生活満足度が高いのに貯金もできる人の小さなコツ

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「お金がない~、なかなかたまらない~」。口癖のようにこう口走ってしまう人はいませんか。「最近、太った~。どうしよう~」といくら言ってもやせないのと同様に、「お金がない~、たまらない~」といくら言っても、お金がたまる状態にはなりません。実は、貯蓄できない女性は共通して小さな落とし穴にはまっているのです。今回はそんな落とし穴にはまらなくなるための簡単なコツを紹介します。

「できるだけ」という言葉にご用心

「できるだけお財布の中にはお金を入れないようにしている」

「できるだけ買い物をしないように気をつけている」

実は、この「できるだけ」という言葉は要注意ワードなんです。自分ではがんばっているつもりでも、「できるだけ」というあいまいな言葉に頼る精神論には、限界があります。

貯蓄上級者は、使う金額を「あいまい」にではなく「明確」にしています。つまり、「精神力」でお金をためているのではなく、「仕組みづくり」でためているのです。

その「明確な仕組みづくり」とは、どんなものでしょうか。

それは、「1カ月で決めた予算を1度に引き出す」こと。

例えば、「1カ月のお小遣いは2万円」、「1カ月の食費と日用品は4万円でやりくり」というように、自分が1カ月に使える金額を明確にして、その金額を一度にATMから引き出し、その範囲なら何に使ってもいいというルールを作ります。すると、精神的なゆとりができる分、かえって「できるだけ使わないように」という精神的な努力がなくても貯蓄ができるようになるのです。

貯蓄下手という人は、まずは、自分のお小遣いや生活費などの上限を決めることから始めてみましょう。

次に、隣の人の家計簿が気になる人が陥りやすい落とし穴についてお話します。

平均額を意識し過ぎると支出が増える

「住居費は給料の○%まで」、「20代後半女性の食費平均は○円」など、一般論や平均論をひたすら追い求めたり、「ほかの人はどうなんでしょうか」と、他人の動向を気にしたりしていませんか?

一見すると、平均額などを分析していてお金に対する意識が高いように見えます。でも、一つ一つの項目は多額ではないのに、全体的に支出が膨らんでしまう人が多いのが、このタイプなんです。

その理由は、周りの目を気にし過ぎて、自分が本当にかけたい支出があいまいだから。

「趣味のお金も使いたいし、やっぱり便利な場所に住みたい。友達との付き合いも大切にしたいし、女性は男性と違って化粧品や洋服だって必要。ネイルだってみんなやっているし……」と、メリハリなしの欲求を満たそうとすると、いくらお金があっても足りず、貯金は増えていきません。

例えば、「ほかの人が何と言おうと、平均よりも高かろうと、私は絶対にこの趣味はやめたくない! この趣味を続けるためなら、高価な家具や洋服も必要ない!」と思える人は、趣味費がほかの人に比べて明らかに高くても、メリハリ支出のルールができているので、目的に沿った貯蓄ができるのです。

確かに平均データが気になるという気持ちはわかります。でも、平均点でほめてくれるのは学校のテストで終わりです。お金の使い方やため方が平均値に収まっていたとしても、誰もほめてくれません。

この機会に、「自分が本当にかけたい支出は何か」を考えて優先順位をはっきりさせてみましょう。そうすれば、生活満足度は高いまま、自然とためられるようになると思います。

前野彩(まえの・あや)
Cras代表取締役。FPオフィス will代表。大阪在住のファイナンシャル・プランナー。中学校・高校の保健室の先生を経て、結婚、退職、住宅購入、加入保険会社の破たんを経てFPに転身。自らの住宅ローンで800万円、生命保険で1000万円の見直しを行った実績を持つ。講演やテレビでも活躍中。著書多数。新著に『本気で家計を変えたいあなたへ ―書き込む“お金のワークブック”』(日本経済新聞出版社)、『家計のプロ直伝!ふるさと納税新活用術』(マキノ出版)、『危うくムダなお金を払うところでした』(産経新聞出版)。

[nikkei WOMAN Online 2016年8月22日付記事を再構成]

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