットなど家電商品の購入は親の生活習慣を考える。買うときは親子一緒
(5)親を寝たきりにさせず介護する期間を先送りできれば、自分の生活の質も保てる

正道さんの父に対する視線は優しい。「同じ事を何度聞かれても、上から目線になってはダメ。クリアしたら褒めるのが大事」と話す。正治さんはフェイスブックでどのように情報発信しようかと奮闘中。「電子メールもできるようになった。ありがたい親孝行だ」と父子関係は良好。

高齢者の認知症に詳しい医師の米山公啓さんは、デジタル機器での親孝行を勧める。「パソコンやスマホの操作を学ぶと、脳に操作手順など新しい情報がインプットされる。操作時には、ため込んだ情報をアウトプットしようと脳が活性化する。認知症予防に効果がある」と米山さん。

核家族化で遠い故郷に暮らす親とのコミュニケーションでも役立つという。米山さんは「親の介護が始まる時期を少しでも遅らせることができれば、自分の生活も大変にならずに済む。デジタル機器での親孝行は、自分のためでもある」と強調する。

千葉県柏市に住む会社員の寺町正剛さん(52)の親孝行デビューは2年前のお盆。帰省した佐賀市の実家で当時82歳の父の剛さんの膝が弱っており、外に出て歩いてもらいたい、と思ったのがきっかけ。正剛さんが使ったのがNTTドコモのサービスだ。

帰省時に父の携帯電話と母のスマホにアプリをダウンロード。携帯とスマホを持ち歩いた時の歩数などを数えられるよう設定した。義理の父母を含めて計4人の情報が正剛さんと妻のスマホに1日1回電子メールで届く。「息子に見守られている気がして歩くのが楽しい。1日1万歩が目標。少ないと正剛から電話がある」と、剛さん(84)の日常はハツラツとしている。

親が1日1万歩歩けば、子も同様に歩く。正剛さんは自分もウオーキングしていることを親に示す。「親のためとか、親孝行は義務といった態度は良くない。かえって親のストレスとなり老化を進めるかもしれない」と正剛さん。

もちろん、デジタル機器や家電は、親孝行の万能の道具とばかりはいかない。使い方に工夫や注意が必要だ。

例えば電気ポットに通信機能を持たせ、ネットワーク上でポットの使用状況をパソコンやスマホでモニタリングする安否確認電気ポット。東京都内に住む女性(48)は今年9月、東北地方で一人暮らしの母(76)に贈ったものの、やがてポットの使用状況を伝える電子メールが来なくなった。原因は「母は節電意識が強く、お茶を飲みたくない日は電源を抜いてしまっていた」(女性)からだった。

わざと電源を数日抜いて、親元に電話をかけさせる事例もある。子が親の生活習慣や考え方をよく知った上で機器を選んだ方がよさそうだ。

「今どきの親孝行の心得は、大手塾のキャッチコピーではないが『YDK』」と話すのは、老いた親と子の向き合い方を考える会員制サークル「オヤノコトネット」(東京・新宿)の大沢尚宏社長。YDKの意味は「やれば(Y)デジタル(D)心地よい(K)」。約6000人の会員に向けて提唱している。

思い立ったが吉日。まずは今夜、親に電話してみてはどうだろう。YDKは子が親とコミュニケーションを取ろうとするところから始まる。

(保田井建)

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