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仕事の成功と幸せのために、もっと「No」を言おう

"もったいない"脱出の仕事術

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NIKKEI STYLE

コミュニケーション・コーチの岩田ヘレンです。母国である英国から日本に来て約25年。その間、日本企業においてグローバル・ビジネスの舞台は大きく広がり、ビジネス・コミュニケーションも変化しました。今、まさにそうした場で働いているあなたは、自分自身の能力や可能性を生かしきれていますか? もし「このままでは私、もったいない!」と感じているとしたら、その"もったいない"状況から脱出しましょう。もっと自分らしくハッピーに活躍するための考え方やコミュニケーション・スキルをお伝えします。

「Yes」の言いすぎは良くないことばかり

誰しも、自らの才能を生かして、納得のいく、いい仕事がしたいと思っていることでしょう。でも現実には次々に仕事や雑用が押し寄せ、効率が下がり、ストレスがたまる……の繰り返し。こんな状況をoverwhelmedといいます。次々やってくる仕事や依頼を引き受けすぎて限界を超えてしまった結果、ミスをしたり、病気になったり、家庭が犠牲になったり、人間関係が悪くなったりしてしまったら本当にもったいないですね。

特に、女性の場合は注意が必要です。人から好かれたい、嫌われたくないという気持ちから、何かをお願いされるとすぐに「Yes」と言ってしまう傾向があるからです。さらに日本の社会は「和」を大事にしますので、よけいに断りにくいこともありますね。こうして、よく考えずに言った「Yes」はどんどん積み重なって大変なことになってしまいます。

完璧主義者やプライドの高い人も要注意です。「自分でやらなくては」とか、「自分でやったほうが早い」と考えるためにoverwhelmedになって、仕事のクオリティーが下がってしまう。「仕事ができる」と評価されている人ほど陥りやすいパターンです。英国出身のビジネス・コンサルタントであるGreg McKeownは著書『Essentialism』(邦題:『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』)でこうしたことを指摘しています。「Yes」を言いすぎて、いろいろなことをやりすぎていると自分の才能がきちんと発揮できないし、幸せにもなれません。

メールで、電話で、あるいは対面で仕事や用事を頼まれたら、自動的に「Yes」と言わずに、まず考えること。自分なりのYesの基準を引き上げてもいいでしょう。

米国の起業家兼ライター兼ミュージシャンのDerek Siversはこんなふうに言っています。

If you're not saying "HELL YEAH!" about something, say "no".

("絶対絶対イエース!"というもの以外には"ノー"と言え)

何かお願いされたとき、Hell Yeah. I definitely want to do it! と思うときだけYes、それ以外はNo。かなりわがままな感じですけれど、とにかく「No」を増やすことが大事です。私自身も最近はすごく意識して「No」を言う機会を増やしています。

Noを言う方法(1)代案を提示する

例えば、このコラムの第1回のテーマを決める際、最初に編集者から提案があったのは別のテーマでした。その提案に対してすぐに「Yes」を言おうとしたのですが、よく考えるとそのテーマだと事前にいろいろ調べる必要があり、それほど説得力のある面白いコラムにはならない可能性があることに気付きました。そこで、その提案に対して「No」と答えるとともに、代案としてこの「上手なNoの言い方」というテーマを提案したわけです。

Noを上手に言う方法の1つめとして、このように代案を合わせて提示するというやり方は有効です。可能ならA案とB案を用意して、どっちがいいですかと選んでもらえば、より自分が希望する方向に進められるでしょう。

仕事の依頼の場合は、単純に好き嫌いで断るのは難しいでしょうから代案を出すのがよいでしょう。自分の専門分野とあまり関係ないような依頼であれば、事情を説明してお断りする方がよいですが、その場合も可能なら代わりの人を紹介することで依頼者との関係を損なわずにすみます。

Noを言う方法(2)アドバイスを求める

やや困るのは、上司から直接何かを依頼されてそれを断りたい場合ですね。その場合、既にあなたが抱えている仕事をまず上司に対して明確にしてみます。「今この仕事とこの仕事をやっていますが、ここに新しい仕事を入れるとしたら優先順位はどうすればいいでしょうか」と聞いてみます。

上司にもよりますが、部下が何をやっているかをあまり具体的に分かっていないことが多いものです。特に外国人の上司と日本人の部下の場合、上司は部下の状況を細かく把握しておらず、依頼に対して部下は「Yes」と答えるので問題ないのかと思ったら実はたくさん仕事を抱えて負担になっていたというケースがあります。ですから、現在の状況を明確にしてアドバイスをもらうというのは有効です。

場合によっては交渉もしてみます。例えば新しい仕事を受けるとしたら、現在進行中のプロジェクトの締め切りを1週間延ばせるか、などです。ただし、コミュニケーションの仕方は上司の性格に応じて選ぶのがよいでしょう。積極的にアドバイスをしたいという上司も、自分ではできるだけ考えたくないという上司もいますから。

もう1つ言えるのは、おそらく多くの女性は、困っていてもあまり周囲に助けを求めないのではないかということです。自分で我慢して解決してしまうのです。でも、私が自分のキャリアから得た学びの一つが、Ask for help. 上司やチームメンバーにもっと助けてもらうことを考えましょう。

◇   ◇   ◇

「No」を言うことはある種、筋トレに似ています。筋トレは、最初はちょっとハードですが、続けていくうちに慣れてやりやすくなってきます。Noも最初は心理的なハードルがあって難しく感じますが、繰り返すうちに楽になってきます。まずは小さなNoから始めてみましょう。

『Essentialism』にあったエピソードですが、膨大な仕事を抱えていたある男性が、著者から「できるだけたくさんの仕事にNoを言う」というアドバイスをもらいました。男性は、そんなことをしたら仕事の評価が下がるのではないかという恐怖感を持っていましたが、結果は逆でした。Noを言うことで彼は専門の仕事に集中でき、すばらしい成果を上げて高い評価を得たのです。Noを言うと人に嫌われないかとか、わがままに思われないかと恐れを感じることはあるでしょうが、自分自身の人生なのですから自分の健康、自分の幸せの方がはるかに重要です。少々わがままになることでいい仕事ができ、ハッピーになれば、結局は他の人にもいい影響を及ぼすことができるでしょう。

岩田ヘレン(いわた・へれん)
 グローバル・コミュニケーション・コーチ。英国ヨークシャー出身、さすがコミュニケーションズ代表。ウイズ株式会社 アドバイザー。日本翻訳者協会理事長、マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社コミュニケーション・マネージャーなどを経て2013年にさすがコミュニケーションズを設立。グローバル・ビジネスを想定した企業向けのコミュニケーション・スキル研修を実施している。

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