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人間関係まで変わる 自分もハッピーになる食のマナー

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NIKKEI STYLE

前回(「実は美と健康と仕事に直結している『食のマナー』」)は、私が食事の際に気をつけている「基本の食べ方のマナー」をお話ししました。私は、その食べ方を自身に対する思いやりのマナーとし、毎回の食事で実践したことで、健康になり、結果的に体重が5カ月で10kg減りました。

もちろん、これは個人差もあるでしょうし、これだけで体重が減ったわけではないとも思います。そこで今回はさらに、マナーと関連する食事改善の仕方、その結果として仕事などの人間関係においてどのような成果が出たのかを具体的にお話ししたいと思います。

私は常々、マナーとは「相手の立場に立つ思いやり(愛)」であるとお伝えしています。この「相手」とは、人間だけではなく、動物や植物、鉱物などを含めた自然界すべてが相当すると考えます。そう考えれば食べ物、すなわち食材に対するマナーも存在するといえます。

食材に対するマナーという観点から私がおこなっているのは「食材そのものの味をいつくしむ」ということです。どういうことかといいますと、「調味料を極力使用しないで食べる」ということです。

「食材に対するマナー」で心が満たされる

私は2014年9月に、東洋医学と西洋医学の両専門医からの指導を受けて以来、野菜と果物中心の食生活に変えました。それまでは、とんかつやジャンクフードなどが大好きで、食塩やしょうゆ・ソース・ケチャップ・マヨネーズなどをつけて食事をしていました。もちろん、サラダにはドレッシングは必須と思っていました。

ところが、食生活を野菜と果物中心にして気がついたことがありました。それは食材、例えばカボチャの立場に立ってみたときに、そのカボチャ自体がもともと持っている味を味わうことなく調味料を使用するのは、カボチャに対して失礼なのではないか、という発想です。

英国のオックスフォードにいた頃に、当時オックスフォード大学の大学院生だった友人から聞いた話があります。ある学生Aさんが世界的に有名な某会社に内定しました。その会社は内定者たちを招待し、役員たちとの食事会を開催したそうです。その食事中、Aさんはメーンのステーキを食べる前にソルト(塩)を振りかけました。それを見ていた役員の一人が「ひと口も食べていないのに、いきなりソルトを振りかけるようなマナーのない人は、弊社の社員にはふさわしくない」と言い、内定が取り消しになったというのです。

この話はもしかすると別の理由があったのかもしれませんが、少なくともひと口食べて味わう前に調味料を使用するという行為が、マナーの欠如と評価されたことに違いはありません。

確かにこの話は、飲食におけるマナーとして納得します。例えばコーヒーを飲むときに、普段から砂糖やミルクを入れて飲む人であっても、最初のひと口はブラックで味わい、その上で好みの砂糖やミルクを入れるのが、コーヒーをいれてくださった方、またそのコーヒーに対するマナーであるといわれています。

そう考えると、前述のステーキを食べるときのマナーは、料理人に対するマナーと料理自体に対するマナーといえるでしょう。本来、食事のマナーとは、ナイフやフォークの扱い方や中座するときのナプキンの置き場所などの「型」以前に、物も含めて「相手」に対する思いやりの心、気持ちから成っています。

外食の多かった私でしたが、以来、自炊をし、仕事先にも野菜や果物を弁当箱に入れて持参し、食材そのものの味を楽しみながら食事をしています。その際に、前回お話ししたように、ゆっくりと最低でも30回はかんで食べます。すると、その食材が本来持って生まれてきた味が、口の中で広がり「わぁ、こんなに甘いの?」と多くの発見があります。そして、それがゆっくりと食道から胃に入っていくことをありがたさとともに体感できます。「なんておいしいんだろう」と感じることによる満足感と、おいしい食材に対する感動や感謝の気持ちが芽生えることで心が満たされます。すると面白いことに、食べる量が自然と少量になっていきました。

部下・後輩への接し方にも変化

以前は忙殺される日々のなかで、食材そのものの味をひとつひとつ感じながら食事をするということはありませんでした。遅ればせながらこの気づきと体験を得て、人への接し方や評価の仕方にも変化が起きました。

