検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

コスパと質感に脱帽 ファーウェイ「MateBook」

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

日本では、SIMフリースマートフォン(スマホ)で徐々に知名度を上げているファーウェイが、ついにパソコン市場に参入し、「MateBook」を発売した。Androidタブレットを作っているメーカーがWindowsタブレットに参入するのはそう難しいことではないが、課題は、お世辞にも活況とは言えないパソコン市場で、売れる製品を作れるかどうかだろう。

そんなことを思いつつ、実機を見て驚いた。ものすごくいいのだ!

とにかくコストパフォーマンスが素晴らしく、実物の高級感も高い。個人的には、すぐにでも買いたいと思っているのだが、パソコンの世界では新興メーカーだからこそ、不安に感じる人もいるだろう。そこで、一つずつ検証していこう。

外観にはほとんど粗がない

スマホは、全体のたたずまいがとても重要だ。安価な部材を使ったとしても、安っぽく見せないことに各社は注力している。また、最近では低価格モデルでも金属を使って高級感を打ち出している。

MateBookでもそのノウハウが生きているのだろう。たたずまいはとてもいい。金属ボディーは6.9mmと、12型液晶のWindowsタブレットとしてはとても薄く、また、ベゼルが狭いので見た目にもスマートだ。手にしてみると非常に剛性感があり、個人的には好印象を持った。

細部でもなかなか欠点を見せない。強いて挙げるなら、本体上部のパーツだろうか。ここだけ樹脂性で、周囲の金属とは質感が違うのだ。パーツをできるだけ小さくして、目立たないように工夫しているとはいえ、周囲がダイヤモンドカットで仕上げられているだけに、そこだけ見た目が違っているのが残念だ。本当に、本体外観の欠点はそれくらいしか見当たらない。

拡張性は専用のドックがサポートする

MateBook本体には、ヘッドホン端子に加え、USB-C端子が1つあるのみだ。当然、充電時は利用できなくなるので、拡張性という点では非常に厳しい。とはいえ、なるべくワイヤレスで利用するという、この製品のコンセプトを理解していれば特に問題はないと思う。

それでも拡張性を望むなら、別売の「MateDock」を購入する方法もある。このドックは通常サイズのUSB端子(2基)にVGA、HDMI、有線LAN端子、充電専用のUSB-C端子を備えており、変換ケーブルなども付属する。拡張性が低いモデルにドックをつなぐのは昔から定番だが、注目したいのは価格で、9800円に抑えられているのはありがたい。

拡張性が低いのは製品のコンセプトであり、かつ対策もしっかりと用意されている。MateDockを購入すれば、困ることはまずないはずだ。しかも、ドックにはキーボードと同じ素材のカバーまで用意されていて、見た目にも抜かりない。

打ちやすいキーボード、ペン入力にも対応

別売の「MateBook Keyboard」キーボードはなかなか打ちやすい。タイプ感は、「Surface Pro 4」のタイプカバーといい勝負だろう。配列も良いので問題なく利用できるはずだ。タッチパッドにクリックボタンが付いていないのが残念だが、そこは妥協するべきだろう。

驚いたのが、専用の「MatePen」による手書きにも対応していること。ワコム製のスタイラスで、ペン先が細くて書きやすく、感度や書き味もいい。

ペン尻がレーザーポインターになっているのも便利だが、本体が軽すぎるのは欠点だ。手にしてみると中身が空っぽじゃないかと思えるほど軽い。ペンはある程度の重さがあったほうが使いやすいので、ここはちょっと残念だ。なお、ペンは充電式で、1度の充電で100時間使えるとのこと。

最大の懸念はサポートとヘルプか

MateBookは一番安いモデルが6万9800円からと手ごろながら、CPUはCore m3を採用している。メモリーは4GBにとどまるが、液晶は2160×1440ドットと解像度も文句なしだ。コスパを考えれば90点は付けられるだろう。

MateBookの性能面での欠点は3つ。まず、LTEに対応していないのはとても痛い。スマホメーカーが出したモデルとしては残念だ。また、microSDカードでストレージを増やせないのもいただけない。スペック表を見ると512GBストレージのモデルまで用意されているが、microSDカードが欲しくなる人も少なくないと思われる。最後の欠点は、GPSを内蔵していないこと。正確な位置情報が把握できないと、地図アプリをナビとして使えない。

ただ、実際のところ、MateBookの最大の弱点は、「ファーウェイ」というメーカーの知名度がパソコンの世界では低いことだろう。仕事の道具として使う際には、信頼性を気にする人も少なくない。その意味でファーウェイはブランド力がまだ弱いのだ。

MateBookを買うとなると、心配になるのがサポートや修理の対応だろう。パソコンの場合は、スマホよりもはるかにサポート事項が多く、ソフトウエアの対応も必要になる。メーカーにとっては非常に負荷が大きいところだけに、長年パソコンを手掛けているメーカーにはやはり安心感がある。もちろん、僕はMateBookのサポートを体験したわけではないので評価はできないが、製品選びの際に不安があるのは否めない。この点は、ファーウェイが良い製品を投入し続けて信頼を勝ち取るしかない。

同社のウェブサイトを見ても、この不安は感じてしまう。プレゼン資料から切り取って貼り付けたようなサービスのフローをユーザーに見せているのはいかがなものだろう。とてもではないがユーザーに優しいとは言い難い。

MateBookは素晴らしいモデルで、コスパに関しては既存のパソコンメーカーが焦りを覚えそうなほどだ。製品は間違いなく合格点以上を付けられる。ただし、パソコンメーカーにサポートの良さを求める方は、少し様子を見てからの購入をおすすめする。

最後に、なぜファーウェイがパソコンに参入したのかを僕なりの視点で考えるなら、売り上げが落ちているAndroidタブレットの補完ではないかと思う。パソコンに参入というより、OSの違うタブレットも手掛けた……現時点ではそんな印象だ。

戸田覚(とだ さとる)
1963年生まれのビジネス書作家。著書は120冊以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。近著に、『一流のプロから学ぶ ビジネスに効くExcelテクニック』(朝日新聞出版)がある

[日経トレンディネット 2016年7月28日付の記事を再構成]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_