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手洗いよりよく落ち、優しい フィリップスの美顔器

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日経トレンディネット

フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、家庭用美顔器「ビザピュア」の新モデル「ビザピュア アドバンス センシティブキット SC5363/10」(以下、SC5363/10)を2016年9月1日に発売した。ビザピュアといえば、2013年の発売以来、毎年2ケタ成長をしている電動洗顔機能搭載の美顔器だ。なかでも洗顔ブラシ機能は「手洗顔より10倍汚れが落ちる」と人気の機能。2016年の新製品では、汚れの除去力だけでなく「肌への優しさ」に注力している。

「手ではできないケア」はどこまで可能に?

ビザピュアの最大の特徴は、手で洗顔するより汚れが落ちること。本体先端に取り付けられたブラシが回転とともに上下にも動き、毛穴より細いブラシ毛と音波振動の力で凹凸のある肌の奥の汚れも除去するという。

同社のビューティーカテゴリー マーケティングマネージャーの鍛冶いく美氏は、「超音波美顔器保有者を対象とした調査で、美容機器に期待していることを聞いたところ、一番多かったのが『手ではできないケアができそう』という回答だった。ビザピュアは、手では落としきれない汚れを落とすという点で、このニーズに合致している」と話す。

実際に洗顔時に使用してみたところ、肌の汚れが落ちたと明らかに実感できた。特に分かりやすいのが小鼻まわりで、使用後に手で小鼻を触ってみたところ、ザラツキが軽減されているのだ。また、使用後は普段の手洗顔よりも、より化粧水の吸い込みがよく感じられた。

さらに汚れ落ちの比較をしてみた。オレンジにファンデーションとアイライナーを塗って、一方は手洗顔、もう一方はSC5363/10を使用したところ、手洗顔ではオレンジの凹凸にファンデーションやアイライナーが残っていたのに対し、SC5363/10ではほとんどすべての汚れが視認できなくなっていた。

日本人女性の56%が敏感肌?

今回発売されたSC5363/10は、製品名に「センシティブキット」とあるように敏感肌のユーザーがターゲットだ。これは、フィリップスの世界最大規模といわれる民間研究組織、フィリップス リサーチによる研究で、世界7カ国の女性の半数以上が「自分の肌が敏感だと思う」と回答したことによるもの。なかでも日本人女性は56%と、高い割合で敏感肌の自覚があったという。

ただし、フィリップス イノベーション・リサーチグループ パーソナルケア部門 シニアサイエンティスト プロジェクトリーダーのナタリア・ウズンバジャカヴァ博士によると、「敏感肌とひと口に言っても、実は厳密な定義がないのが現状。その症状や理由についても確定はしていません」とのこと。

とはいえ、博士は「敏感肌といわれる肌は角質層が比較的弱く、刺激によってはがれやすいことが調査で判明している」という。また、角質層が薄いので刺激に反応しやすく、顔のパーツでは頬、次いで額が特に敏感になりやすいなど、さまざまな調査結果が出ているそうだ。

今回発売されたSC5363/10は、これらの調査結果をもとに敏感肌に最適な動作をプログラミング。また、付属する洗顔ブラシも新しく開発している。

ヘッドを自動認識する機能を搭載

従来のビザピュアに付属する専用の洗顔ブラシは基本的にはノーマル肌用だったが、新モデルのSC5363/10には「インテリジェントブラシ敏感肌用」が付属する。この新ブラシの毛の細さは、0.5~0.75ミクロン。通常のビザピュアに付属するノーマルブラシよりも3分の2の細さの柔らかいブラシだ。

また特徴的なのが、ビザピュア専用洗顔ブラシとしては初めてNFC(近距離無線通信)を搭載した点。新ブラシをビザピュア本体に装着すると、本体が自動的にインテリジェントブラシ敏感肌用と認識し、従来の動きよりも振動は25%、回転数は10%緩和することで、敏感肌に優しい洗顔をする。

使用時間も部位ごとに短く設定している。従来は約20秒ごとにブラシの回転がわずかにストップし、「右頬→左頬→Tゾーン」と顔全体を1分で均等に洗浄できるようになっていたが、新モデルでは、敏感な両頬は約16秒、皮脂で汚れやすいTゾーンは約18秒にプログラミング。肌の汚れを落としつつも、デリケートなゾーンには刺激を極力与えない設定になっている。

実際に柔らかさが実感できるかを繊細な桃の表面で確認したところ、インテリジェントブラシ敏感肌用は5回連続で同じ場所にブラシを使用しても皮にダメージは見られなかった。一方、従来までのノーマルブラシだと、3回目以降から桃の割れ目部分にわずかなダメージが見られる。実際に顔を洗顔すると、従来のノーマルブラシはナイロン独特のコシのある弾力で、「ブラシで洗顔」している感覚があるのに対し、敏感肌用はシュワシュワと柔らかなスポンジで洗っているかのような優しい感触だった。

また、ヘッドを付け替えることで洗顔以外にタッピングやアイケアができるマルチ美顔器として使用できるのも特徴。従来のビザピュア アドバンスは洗顔ブラシと「タッピングヘッド」のみが付属し、アイケア用の「フレッシュアイヘッド」は別売りだった。しかし今回発売されたSC5363/10は、どちらのヘッドも付属している。

ちなみに、タッピングヘッドとフレッシュアイヘッドは、従来よりNFCに対応。このため、どちらもヘッドを本体に装着するだけで、ボタンなどで設定変更なく使用可能だ。また、このモデルより、各種ヘッドを収納する「アタッチメント用トレー」も付属した。

「落とす」「潤す」「引き締める」のすべてのケアができる

SC5363/10とともに、同社初の超音波美顔器「ビザブースト SC2008/20」(以下、ビザブースト)も同日に発売された。ビザブーストは、超音波の細かな振動で肌を刺激してハリをもたらし、化粧水や美容液の浸透を補助するという美顔器だ。

同社の鍛冶氏によると、第三機関によって検証したところ、ビザブースト使用後は手でスキンケアをしたときよりも肌のうるおいが32%アップ。使用6時間後も手でケアするより高い保湿量をキープしたという。さらに、SC5363/10とビザブーストを両方使用したところ、SC5363/10を単体で使用したときよりも高い効果を確認したという。

(文・写真 倉本春)

[日経トレンディネット 2016年9月8日付の記事を再構成]

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