マーケティングライターで「超」がつくほどのホテルフリークである牛窪恵さんは、「ホテルは女性が一瞬でセレブになれる魔法の空間だ」と説く。ホテルで極上のスパやエステを体験するコツを教えてもらった。
◆ ◆ ◆
「男ホテル」と「女ホテル」がある
皆さまはプライベートでホテルに泊まる際、まず立地と価格に注目するかもしれません。ただ立地と価格にしか注目しなければ、おのずと選択肢は限られる。常に似た条件や似たランクのホテルを選ぶことになります。
ところが、「こういう場合には、こんな気分になりたいから、こういうホテルがいい」など、ご自身のココロに注目すれば、どうでしょう。その時々のシーンに合ったホテルが、見つかるとは思いませんか?
たとえば、プライベートでホテルを利用する際の“ココロ”に注目すると、
(1) 日常の延長で、ちょっとした「非日常」を味わいたい = 「瞬間セレブ」志向
(2) のんびりしたい、ホテルから外に一歩も出たくない = 「巣ごもり」志向
(3) 家族や伴侶、恋人、友達と「思い出」を創りたい = 「メモリアル」志向
(2) のんびりしたい、ホテルから外に一歩も出たくない = 「巣ごもり」志向
(3) 家族や伴侶、恋人、友達と「思い出」を創りたい = 「メモリアル」志向
……といったココロが浮かびます。
次に、そのココロに見合ったホテルを選ぶ段階で、1つの分かりやすい指標があります。それが、「男ホテルか、女ホテルか」という視点。
10年ほど前、この概念を教えてくれたのは、友人でありジャーナリストの瀬戸川礼子さんでした。彼女の定義を拡大解釈すれば、一般に「男ホテル」は大規模な宴会場やプールがあるなど、ビジネス利用や男性向き。カテゴライズされるのは、おもに客室数が500~1000室前後ある、大型ホテルや老舗ホテルです。対する「女ホテル」は、客室数が100室未満~400室程度。男ホテルほど大規模な館内施設(プールやレストラン、宴会場ほか)は少ないものの、多くは「感性」重視でホスピタリティもきめ細やか。恋愛や気持ちのスイッチングに向く、とのニュアンスです。