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新日本プロレスは東証上場の『ゴング』を鳴らせるか ブシロード社長 木谷高明氏

2016/9/22

――本業への相乗効果はありましたか。

「営業活動には非常に役に立ちました。営業担当者が小売店に当社の商品を置いてほしいと頼んだら、『一度社長に会いたい』といわれることがよくあるそうです。40歳代、特にエンターテインメント業界で働く人たちはプロレスへの思い入れが強い。当然、私は会いに行きますが、無意識のうちに売り場にうちの商品を置いてくれるようになりました。そのくらい、『新日本プロレスのオーナー』というのは40歳代のビジネスパーソンにとってはブランドなのですね」

「一方で、若い人にはプロレスって認知されていません。3年ほど前に東京大学で当社のビジネスについて講演したのですが、会場にいた250人以上の学生に、『動画共有サイトのユーチューブなどのインターネットでもいいからプロレスを見たことのある人はいるか』と尋ねたら、10人ちょっとでした。このあいだ、あるランキングで『飲み会で上司にされて困る話題1位、プロレス』というのも見ました(笑)」

「逆に、だからこそ可能性があると思っています。若い世代がそれだけ見ていないのに、実はお客さんは入っているんです。特にイベントの少ない地方がいい。以前、新日最大級のリーグ戦『G1クライマックス』の鹿児島大会で興行したら、3300人が集まり、物販の売り上げだけで1000万円もありました」

■広がるスポーツビジネスの可能性

――木谷さんが新日本プロレスの経営に携わり、わずか3、4年で売り上げが3倍になりました。

木谷社長は「世界ではスポーツコンテンツがバブル状態となっている」と話す。

「日本ではあまり認識されていませんでしたが、世界では数年前からスポーツコンテンツがバブル状態です。たとえば、米国の人気格闘技『UFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)』は、もともと前親会社から01年に約2億円で買収された会社です。今年に入り、新たに約40億ドル(約4100億円)で売却されました。日本でも7月にサッカーJリーグがこれまでの7倍となる約2100億円で英国の動画配信大手と10年間の放映権契約を結ぶことが発表され、スポーツコンテンツの価値が認識されるようになったかもしれません。テレビでもネットでも『リアルタイムである』ということは非常に価値がある。これまでのテレビだけでなく、ネットも加わったことで競争が高まり、価値が上がったのでしょう」

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