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次は東京! 五輪合宿招致へ北陸各地が相次ぎ名乗り

2016/8/15 日経MJ

金沢市の城北市民運動公園で建設中の屋内プール

リオデジャネイロ五輪後をにらみ、4年後の東京五輪・パラリンピックに向けた自治体の招致合戦が始まっている。石川県は「おもてなし」の県――。昨秋、県のパンフレットにはこんな言葉が記された。観光向けではなく、東京五輪に出場する各国の事前合宿を招致するためのものだ。富山、福井両県も同様のパンフを作り、招致に名乗りを上げた。

石川県で招致に乗り出したのは金沢市など5市町で、パンフには県や各自治体の魅力、体育館やグラウンドなど使用可能な施設が紹介されている。秋には招致専用ホームページも開設予定だ。「動画なども盛り込んで詳しく紹介し、プレゼンテーションにも使えるようにしたい」と県の担当者は意気込む。

県や各市が招致に積極的なのは「県民・市民のスポーツ振興の刺激になる」という思いがある。「選手が帰国後に合宿地のことを話してくれれば、魅力発信にもつながる」の期待もある。

金沢市は6月、参加国の選手らと地域住民の交流を促進する「ホストタウン」に登録された。市はフランスのナンシー市と姉妹都市提携を結んでいて、同国の水泳チームの招致を目指す。

最大の武器が城北市民運動公園に約73億円を投じて建設を進めている屋内プール。来春のオープン予定で50メートル、25メートル、飛び込み用の3つのプールを備える国内最新鋭の施設だ。「リオ五輪が終わったら、できるだけ早く視察に来てもらいたい」と市の担当者は語る。

富山県では富山市など9市が招致の意向を示す。南砺市には6月、カナダのカヌー競技の関係者3人が桂湖の視察に訪れた。桂湖は3000メートルのコースが取れ、湖面も穏やか。「コースは最高」と高評価だったそうだ。

2005年に岐阜で開かれた世界選手権の際、同国のボートチームが桂湖で合宿した縁もある。「今回もぜひ来てほしい」と市は期待する。

北陸新幹線が開通し、東京から富山まで「かがやき」で約2時間10分、金沢まで2時間半。富山、石川両県には空港もある。「渋滞を考えると、首都圏でも遠方だとそれぐらい時間がかかる」と両県の担当者はアクセスの良さをアピールする。

福井県は福井市など8市町が招致に手を挙げている。新幹線の敦賀延伸は22年度予定で間に合わず、県内に空港もない。それでも18年に福井国体が開催され、様々な施設が改装や設備更新される強みがある。「国体の熱を五輪招致につなげたい」(県の担当者)

五輪直前の選手はそれほど猛練習しないともいわれ、北陸には食や温泉という癒やしもある。一方で「合宿費用を全額負担してくれといわれても困る」との懸念を漏らす担当者も。リオ五輪後に本格化する招致合戦。いかにコストをかけずに来てもらうか。各自治体は知恵の絞りどころだ。

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