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日本マクドナルドホールディングス(HD)が9日発表した2016年1~6月期連結決算は、最終損益が1億5800万円(前年同期は262億円の赤字)の黒字に転換した。売上高も前年同期比28%増と急回復した。14年の鶏肉の消費期限切れ問題などで顧客が離れたが、高価格帯の新商品もヒットし、最悪期を脱した格好だ。サラ・カサノバ社長の表情も硬さがとれてきたが、復活の陰の主役は他にいるという。

「あなたはポケモンGOをやりますか」。9日の決算発表。質疑応答でカサノバ社長が珍しく笑顔を見せた。社長就任以来、相次ぐ不祥事で業績が低迷し、報道各社からの質問はいつも厳しいものばかりだった。しかし、今回の決算データはいずれもマクドナルドの業績好転を示すものばかり。しかも、人気のスマートフォン(スマホ向け)ゲーム「ポケモンGO」との連携が奏功、「来店者が増えた」という。

カサノバ社長は「業績の回復は顧客目線を重視した結果だ。私自身、47都道府県をすべて回り、お母さんたちの意見を聞いて、マクドナルドの情報の見える化を推し進めた」と強調する。しかし、マクドナルド関係者がカサノバ社長以上に評価する人物がいる。3月に副社長に就任した下平篤雄氏だ。

日本マクドナルドHDのカサノバ社長(右)と下平副社長=9日午後、東証

日本マクドナルドHDのカサノバ社長(右)と下平副社長=9日午後、東証

実は下平氏は、前社長の原田泳幸氏の時代にフランチャイズチェーン(FC)大手に転籍となり、15年に本社に再入社した「出戻り組」だ。日本マクドナルドの創業者、藤田田社長時代の1978年に入社。生え抜きのエースとして最高幹部の1人になった。本社に復帰した下平氏は、かつての地区本部制を再導入。「マーケティングや人事、店舗戦略まで地区本部が担い、改革のスピード感を高め、大きな効果を上げた」と下平氏は話す。

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