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1.5m落下でも割れない画面 スリムな頑丈スマホを解剖

佐野正弘のモバイル最前線

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NIKKEI STYLE

2016年10月に発表された冬商戦向けスマートフォン(スマホ)の中でも、画面割れや傷に強いなど"頑丈さ"を前面に打ち出しているのが、NTTドコモ富士通製端末「arrows NX F-01J」だ。1.5mの高さからコンクリ床に落としても傷が付かなかったというほどの頑丈なボディーは、どのように実現したのだろうか。

新しいarrowsのアピールポイントは頑丈さ

F-01Jは、富士通のフラッグシップスマホ「arrows NX」シリーズの最新モデル。チップセットはミドルハイクラスの「Snapdragon 625」。最先端の性能にこだわっていた従来のarrows NXシリーズとは一線を画した格好だ。

F-01Jが、最大のアピールポイントとして前面に押し出しているのは、画面が割れにくく、傷がつきにくいなど、非常に頑丈であるということだ。富士通はこれまでにも、米国の国防総省が定める「MIL規格」に準拠するなど、耐衝撃性能を備えたスマホをいくつか開発している。だがF-01Jは、そのMIL規格に対応した従来機種を上回る頑丈さを実現しており、それを最大のポイントとしてアピールするに至ったようだ。

実際のところF-01Jはどの程度頑丈なのだろうか。NTTドコモや富士通が実施した新製品発表会で体験した。

デモの1つ目は、F-01Jを1.5mの高さからコンクリートに落としても、ディスプレーが割れず傷もつかないというもの。MIL規格では1.22mの高さからラワン材に落下させる試験を実施し、面・辺・角など26方向から落下させても動作することが求められる。だがF-01Jはそれよりも高く、しかも硬い素材を用いて、26方向から落下試験を実施しても動作することを確認している。

2つ目は、ディスプレーの特定箇所だけをピンポイントで強く圧迫しても、画面が割れないというもの。テコのような機械を用い、大人の男性が全力で力を入れて圧迫しても、ディスプレーにひび一つ入らないというのは驚きだ。富士通側の説明によると、100Kg以上の力を入れても割れなかったとのことで、かなり強固なディスプレーを実現していることが分かる。

そして3つ目は、金属などで本体をこすっても、簡単には傷がつかないというもの。ネジやコイン、F-01Jをくぎなど多数の金属と一緒に入れて何度も交ぜても、ボディーやディスプレーに傷がつく様子は見られなかった。

画面割れや傷を防ぐ「SOLID SHIELD構造」とは

どうやって、これほどまでに丈夫なボディーを実現しているのかというと、それは本体の「SOLID SHIELD構造」にあるという。

SOLID SHIELD構造の特徴の一つは、きょう体内部の頑健さの強化である。arrows NXシリーズは、これまでも内部の基盤を守るため「ステンレスホルダ」で補強を施していたが、F-01Jではそのステンレスホルダの厚みをアップ。さらに両側面にステンレスフレームを追加して補強を施し、落下衝撃のシミュレーションを重ねてそれらを最適に配置したことで、曲げや歪みに強い、剛性のあるボディーを実現したのだという。

富士通マーケティング・営業本部マーケティング統括部第2商品企画部の光安慶祐氏によると、曲げや歪みに強い構造こそが、画面割れを防ぐ上で重要になるとのこと。スマホが落下した時は衝撃で本体が曲がり、それが画面割れを招く大きな要因になることから、いかに曲げに強いボディーを実現するかが重要になってくるのだそうだ。

そしてもう一つの特徴が、本体に使用する素材である。arrows NXシリーズは代々ボディーにアルミ素材を用いているが、F-01Jでは従来採用していた「6000シリーズ」より硬度が高い、「7000シリーズ」のアルミ素材を採用している。このアルミ素材にハードアルマイト加工を施すことで一層硬度を高め、曲げに強いボディーの実現に一役買うとともに、前機種となるF-02Hと比べ、傷や打痕への耐力も約2倍に向上しているとのことだ。

またディスプレーには、強度の高さで定評のある、米コーニングの「Gorilla Glass 3」を採用。ガラスの厚さも0.7mmにまで増やし、衝撃や圧迫などに強い強靭(きょうじん)なディスプレーを実現しているようだ。

コーニングは、現在Gorilla Glass 3より性能の高い「Gorilla Glass 4」を投入している。にもかかわらずGorilla Glass 3を採用した理由として、光安氏は「あくまで弊社内での検証ではあるが、大きな性能差は出ていないと判断し、全体のバランスを考えてGorilla Glass 3を採用した」と話している。コスト増につながる新しい素材を採用するよりも、従来の素材で厚さを増した方が、同じコストでも強度を高められると、富士通側は判断したようだ。

「頑丈な普通のスマホ」にこだわり

では、なぜ富士通はフラッグシップモデルのF-01Jで、性能や機能ではなく頑丈さを前面に打ち出すに至ったのだろうか。

その理由について光安氏は、ユーザーのスマホの買い替えサイクルが長期化していることを挙げる。スマホは性能の進化が鈍化してきたこともあり、従来2年程度だった買い替えサイクルが、3年程度に延びてきているという。一方で、スマホは毎日肌身離さず利用するデバイスであり、長く使うほど傷や画面割れの問題が顕著になってくる。そうした長期利用ユーザーが抱える不安や不満を解消すべく、最先端の性能を備えるよりも、長く使っても傷がつかない、高い堅牢(けんろう)性を備える端末をフラッグシップとして投入するに至ったという。

もちろん、従量やサイズを気にしなければ、頑丈なスマホを開発することは難しくない。実際、業務用やアウトドア向けであれば、サイズは大きく持ちづらいが、非常に頑丈なスマホは、これまでも作られている。

しかしながら一般ユーザーがスマホを利用するシーンは、たとえアウトドアの趣味を持っている人であっても、その大半が日常生活の中である。実際、富士通が実施したアンケートでは、アウトドアを楽しむユーザーであっても、アウトドアを想起させるハードなデザインよりも、トレンドに合ったスマートでプレーンなデザインを選ぶ人が8割に達していたとのことだ。

それゆえ富士通では、一般的なスマホと同じスリムなデザインと、頑丈さを両立することを重視して端末開発を進めているのだという。実際富士通はフィーチャーフォン時代から、防水に対応しながらも通常の端末と同じデザインを実現した端末を投入するなど、アウトドアで求められるような性能を、通常の端末デザインで実現することに強いこだわりを持っているとのこと。そうしたこだわりの強さが、通常のスマホと違和感のないデザインと、丈夫なボディーを両立したF-01Jを生み出す原動力となったようだ。

画面が割れても修理にお金がかかる、あるいは修理に出すのが面倒だという理由などから、画面が割れたままのスマホを使い続けるユーザーは少なからずいる。だがそうしたユーザーの多くは、決して画面割れの状態に満足しているわけではないだろう。F-01Jが、どれだけユーザーに受け入れられるのか興味深い。

佐野正弘(さの・まさひろ)
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。

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