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豊田章男氏

豊田章男氏

トヨタ自動車対独フォルクスワーゲン(VW)の世界販売競争。VWは2015年に排ガス不正問題が発覚しながら、16年上半期(1~6月)の新車販売で首位に立ち、トヨタは2位にとどまった。創業家出身の豊田章男社長が率いるトヨタと、オーナー一族が圧倒的な支配力を持つVWは日独のファミリービジネスの代表銘柄。16年末に笑うのはどちらのファミリーか。

「確かに円高は厳しいが、世界販売1015万台の計画は変えない」。4日のトヨタの決算発表で大竹哲也常務役員はこう答えた。急速な円高の影響で17年3月期の連結業績予想では、営業利益を1000億円下方修正したが、世界販売計画は引き下げず、逆に主力の北米市場で3万台上方修正した。

トヨタ、北米販売は鈍化

実はトヨタの北米販売は鈍化しており、7月は前年同期比でマイナスとなった。ガソリン安で、多目的スポーツ車(SUV)やピックアップトラックを含む「ライトトラック」が人気だが、旗艦車種「プリウス」などエコカーは苦戦している。報道各社の質問も米国戦略に集中したが、「米国はマイナスとなったといわれるが、実際はほぼ横ばい。新型プリウスの評価も高い」と大竹常務は強調。「豊田章男社長がいう『強い意志』を今年はしっかり実行していくときだ」と語って、決算記者会見を締めくくった。

VWが排ガス不正問題に揺れる中、今年もトヨタが世界一を死守するのは間違いないとみられていた。しかし、首位攻防戦は意外な結果になった。1~6月の世界新車販売でVWグループは前年同期比1.5%増の512万台。一方、ダイハツ工業と日野自動車を含むトヨタグループは0.6%減の499万台となった。熊本地震の影響もあったが、トヨタは500万台を割り、昨年上半期よりもVWに差を広げられた。このままでは通年でVWが初の世界一になるかもしれない。

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