私は、部下後輩がミスをしたときや、一度注意をしたことが改善されず繰り返されると「どうして?」「なぜ?」とすぐにイライラするタイプでした。そして、それを表に出さずに対応していると自分の中にストレスがたまり、暴飲暴食に走る傾向にありました。

ところが、食事改善をおこない、食材に対するマナーという発見があって以来、ミスをされても、注意したことが改善されずに繰り返されてもイライラすることがなくなりました。人にはそれぞれ、その人が元来持っている良さがあり、元来の良さを大切に思い、評価しようという気持ちに常にフォーカスするようになったのです。

もちろん、注意すべきことは注意をし、指導しなければなりません。しかし、もともと良いものを持っていると相手を認めたうえで指摘をすれば、その言い方や伝え方にも変化が生じ、部下後輩たちが素直にそれを受け入れて改善できるようになりました。

そしてその結果、何よりも、私自身がとても楽になったのです。自分の気持ちが楽になれば、ストレスも軽減され、暴飲暴食もなくなります。イライラすることがありませんから、表情豊かにほほえむことができます。笑顔は免疫力を向上させるナチュラルキラー(NK)細胞を増やしてくれますから、健康にもつながります。

食事改善をおこなって以来、長年の悩みだった便秘も解消され、肌のくすみもなくなりました。また、思考力がさえてアイデアや発想が次々とわき、それを実行していくなかで、思ってもみないような新たな展開が起きています。

良い仕事をするためには「頭を空っぽにしてリセットさせる」とよくいわれますが、胃と腸を空っぽにさせることが、すなわち頭をからっぽにすることにつながるのではないか、と思います。私の場合は、胃腸をすっきりさせることで、脳もすっきりとプラスに働いてくれていると感じます。実際に胃と腸を空っぽにすることはできないのかもしれませんが、野菜と果物中心に調味料を極力使用しない食生活を送ることで、胃腸がすっきりしたことは確かです。

食のマナーは自分自身への「思いやり」になる

食事のマナーといえば、ワイングラス同士は触れ合わさずに乾杯をするとか、和食を食べるときには結婚指輪以外のアクセサリーは外す、などのマナーの型があります。その理由はといえば、グラスを割ることがないように、アクセサリーで漆器などに傷をつけないようにという物に対する配慮、"礼"、すなわち思いやりの心から成っているわけです。

毎日の仕事や家事、子育てや介護などに追われて、なかなか自分の時間がとれなかったり、人間関係のストレスなどから気持ちも体調もすっきりしないことがあるかもしれません。そういうときには、自身への思いやりとして、毎回とる食事にマナーを取り入れてみてはいかがでしょうか。食べ物と食べ方を変えるだけで、健康になり内面から美しく変わっていけるのです。

西出ひろ子さんが実践している食べ方の基本マナー
1.夜6時(遅くても8時)以降は食べない
 朝食をとるまで、内臓を12時間休ませてあげると翌朝、胃がすっきりとし、体重が減りやすくなります。むくみ防止のために、夜間の水分量は少なめにしています。
2.炭酸飲料は控え、基本は白湯
 専門医の指導によると、炭酸飲料は体内にガスがたまりやすくなります。また、胃酸を弱めるため消化不良をおこしやすくなり、内臓に負担をかけることになります。炭酸水は、常温でゆっくりと少量を飲めば良いとのこと。
西出ひろ子
マナーコンサルタント・美道家。英国の民間企業WitH Ltd.ウイズ・リミテッド日本支社代表を務めたのち、ヒロコマナーグループの代表として、ウイズ株式会社、HIROKO ROSE株式会社、一般社団法人マナー教育推進協会を設立。企業や教育機関における研修、コンサルティングのほかTVドラマや映画のマナー指導などでも幅広く活躍中。マナーを軸にした健康、美容、ファッションなどトータル的な人材育成、人材プロデュースも行う。28万部の『お仕事のマナーとコツ』(学研プラス)、『超一流のビジネスマンがやっているすごいマナー』(ぱる出版)など著書は国内外で70冊以上。

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