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ゲームといっても難解で奥が深い

立川談笑

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NIKKEI STYLE

お題は「ゲーム」。お弟子たちが書きやすかろうと思って、大した理由もないままに設定したテーマでした。ところが、「ゲームって、なんだろう」と軽い気持ちで調べ始めたところ。意外や意外、得体のしれない迷宮に入り込んでしまいました。さあ、「ゲーム」という名のダンジョン(地下室)にいっしょに潜ってみましょう。迷子にならないように気を付けて。

【ダンジョンその1】

「ゲーム」の実質を見つめてみると、とにかく範囲が広いんです。たとえば今「ゲーム」と言ってパッと思いつくのは、「ポケモンGO」だったりのゲームアプリとか、PSやDSといった携帯ゲーム機あるいはTVゲームですよね。昔は電子ゲームなんて称した、コンピューターやインターネットを介した遊びのことを「ゲーム」。私もそう思います。でもその一方で、野球やテニスもゲームなのです。将棋やチェスも、そう。日曜夕方の「サザエさん」エンディングでのジャンケンなんてもう、ゲーム感満載です。

【ダンジョンその2】

じゃあ、「そもそもゲームとは何ぞや」。調べてみました。ものすごくザックリ言うと、「人と人とが関わって優劣を競う遊びが『ゲーム』」なのだ、と。ほほう、なるほど。さらに、似て非なるものとして「パズル」や「レクリエーション」という指摘もありました。深呼吸して心を落ち着けます。……ううむ、やっぱりわからん。

「パズルって、ゲームじゃなかったのか!?」

ひとり静かにパズルと向き合うのは、人対人の丁々発止ではないということで「ゲーム」の範ちゅうからは外れるということでしょうか。納得いかんなあ。とりあえず、携帯アプリのショップでは「ゲーム」のカテゴリーに「パズル」が入ってる気がしたので、ちょっとだけ勝った気持ちでここはあえてスルーします。

【ダンジョンその3】

では、人対人の争いであるなら、ボクシングの試合は? 「ゲーム」ではなくて「マッチ」ですよね。息詰まる相撲の取り組みを目の当たりにして「いやあ、いいゲーム」だった。って、これはありえません。何かを軽んじるような。「ゲーム」と「マッチ」の二つの言葉の間には、真剣さというか、気楽さと切実さの狭間(はざま)みたいなものが微妙に、しかも明らかに感じられます。それなのに明確な境界線は残念ながら見つかりません。ああ、歯がゆい。

【エクストラステージ】

もやもやを抱えたまま横道に入ります。もっと切実さを増してみましょう。

どれほどありきたりな「ゲーム」でも、ほんのわずかのスパイスを加えるだけで勝負をめぐる興奮は沸きたちます。そのスパイスとは「金を賭ける」。もちろん「●●賭博」なんてものは論外です。それは賭博罪。れっきとした犯罪です。そうではなくて、「ふう。休憩時間だ。よーし、誰が全員のコーヒー代を持つか勝負しようか」なーんて程度なら法律上問題ありません。社員食堂の自販機でカップコーヒー90円を6杯だと540円。ランチ1回分の金額をめぐるジャンケンの、盛り上がること盛り上がること。

しかし「ゲーム」を巡る話題をひとしきり探ってみたところ、どうやら少なくとも学者さんの世界ではギャンブル話をゲーム論議に持ち込むのはタブーであるかのように感じました。ただ私が感じただけかもしれませんが。これは今回残った謎の一つです。見えない壁で行き止まり。以上、横道でした。元のダンジョンに戻ります。

【ラストダンジョン】

さあ、いよいよラスボス。「ゲーム理論」の登場です。OK、大丈夫。みずから深みにはまっているのは自覚しています。ずいぶんおじけづきながらこの話題に突っ込んでいきます。何か読んだ。正直にいうと、少しだけ読んでみた。読んで、まるで知らない世界をそれなりに概観しようとしてみました。やっぱり全くわかりませんでした。はい。

【ゲームオーバー】

くう~っ、もう少しだったかもしれないのに。ということで、このダンジョンの最初から再プレイします。「さあ、いよいよ」のところから。

【ラストダンジョン(2回目)】

さあ、いよいよラスボス。「ゲーム理論」の登場です。まともに取り組むと歯が立たないのが分かったので、今度は十分に距離をとって遠くからなんとなく攻撃してみます。この理論のわからなさ加減は私が学生だった時分の「浅田彰著『構造と力』」とか「スキゾ」「パラノ」みたいな感じです。何というかそのときにカルチャーの先端を走る人が、これ見よがしに身にまとうアクセサリー的な。いや、それもこれも適当に話をしている私の理解が絶対に間違ってるはずです。雰囲気としてそう感じたという話で。……ううむ、我ながら腰が引けてます。前を向いて、戦え。

つまり「ゲーム理論」とは、社会だとか世の中のあらゆるものを、人と人との関連性から「ゲーム」として分析・分解してみようと。そういうもののようなのです。ゲームの多様性を激しく分析しまくって、やたらと数学的な、というか数学かどうかも判別できないくらいに私の範ちゅうを超えた数式が躍りまくってて、疎外感をたっぷり味わいました。

素人考えとして思い切って言ってみます。まず、人が楽しいと感じるのがゲームで、バリエーションが様々で色とりどりな人生の楽しみの一面を切り取っているだけ。それ自体が混沌としている人生を、理論や数式で……バーン!(爆発音) うーん、やっぱりまたしても。

【ゲームオーバー】

ダンジョン、まるでクリアならず。なんたる徒労。

【途中脱落者向けのエンドロール】

こうなったら、理屈は理屈として置いておいて、ゲームはプレーヤーとしてただ素直に楽しもう、原点に帰ろう、と心に決めました。まずは年内発売だというファイナルファンタジーの最新作に挑戦しようと意気込んでいます。とはいえ、ロールプレイングゲームがまた苦手なのです。というのも、毎度夜中の寝落ちギリギリまで、それも酒飲みながらやってたりするわけです。これがどうなるかというと、翌朝プレーを再開すると見たこともない仲間がパーティーに加わってる。誰なんだ、こいつ。そうこうするうちに、自分たちが今どこにいて、何を目的にどこを目指しているのかもわからない。混沌の中をさまよい続けて結局エンディングにたどり着くことができずじまいという。

うーむ。本当にゲームを楽しんでるのか、自分。

☆      ☆      ☆

次回のテーマは、「芸術」。アーティスティックに決めてくれ(って、何言ってんだ)。まずは笑二から。

(次回10月9日は立川笑二さんの予定です)

立川談笑(たてかわ・だんしょう) 1965年、東京都江東区で生まれる。海城高校から早稲田大学法学部へ。高校時代は柔道で体を鍛え、大学時代は六法全書で知識を蓄える。予備校講師など様々なアルバイトを経験し、93年に立川談志に入門。立川談生を名乗る。テレビの情報番組でリポーターを務めながら芸を磨く。96年に二ツ目昇進、2003年に談笑に改名。05年に真打昇進。古典落語をもとにブラックジョークを交えた改作に定評がある。十八番は「居酒屋」を改作した「イラサリマケー」など。
<今後の予定>独演会は10月17日、11月7日、12月17日の予定。吉笑(二ツ目)、笑二(同)、笑坊(前座)の弟子3人とともに武蔵野公会堂(東京都武蔵野市)で開く一門会は10月28日、11月25日、12月25日の予定。
立川談笑HP http://www.danshou.jp/

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