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デジタル・フラッシュ

出先でも「2画面使い」に 2万円の小型ディスプレー

日経トレンディネット

2016/10/6

ミラーリングで同じ画面を表示している。対面している人ともこれであれば情報を共有しやすい
日経トレンディネット

ライターという仕事柄、パソコンを使っている時間が長い。メモ、執筆、インタビュー写真の整理、資料集めなど、ほとんどはパソコンでの作業だ。そのため、取材先や打ち合わせ先でも仕事できるように、ノートパソコンを愛用している。

ストレスなく作業できるように、ノートパソコンの中でもパフォーマンスが高いアップルの15インチMacBook Pro Retinaディスプレーモデル(以下、MacBook Pro)を使っている。そのため、動作はサクサクで全く問題ない。問題は、作業スペースの広さ、つまりディスプレーサイズだ。

この問題を解決するには、外部ディスプレーが有効だ。事務所では、22インチの液晶ディスプレーを外付けしている。これであれば、ブラウザーやPDF、エディターなどを開いて作業しても不自由を感じることはない。

事務所では外付けディスプレーやキーボード、マウスなどを使って、ノートでもデスクトップパソコンと変わらない作業環境を実現してきた

■いつでも「2画面」で作業するには?

ただ、この手が使えるのは事務所のみ。外出先では、ノートパソコン1台でなんとかしなければならない。しかたないと諦めて不自由を覚悟の上で仕事をしてみるものの、ストレスが多くなるのは否めない。なんとかならないものか…。

そしてついに、この悩みを解決できそうな製品を発見した。USBバスパワーで動作する、ASUS(エイスーステック・コンピューター)のモバイルディスプレー「MB168B」(実勢価格1万9000円)である。これさえあれば、外出先でもデュアルディスプレーで作業できそうだ。そこで、MB168Bの使用感をレビューしていきたい。

MB168Bは、15.6型ワイド(1366×768ドット)のTN液晶のモバイルディスプレーだ。これまで使ってきた据え置き型の液晶ディスプレーと比較すると小ぶりだが、外出先で広げるスペースを考えると、おそらくこれが限界だろう。

本体は樹脂製で、重さは約800g、厚みは約8mm。持ってみたら、実際の重さよりも軽い印象だった。これなら、無理なく持ち歩けそうだ。

左がASUSの「MB168B」

■使ってみると、うれしい誤算も

縦長のサイトやPDFなどは、縦表示にすることで一覧性が向上した

まず事務所で、MB168BとパソコンとをUSBで接続してみた。しかし、画面は黒いまま何も表示されない。調べてみると、MB168Bを使うには、パソコン側にDisplayLinkというドライバーソフトをインストールしなければならないようだ。

そこで、DisplayLinkのサイトから最新版のドライバーをダウンロードして、セットアップした。次にMB168BとパソコンをUSBケーブルでつないだところ、ノートパソコンの画面が表示された。

試しに、MB168B側のディスプレーにウィンドーやアプリを移動させてみたが、問題ない。動きの速い動画もスムーズに表示される。これまで使ってきた液晶ディスプレーより画面は小さいものの、作業している感触はほぼ変わらない。

うれしい誤算もあった。MB168Bを縦置きにすると、縦長画面として使えるのだ。A4サイズのPDFファイルを表示してみたら、ほぼ100%の大きさで表示された。この機能を使えば、ノートパソコンで仕事をしながら、MB168Bに表示させたPDFや資料を参照する使い方もできそうだ。

MB168Bを使うことで、デスク上のスペースも整理された。これまで、外部ディスプレーと接続するためにHDMIケーブルや電源ケーブルなどを使っていたが、MB168Bの場合、USBケーブル1本だけでいい。そのため、デスク上がすっきり片付いた。これなら事務所でも、普段使いのモニターにして良さそうだ。

■外に持ち出して使うと?

次に、MB168Bをモバイル環境で使ってみることにした。まずは、MB168Bを収められるカバンが必要だ。これまで使っていたリュック(MacBook Proがすっぽり収まるサイズ)だとMB168Bがはみ出してしまうので、以前使っていた横幅の長いメッセンジャーバッグを使うことにした。

持ち出すには大きめのバッグが必要

早速、カフェで使ってみた。USBケーブルでパソコンと接続するだけで、すぐに使える手軽さはうれしい。ただし、それなりにお店を広げてしまうため、ある程度の広さが必要になる。できればあまり混んでいない時間、四人席に座って作業するのがおすすめだ。

新幹線のように、狭い場所しか確保できない場合には、テーブルにMB168B、膝にMacBook Proをのせて作業するスタイルがおすすめ。その場合は、縦置きは危険なので、横置き限定で使用したい。

上下のデュアルディスプレー環境なら、横幅をあまりとらないで済む

打ち合わせ時のプレゼンテーションにもMB168Bは便利だった。プロジェクターがなくても、モニターを見せることで参加者と情報を共有できる。特に秀逸だったのが、対面している相手にモニターを向け、自分はノートパソコンを見ながら話をする使い方だ。

■問題はバッテリー

このように、想像以上のパフォーマンスを発揮してくれたMB168Bだが、いいことばかりではない。ドライバーとの相性が悪いのか、マウスがカクカクと動作することが多いのには閉口した。マウスドライバーやDisplayLinkを入れ替えてみたが、状況は変わらなかった。

また、MB168BにはUSBバスパワーで給電するため、パソコンのバッテリーがどんどん減ってしまうのも課題。2時間ほど作業した時点でバッテリー残量が20%になっていて、ちょっと慌てた(普段は5時間程度使える)。移動時間が長い出張でMB168Bを使うのは、少しリスキーかなと思ってしまう。本当は、そういうときこそ使いたいのだけれど……。

この2点だけなんとかなれば、MB168Bは非常に実用的な端末だ。実売価格は2万円前後だが、それだけの魅力はある。

例えば、外出先で給電できる場所があれば、前述のバッテリー問題は解決できる。また、MB168Bを資料およびサイトブラウズ用と割り切り、マウスを使った作業はノートパソコンの画面で処理すれば、マウス問題に悩まず仕事がはかどるはずだ。特に、外出先でプレゼンする機会が多い人に強くおすすめしたい。

(ライター 秋葉けんた)

[日経トレンディネット 2016年9月20日付の記事を再構成]

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