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アラフォー独身女性、4割が非正規

同世代の男性は1割

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NIKKEI STYLE

40歳前後の働く独身女性のうち非正規雇用は4割に達する。新卒時に企業が採用を抑えた就職氷河期に当たる世代だが、同世代の男性労働者の非正規比率の1割を大きく上回る。なぜなのか。

「独身の非正規アラフォー」はここにきて増加傾向にある。総務省の労働力調査によると、35~44歳の独身女性で、雇用されて働く労働者は2015年に190万人。そのうち非正規で働く人は79万人で、41%が非正規で働いていることになる。05年時点では27%だった。

なぜこれほど急増したのか。まず、結婚しない人が増えた。15年の国勢調査(抽出速報)によると、女性の35~39歳と40~44歳の未婚率はそれぞれ23%と19%。05年の調査より、それぞれ5ポイントと7ポイント上昇した。男性の雇用も不安定になるなかで、結婚して専業主婦になる道も狭くなった。独身のまま働き続けるアラフォーが増えた。

氷河期世代、影響いまだに

この世代独自の影響もある。バブル崩壊後、企業が新卒採用を急速に絞った就職氷河期世代にあたる。特に採用環境が厳しかった1993~2005年ごろに社会に出た。

女性はそのあおりを強く受けた。35~44歳の男性で雇用されて働く労働者は15年で728万人いる。そのうち非正規は71万人で、9%にすぎない。労働政策研究・研修機構の高橋康二研究員は「主に女性が就いていた事務職などが、バブル崩壊後どんどん非正規に置き換わっていった。急な時代変化のなかでキャリア形成がうまくできなかった女性が多い」と指摘する。

少ない貯金・介護、募る不安

独身非正規アラフォーの生活は厳しい。横浜市男女共同参画推進協会がインターネットを通じて35~54歳の約260人を対象に昨年調査したところ、35~44歳の独身非正規の女性の7割近くが年収250万円以下だった。非正規で働く理由は「正社員として働ける仕事がなかったから」が約6割でトップ。特に35~39歳では回答者の約6割が大卒以上にもかかわらず、約7割が初めて就いた仕事が非正規で当時の採用環境の厳しさが浮き彫りになった。

アンケートでは今後の生活への不安が吐露された。「20代は正社員だったがリストラ。ずっと非正規で貯金もない」「資格を取りたいが正社員と同じ仕事内容で手いっぱい」「両親に介護が必要になったり自分が病気になったら破綻する」などだ。

調査をした同協会の担当者は「非正規だと経済的な余裕が少ない。短期の契約を繰り返し、社会的に孤立している人も多い。キャリア形成や仲間との交流を支援していけるようにしていきたい」と話している。

気になる!

 非正規の女性は結婚を望んでいるのだろうか。年齢がアラフォーより少し下がるが、25~39歳の未婚男女1万人に内閣府経済社会総合研究所が実施した意識調査(2015年)によると、正社員よりも非正規社員のほうが結婚意欲が低かった。
 職場にいる独身男性が少ないうえ、周りに正社員男性も少ないことが結婚意欲の低下に影響しているという。交際相手がいる人も正社員より非正規社員のほうが少なかった。

記者の目

 「お父さんは会社で働いて、お母さんは家で子育て」。日本の社会保障は、男性を稼ぎ手とした「モデル世帯」を前提に設計されているものが多い。女性にそうした生き方を期待する社会の圧力もあった。
 しかし、女性を取り巻く環境が急速に変化したのに社会保障制度は変わらなかった。近年増えてきた女性支援も、主婦の再就職や女性管理職の登用などに集中する。独身の非正規女性への支援は手薄だ。時代と制度のはざまに死角はないか見直したい。

まずは自分の強み見つめて

パートや派遣社員など非正規労働者に対する雇用情勢は、足元では極めて良い。求職者1人当たりにどれだけの求人があるかを示す有効求人倍率は2015年度平均はパートで1.57倍と、1992年度以来の高水準。派遣会社のビースタイル(東京・新宿)も「仕事を選ばなければいくらでもある状況」と話す。

生産人口の減少が背景にあり、パートなどの時給もじわじわと上がっている。派遣の場合、35歳になると仕事が紹介してもらえなくなる「35歳限界説」があったが「人手不足から企業は40代でも派遣を受け入れるようになっている」(ビースタイル)という。

ただ、これがいつまでも続くかは不透明だ。キャリアカウンセラーの錦戸かおりさんは「人工知能(AI)で事務職がなくなる可能性もある。まずは自分の強みは何かを見つめるところから始めて、社会のニーズに合わせてキャリアをシフトしていってほしい」と話している。

(福山絵里子)

〔日本経済新聞朝刊2016年8月20日付〕

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