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炭火不要、煙も出ない お手軽バーベキュー用品

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日経トレンディネット

バーベキューといえば、食材や道具をキャンプ場や河原に持ち込むのが一般的だった。しかし、数年前から"手ぶらで楽しめるバーベキュー場"が増加。食材の準備や道具の後片付けはもちろん、調理まで施設側がやってくれるスポットまである。

そんななか、自宅で手軽に楽しむバーベキューを提案するのが、米国の老舗バーベキューグリルブランド「ウェーバー」。バーベキューグリルで世界トップシェアをもつブランドで、2016年から日本市場に本格参入した。

ウェーバーといえば、半円型のふた付きボウルに炭を入れ、蒸し焼きにするチャコールグリルが有名だが、今回メーン商品として展開しているのはなんとガスグリル。「ベランダで簡単にバーベキューができる」をうたい文句に、販売数を伸ばしている。

売れ筋は3~4人用の「Q1200」。ガス式でふた付きなので煙がほとんど出ないとあって、マンションのベランダでもバーベキューができるという。

「家に帰ってきて買ってきた食材をグリルに並べ、シャワーを浴びている間に料理ができる。調理時間はわずか30分程度」(ウェーバー社で日本でのマーケティングを担当するアダム・ホール氏)。

家電量販店で「ラクさ」をアピール

ボタン一つで点火できるので、火起こしのテクニックは不要。ふたを閉めると食材の周りで適切に熱が循環し、熱風と鉄板の熱さで焼き上げるという。温度調整機能もついているので焦げにくい。たしかに手軽な印象だが、あまりに簡単すぎて日本のバーベキュー好きには受け入れられるのかどうかが気になるところ。

しかし、「ターゲットはバーベキューやアウトドアに詳しい人達ではない」(ホール氏)という。今までほとんどキャンプの経験もなく、自前のアウトドア用品を持っていない層にアピールするため、家電量販店で重点的に販売しているというのだ。

ウェーバーの正規販売店となったヨドバシカメラは数年前からアウトドア用品の取り扱いを強化しているが、ウェーバーがパートナーとして選んだのはそれだけが理由ではない。「売り場のスタッフが商品について熱心に勉強し、熟知している点も大きい」とホール氏は説明する。

そもそも米国ではバーベキューグリルはクッキングツールとして考えられているため、アウトドア用品として考えると購入者が限られるとウェーバーは考えているそうだ。ヨドバシカメラと組んで店頭でのデモンストレーションも積極的に行っているというが、興味を持って立ち止まる人の多くは、これまでほとんどバーベキューをしたことがない人だという。

バーベキュー大国の米国では、週末に時間があるときはチャコール、時間がない平日は手軽にガスを使うスタイルが定着しているという。日本でも手ぶらバーベキューが楽しめる施設が増えるなどバーベキュー文化が成熟してきているので、そろそろ自宅用のガスグリルが普及してくるのではないか。ウェーバーはそう考え、本格参入を決めたという。

日本で展開するにあたり、ウェーバーが重視したのはメニューの見せ方だ。塊の肉を焼くだけがバーベキューではないと考え、Qシリーズのデモンストレーションではピザを焼いたり、ケーキも焼いてみせたりすることもあるそうだ。日本食のシェフと組んで「鮭のちゃんちゃん焼き」などのメニューも開発した。

「焼きそばやお好み焼きを焼いても構わないと思う。普通の食材をよりおいしく食べられるグリルとして日本にも浸透させたい」とホール氏は話す。

海外でもバーベキュー=ラクが常識

手ぶらで楽しめたり、火起こしが不要になったりと手軽なバーベキューが普及する流れに対し、「準備や後片付けも楽しみの一部」と考えているバーベキュー好きの方は抵抗があるかもしれない。ところが、世界各地のバーベキュー事情に詳しい日本バーベキュー協会の下城民夫会長は、「バーベキューの醍醐味はいかに参加者がラクをするかにある」と語る。

下城会長によると、現在の日本の手ぶらバーベキューの流れに近いのは、オーストラリアのバーベキュー文化だという。「とにかくバーベキューの頻度が高い。週に1回どころか、街で友人と出会ったら平日でも『バーベキューしようぜ!』と、そこらじゅうでバーベキューを始める」(下城会長)

というのも、公園やビーチ、テニスコートに至るまで、人が集まると思われる場所にはどこでもバーベキューグリルが設置されている。食材こそ持ち込む必要はあるが、使用料は無料か日本円で20円くらいしかかからないそうだ。電気式でボタンを押すだけで着火し、火起こしの必要もないそうだ。

さらに、下城会長によると、そもそもバーベキューとは「自分で肉すら焼かず、食べるだけ」だったという。

自分で焼かない「テキサス流バーベキュー」とは?

下城会長によると、本来のバーベキューの起源は1600年代に遡る。カリブ海の島に暮らすタイノ族という少数民族が湿らせた木でやぐらを組み、肉をスモークしながらゆっくり時間をかけて調理していたのをスペイン人が発見。そのやぐらの名前「バルバコア」をそのままスペイン語として持ち帰った。それが米国に渡って「バーベキュー」という言葉になったそうだ。その後、バーベキューは米国南部で発展し、「トラディショナル」「テキサススタイル」のバーベキューとして現在まで知られるようになった。

米国でバーベキューの3大ミート(肉)といえば、ポークバット(ボストンバット)と呼ばれる豚の肩肉、ポークリブという骨付き豚バラ肉。それからブリスケットという牛の肩肉。どれも硬い肉だが、半日くらいかけて低温でじっくり火を入れて調理して、ほろほろとした食感に仕上げる。肉汁をしっかり閉じ込めるため、炭火やまきを使い、ふたをして調理するのが基本だという。それくらい調理が大変なので、店で調理済みの食材を買ってくるか、バーベキューレストランに食べに行くのが一般的だそうだ。

日本でも"自分で焼かないバーベキュー"レストランが増加

日本でも手ぶらバーベキューが浸透するなか、"自分で焼かないバーベキュー"を提供する店も増えている。特に2015年にオープンした「Shonan Bar-B-Q」(神奈川県茅ヶ崎市)は店内のスモーカーで焼き上げたテキサススタイルのバーベキューを提供する店として注目を浴びている。

手軽にできるのが本来のバーベキューということであれば、日本のバーベキューは間違っているのだろうか。

「楽しく食べて人とコミュニケーションを取ることや環境に配慮することが大切。今までのバーベキュー場では片付けが面倒だからとゴミを不法投棄して帰る利用者も多かった。ラクをしてバーベキューが楽しめる環境が整えば、もっとやりたくなるはず。年に1回と言わず、何回でも楽しんでほしい」(下城会長)

(ライター 樋口可奈子)

[日経トレンディネット 2016年9月23日付の記事を再構成]

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