アジア最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ2016」が2016年9月15~18日まで開催される(15~16日はビジネスデイ、17~18日は一般公開日)。20周年を迎える今年は、ゲームのこれまでの歩みと未来を展望するような記念イベントが多数開催される。また、「VR元年」と言われる年にふさわしく、会場にはソニー・インタラクティブエンタテインメントのPlayStation VR(PSVR)をはじめ、100台を超えるVR機器が設けられ、最新のVRゲームをいち早く体験できそうだ。
主催者発表によると、今年の東京ゲームショウの出展社数は612社と過去最多だった昨年の480社を大きく上回った。海外出展社も343社と過去最多になり、出展社の過半数を占めている。
現在と未来のVRが大集合
見どころは、やはり話題のVR。ソニー・インタラクティブエンタテインメントのブースにPSVRが20台並ぶほか、主催社企画による「VR体験ゾーン」に30台、会場の各所にもVR機器が設置され、その数は全部で100を超えるという。昨年は、VRゴーグルなどハードウエアの展示が中心だったが、今年はカプコンがPSVR向け「バイオハザード7 レジデント イービル」の展示を発表しているように、人気IP(知的財産)発のVRゲームも多数登場しそうだ。
このほか、ビジネスデイの初日には、「VRマーケットの展望」と題された基調講演が開かれたり、東京ゲームショウ・日本ゲーム大賞20周年記念ブースの「エンターテインメントの未来」と題されたコーナーでは触覚技術など先端技術を活用した次世代VRを体験できたりと、VRの現在から未来までを展望できるイベントとなりそうだ。これらの試遊台や体験コーナーには、事前に整理券を配布するところも多いので、体験してみたいと思う来場者は早めにチェックした方がいいだろう[注1]。
家族でも楽しめる企画が充実
前述の東京ゲームショウ・日本ゲーム大賞20周年記念ブースには、未来を展望する企画のほかに、初回の「東京ゲームショウ'96」からの全ポスターや、東京ゲームショウ・日本ゲーム大賞のトピックをゲームの20周年史と共に振り返るパネルなども掲示。日本ゲーム大賞を受賞した懐かしいゲームタイトルを試遊できるコーナーも設置される。
また、例年、一般公開日に開催されているファミリー向けエリアは、今年から名称を「ファミリーゲームパーク」と改め、入場を中学生以下に限定。試遊エリアを拡大し、KONAMIの「ウイニングイレブン2017」やスクウェア・エニックスの「ワールド オブ ファイナルファンタジー」など、8社15タイトルの最新ゲームの試遊台を用意する。こちらのゲームは、年齢別CEROレーティング「A」「B」が対象のため、安心して子どもを遊ばせられる。かつてゲームに夢中になった親世代から、最新ゲームに興味津々の子どもたちまで、家族全員がゲームを満喫できそうだ。
イベントホールに設置されたフードコートも拡大。一角には、300インチの大型モニターを設置し、特別協力の「niconico」が番組制作・運営をする「公式動画チャンネル」を放映する。ゲームで遊び疲れたときには、公式チャンネルで各種イベントの情報をチェックしながら一休みできる。
熱いゲームバトルイベントも開催
近年、日本でも注目を集めているe-Sportsにも注目だ。一般公開日である17~18日には、会場内の「e-Sportsステージ」では、PCオンラインFPS『サドンアタック』や『ストリートファイターV』など国際的にも有名なゲームの大会を開催。加えて、ディー・エヌ・エーのスマートフォンゲーム『逆転オセロニア』の大会が、スマートフォン向けゲームとしては初めて東京ゲームショウのe-Sportsステージで開催される。
なお、出展社の出店内容やブース位置、イベントスケジュールは、東京ゲームショウ2016のウェブページ[注2]のほか、iOS/Android(アンドロイド)向けに提供される無料公式アプリ「TGS2016」でも確認できる。会場では自分の現在位置を確認したり、主催者コーナーからのプッシュ通知を受け取る機能もあるという。
(日経トレンディネット 平野亜矢)
[日経トレンディネット 2016年9月14日付の記事を再構成]