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仕事で好印象 シワにならないジャケットが売れている 携帯に便利 パッカブルな逸品たち(1)

2016/10/18

シワになりにくく丸めて収納できるジャケットが人気

この秋のファッションシーンでは、小さく折り畳んで収納できる(=パッカブル)アイテムの発売が例年に増して目立っている。パッカブル製品の1番のメリットは持ち運びしやすい点で、カバンに常備しておいて必要なときに使えることから、旅行や出張などの外出時に重宝する。今回はビジネス対応のテーラードジャケットにフォーカス。シワになりにくく、丸めて収納できるジャケットを紹介する。

■スーツの代わりに使える好印象なジャケット

シワになりにくいジャケットが特に活躍するのはやはり出張だろう。電車や飛行機を使っての長時間移動では着席しているときにシワがつきやすい。シワが気になってカバンにしまうこともできない。しかし耐シワのジャケットであれば万事解決。新幹線や飛行機の座りシワがつきにくく、ジャケットを脱いだ場合も丸めてキャリーケースに収納できるので邪魔にならないのだ。

このようなシワになりにくいジャケットは「高機能ジャケット」や「トラベルジャケット」などと呼ばれ、その利便性から近年人気を博している。

「最近ではタウンユースでスポーツブランドのウェアを着用したり、ファッションブランドがスポーツテイストを取り入れたウェアを発売するなど新しいトレンドが生まれています。そういった背景も、シワに強いジャケットが支持され始めた要因だと感じます」(三陽商会 メンズプレス 菊池智子氏)

しかしこれまでは主に合成繊維を使用することで耐シワ性を高めているため、ウール素材のスーツと比べると見た目がカジュアルな場合が多く、普段のスーツの代用としては使いにくいのも事実だった。ところが最近、スーツの代わりに使える“ちゃんとした見た目”の耐シワジャケットが登場しているのだ。

その筆頭はマッキントッシュ フィロソフィーの「トロッタージャケット」で、シリーズ累計販売数は約7万着に達したという大ヒット商品。新作の「トロッタージャケット#003(ナンバースリー)」は、一般的なスーツジャケットのように生地を織って作るのではなく、編んで仕立てたジャージー素材を使用しているのが特徴だ。

同ブランドのPR担当である三陽商会の菊池氏は、「ビジネスシーンでは暑い時期はクールビズ、寒くなるとウオームビズといったように、エコの観点から服装の自由が増えている企業も増えてきています。しかし仕事で必要な“きちんと感”も欲しいといった要望に応えるために生まれたのが、シワに強いジャージー素材のジャケットです」と話す。

スーツ同様の品行方正なシルエットで、なおかつ光沢を抑えた素材感で上品に見えるトロッタージャケットの最新モデル。ジャージー素材でシワになりにくいうえに手洗い可能な点も高く評価され、売り上げは好調だという。毎シーズン新作を発売しており、秋冬の新モデルである起毛感のあるポリエステル100%のタイプや、摩擦にも強いウール×コーデュラナイロン素材のタイプも、9月中旬の発売前から多数問い合わせがあり好調に売り上げを伸ばしているという。

そこで今回は、注目を集めるシワになりにくいジャケットを厳選ピックアップした。いずれもビジネスブランドとして名高いメーカーだけに、耐シワジャケットといえどもビジネスマナーに即した仕立てが好印象のものばかりだ。

■マッキントッシュ フィロソフィー/ソフトな着心地のジャージー素材

マッキントッシュ フィロソフィーの「トロッタージャケット#003(ナンバースリー)」(4万円)※価格はすべて税抜き

英国の老舗ブランド、マッキントッシュのセカンドラインとして2007年に誕生したマッキントッシュ フィロソフィー。なかでもアクティブなビジネスパーソンに向けた高機能ジャケット、「トロッタージャケット」をはじめとするトロッターシリーズが大好評。2013年に発売された「トロッタージャケット#000(ナンバーゼロ)」は累計販売数が約2万5千着を超え、シワになりにくい同ジャケットはブランドの代名詞的存在となっている。

今回紹介する「トロッタージャケット#003」は、ベストセラーモデルのナンバーゼロに次ぐ注目作。ポリエステル100%のジャージー素材に特殊加工を施し、ウールのような繊細なメランジ感を表現することでビジネスシーンに適した上品な見た目に仕上げている。ジャージー素材特有のストレッチ性も備え、シワになりづらいだけでなくストレスのない柔らかな着心地も魅力だ。

このナンバースリーは2016年の春夏シーズンにグレー、インクブルー、ライトネイビーの3色で登場し、シーズン中に完売する好セールスを記録。春夏の好調を受け、秋冬シーズンはグレーと新色のネイビーを展開する。

「シワになりづらく、手洗い可能で速乾性があるため、出張の多いビジネスパーソンに支持して頂いています。またジャージー素材でストレスフリーの着心地のため、座り仕事の多い方などにも人気です」(三陽商会の菊池氏)

ジャケットと同素材のスラックスも発売されており、スーツ感覚でセットアップで着られることも人気の理由だろう。スラックスはノータックでテーパードシルエットのため、ビジネススーツをすっきりと着こなしたいという30~40代に支持されているそうだ。

