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私を変えたMBA

ハーバード式ケースメソッドに悪戦苦闘 堀義人・グロービス経営大学院学長に聞く(上)

2016/9/12

安倍政権が成長戦略の柱の一つに据えるベンチャー企業の育成。そのベンチャーの担い手となる若手起業家を次々と輩出しているのが、国内ビジネススクール大手のグロービス経営大学院だ。創設者で学長の堀義人氏(54)自身も起業家だが、起業のきっかけは、米ハーバード・ビジネススクール(HBS)への経営学修士(MBA)留学だった。

■政治家や科学者の家系に生まれたが、自身はビジネスマンを目指した。

父方の祖父と父は科学者。母方の祖父は政治家でした。その影響で最初は政治家になろうかと思いましたが、理系科目のほうができたので、大学は京都大学工学部に進みました。しかし、授業でやる実験にどうしても興味が持てない。結局、自分は学者も政治家も向いていないと結論を下し、ビジネスマンとして社会に貢献しようと住友商事に入りました。

海外留学は学生時代から、ずっと目標にしていました。理由は単純で、祖父も父も留学していたからです。住商に入社後は、花形ビジネスだったプラント貿易を担当し、仕事は非常に充実していましたが、留学のことは忘れませんでした。親に相談したら自分のお金で行くよう諭されたので、社内留学制度を使ってMBAに挑戦することにしました。

社内選考に通り、どうせ留学するなら一番いい学校に行こうと思って願書を出したHBSにも、何とか合格。学校から届いた封筒を開け、「accept(合格)」の文字を見た瞬間は、思わず叫びました。

■ビジネススクールの授業は初めてのことばかりで、驚きと苦労の連続だった。

HBSの授業はケースメソッド方式で有名ですが、実は、私はそのことも知らずにHBSを受けていたのです。

最初の授業が終わった時、「なんじゃこりゃ」と思いました。授業は、生徒が好き勝手な意見を述べ合うだけで、教授も答えらしきことを一切言わない。結局、その授業で自分が何を学んだのか、さっぱりわかりませんでした。ケースメソッドの意義に気付いたのは、暫くたってからでした。

成績は相対評価で決まります。上位15%がカテゴリーI、真ん中の75%がカテゴリーII、下位10%がカテゴリーIII と分かれており、カテゴリーIII が一定数を超えると、2年に進級できず退学処分となります。英語の苦手な日本人は退学処分になる割合が高く、私が入学する前年までは日本人留学生の4人に1人が退学となっていました。

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