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「からだに悪いコーヒー」が「飲むべきくすり」に

"コーヒー悪者説"が覆された歴史――東京薬科大学名誉教授 岡 希太郎さんに聞く【前編】

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス
みんなが毎日飲んでいる香り高いコーヒーは、体にいいことづくめだった! 以前は「カラダに悪い」と言われていたコーヒーが、最新の研究により「カラダにいい」ことが明らかになっている。12年間にわたりコーヒーの薬理効果を研究してきた"コーヒーの伝道師"岡希太郎さんにコーヒー悪玉説が覆った経緯などを伺った。

最新の研究により、「コーヒーは健康にいい」ことが次々と明らかになっている。「コーヒーを飲む習慣があるとがんにかかりにくい」「肝臓にいい」「脂肪燃焼効果がある」など、"コーヒーの健康効果"が相次いで発表されている。

とはいえ、「子どもは飲んじゃダメ」「妊婦には危険」などとよく言われるように、タバコや飲酒などと同様、健康を損ねるというイメージがいまだにある。コーヒーはカラダにいいのか悪いのか――半信半疑の方も多いと思う。

そこで、「コーヒーの健康効果」の最新事情を東京薬科大学名誉教授でコーヒー研究家の岡希太郎(おか・きたろう)さんに聞いた。『毎日コーヒーを飲みなさい。』(集英社)、マンガ『珈琲一杯の元気』(医薬経済社)などコーヒーと健康に関する著書を多数手掛けている"コーヒーの伝道師"だ。

「コーヒーが健康にいいのは間違いない」

――ここ数年、「コーヒーは健康にいい」というニュースを目にする機会が増えました。「がんにかかりにくい」「肝臓にいい」「糖尿病にもいい」「脂肪を燃やす」など効果もさまざまですね。

岡さん「コーヒーはカラダにいい」という研究成果が毎年のように出てきています。多方面にわたって健康効果が確認され続々と報告されるので、コーヒーの研究をしている私自身が、その多さに参ってしまうくらいです。コーヒーが健康にいいのは間違いないでしょう。私自身は「コーヒーはくすり」だとよく言っています。

最近、一番話題になったのが、2015年5月の東京大学と国立がん研究センターによる発表です。「緑茶やコーヒーを飲む習慣のある人は、心臓病や脳卒中などによる死亡リスクが低下する」という疫学調査です。「コーヒーを1日3~4杯飲むと、心臓病死の危険性が4割減る」と新聞・テレビなどで大きく取り上げられました。私はコーヒーの健康効果について取材を受けることが多いのですが、このときは各メディアから取材依頼が殺到して大変でした。この発表で、「コーヒーはカラダにいい」という認識がより一層定着してきたように感じます。

岡さん コーヒーとお茶は、ともに世界中の人々に飲まれている存在ですが、両方に共通するのが、カフェインとポリフェノールという炎症予防作用と抗酸化作用がある物質を両方含んでいることです。カフェインやポリフェノールは、脂肪を燃やす働きがあるなど、さまざまな薬理効果を持っているのですが、両方あると相乗効果が出るのです。「カフェインとポリフェノールの相乗効果」と呼ばれるものです。

コーヒー1杯に含まれるカフェインとポリフェノールは、浅煎りのレギュラーの場合でそれぞれ100mg、200mg程度です。緑茶(煎茶)の場合はそれぞれ半分の50mg、100mg 程度となっています。コーヒーほどではありませんが、お茶も両成分を多く含みますから、健康効果を期待できます。ただ、疫学研究ではコーヒーの研究が圧倒的に多いため、コーヒーの健康効果の方がマスコミなどで多く取り上げられるのです。日本で緑茶の疫学研究が少ないのは残念ですね。

いま注目は「血液サラサラ」効果!

――さまざまあるコーヒーの健康効果の中で、今、岡先生が一番注目しているものは何ですか?

岡さん コーヒーの健康効果は、がん予防や2型糖尿病の改善、脂肪燃焼の予防などいろいろあります。それらの中で、私が今、最も注目しているのが「血液サラサラ効果」です。

――血液サラサラですか? コーヒーには、タマネギや納豆のような効果があるのでしょうか。

岡さん コーヒーにも、血液サラサラ成分が入っています。コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が多く含まれています。クロロゲン酸は、コーヒーの健康成分として一番知られている存在です。クロロゲン酸は、体に入ると肝臓で代謝されて半分以上がフェルラ酸という成分に変わります。これが血管内で血小板が固まるのを防ぎ、血液をサラサラにするのです。

脂っこい食事を取ると血液はドロドロになり、血小板が活性化して血が固まりやすくなります。これによって血栓ができて血管を塞ぐと、脳梗塞や心筋梗塞などの突然死につながる病気となるわけです。ところが、食事といっしょにコーヒーを飲んでおけば、フェルラ酸が血液をサラサラにしてくれます。

コーヒーの香り成分も血管の若返りに貢献します。コーヒーのなんともいえない馥郁(ふくいく)たる香りは、鼻腔(びこう)から脳に到達し、リラックス回路を活性化します。このコーヒーの香り成分は空気中に漂う分の何百倍もの量がコーヒーの液体中に溶け込んでいます。コーヒーの香りの中心的存在であるピラジン酸は、血小板が固まるのを強く抑制することがわかっています。

「人は血管とともに老いる」といわれます。「しなやかで丈夫」な血管をキープしたいなら、毎日コーヒーを飲んでおくといいわけです。

◇       ◇       ◇

「コーヒーが健康にいい」という認識が定着したのは比較的最近のことのように思うが、いつごろからコーヒーに対する認識が変わったのだろうか。続きは後編「『コーヒー悪者説』はどのように生まれ覆されたか 」でお届けする。

岡希太郎(おか・きたろう)さん
 東京薬科大学名誉教授。1941年、東京都生まれ。日本コーヒー文化学会常任理事サイエンス委員長。東京薬科大学卒業。東京大学薬学博士。 スタンフォード大学医学部留学。コーヒーの薬理作用について研究。著書に、『毎日コーヒーを飲みなさい。』(集英社)、マンガ『珈琲1杯の元気』(医薬経済社)などがある。

(ライター 柳本操)

[日経Gooday 2016年1月26日付記事を再構成]

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