ポリエステル100%の20ゲージのジャージー素材。非常に軽く、ストレスのないソフトな着心地を持つ。吸水速乾性に優れている点も見逃せない
生地を織って作るのではなく、編んで仕立てたジャージー素材のためストレッチ性にも優れている。シワになりにくいだけでなく、動きやすいのも魅力だ

■アバハウス/今季誕生したジャケットは“よく伸び、よく戻る”

アバハウスの「フレックスジャケット 4WAYストレッチナイロンジャケット」(2万7000円)

トレンドセッターとして人気の老舗ブランド、アバハウスからもシワになりにくいジャケットが登場。開発に数年を費やしたというジャケットは、耐シワ性に優れているだけでなく、驚くほどストレッチが利いている。

世界有数の生地メーカーである小松精練の協力を得て、糸から共同開発した4WAYストレッチナイロン生地は、まるでゴムのようによく伸びて、しっかり元の状態に戻る。この復元能力により優れた耐シワ性を実現しているのだ。

また高機能素材にもかかわらず、それを感じさせない柔らかな風合いのため品がよい。シルエットが美しく、アンコン仕立てながらビジネスシーンにもちゃんと対応できるのがうれしい。

「30~50代までと、アバハウスブランドの中でも非常に幅広いお客様にご支持いただいているアイテムです」(アバハウス PR担当)

この「4WAYストレッチナイロンジャケット」は、アバハウスが秋冬に新たに展開する「フレックスジャケットコレクション」のひとつ。今回紹介した耐シワジャケットのほか、はっ水性や消臭効果を持つ現代のライフスタイルに寄り添った高機能ジャケットをラインアップしている。

「こちらの商品はフレックスジャケットコレクションの中でもベストセラーを記録中です。9月中旬からの展開にもかかわらず、一部店舗ではすでに完売しています」(アバハウス PR)

小松精練別注生地はナイロンとは思えないほど柔らかな風合いを持つ。またナイロンながら生地表面には微起毛加工が施され、滑らかでウオーム感のある肌触りを実現している
合成繊維だからこそ実現した驚異のストレッチ性も魅力。よく伸びよく戻るため、丸めてカバンに収納してもシワがつきにくい

■ポール・スミス/ウール素材で耐シワを実現したジャケット

ポール・スミスの「ア スーツ トゥ トラベル イン」(スーツ上下セット:8万円)

かのポール・スミスでは、ウール素材にもかかわらずシワになりにくいスーツを展開している。

世界各国を飛び回るジェットセッターに向けて作られたトラベルスーツ「ア スーツ トゥ トラベル イン」は、毛羽の少ないそ毛ウールを100%使用。ウール内部にナノ技術を用いて新たな分子結合を導入し、羊毛の分子構造を最も安定した状態にすることで、シワになりにくく、またシワからの回復力にも優れたスーツを完成させた。

「着用によるシワの原因を徹底的に解析し、織物の組織と糸の繊維ズレが起こりにくい独自の加工を施しています」(ポール・スミス リミテッド PR担当)

ウール素材のスーツのため、もちろんビジネスシーンで大活躍。見た目の上品さを損なうことなく耐シワ性を実現し、さらにこの加工によって微はっ水性までプラスしている。天然素材であるウールは通気性に優れ、湿気を逃がして体温調節をサポートしてくれるので着心地も快適だ。

日本人の体形に合ったスリムフィットのレギュラースーツは、トレンド感のあるシャープな印象を与える。貫禄のある1センチ幅のストライプ柄、そしてカラフルな裏地でポール・スミスらしい遊び心も表現。機能面だけでなく、テーラリングの巧さとデザイン性の高さも光る。

「グローバルで3シーズン継続して発売している好調アイテムです。ジェットセッターのビジネスパーソンだけでなく、日々満員電車に乗る方にもぜひ着用していただきたいスーツです」(ポール・スミス リミテッド PR担当)

天然素材のウール100%ながら、独自の加工を施すことでシワになりにくく仕立てている。また軽微なストレッチ性や撥水性も併せ持つ
ポール・スミスらしい遊び心のある色使いも魅力。シルエットやデザイン性にも優れているためビジネスシーンで大活躍すること間違いなし

■機能だけでなく素材感やシルエットも重要

以上、注目のジャケットを3点、紹介した。いずれも有名ブランドの商品だけあって、シワになりにくいだけでなく、ビジネスにしっかり対応できる品のあるルックスだったこともわかったはず。仕事で着る以上、高機能ジャケットであっても素材感やシルエットに配慮して選ぶことが重要だといえるだろう。

このような高機能ジャケットは、もしシワがついたとしてもハンガーにかけてバスルームに一晩つるしておけば翌朝にはシワがとれるという。スーツを頻繁にクリーニングに出したり、毎日アイロンがけしたりするのは面倒なもの。出張はもとより、普段使いでの便利さこそ、シワになりにくいジャケットの最大の魅力なのかもしれない。

携帯に便利 パッカブルな逸品たち
第1回 仕事で好印象「シワにならないジャケット」が売れている
第2回 かばんに常備で傘代わり 人気のたためるアウター3選 
第3回 かばんに入れて持ち運べる「パッカブルなバッグ」

(ライター 津田昌宏)

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