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「元ホームレス社長」兼元氏なぜ上場企業をつくれたか オウケイウェイヴ社長 兼元謙任氏

2016/8/20

1度目の起業に失敗、妻に離婚届を渡され、家族も失いかけた。2年間のホームレス生活を経て2000年に兼元謙任氏が生んだ国内初のQ&Aサイト「オウケイウェイヴ(OKWAVE)」。どん底からはい上がり、06年には上場。海外展開も視野に入れる。約20年前、「これしかない」とサービスを思い立ち、事業を立ち上げた兼元氏の思いに迫る。

初めての「カキコミ」で叱られる

――インターネット上でユーザーの質問に対して分かる人が答えるQ&Aサイトは、今では広く認知されています。2000年当時、その仕組みはほとんどありませんでした。なぜ、つくろうと思ったのですか。

「自分が困って、実際にネットを通して質問したことがきっかけです。20年前、私はパソコンだけを持ってホームレス生活を送っていました。大学卒業後に工業デザイナーとして働きながら、車椅子でもぬれないレインコートをつくりたい、と会社を準備していました」

「自分が手足のまひなどを伴う難病、ギラン・バレー症候群にかかり、車椅子生活で苦労した経験があったからです。ところが頓挫した。妻にも別れを切り出されてどん底だった。これではいけない、と少しずつ始めた仕事が名刺のデザインです。その延長で『ウェブページを1枚1000円で作ってくれ』という依頼があった。ウェブなんか分かりませんでした。しかし、お金を稼がなければいけないから仕事を断るなんて選択はなかった」

「そこで、あるサイトに書き込んだのです。『仕事でウェブの制作を頼まれたのだが、食うためにもやらざるを得ない。どうしたらいいのか』と書いたら、『商売のためにこんなところに質問するなんて、お前、マナーがなってない』と注意されてしまった。そこで、困ったときに誰かに相談できる場所があればいいのにと思いました」

カイゼンの「生みの親」の言葉を思い出して

オウケイウェイヴ社長 兼元謙任氏

――自分の経験が出発点だったのですね。

「私の生い立ちにも関係しています。在日韓国人の三世として生まれました。いわれなき差別を受け、つらい経験をしたこともあった。なぜこんなことがあるのか、こんなことがあっていいのか、誰にも相談できないままでした」

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