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ビジネス街の書店をめぐりながらその時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今週は定点観測しているリブロ汐留シオサイト店だ。「夏休みシーズンに入ったためか、全般的にビジネス書の売れ行きは低調で、オフィス街でも小説や読み物が売れている」と店長の大城優樹さんは言うが、そんな中でも動きが出ているのがセールスやプレゼンに役立つコミュニケーションスキルを扱った1冊だという。

セミナー講師によるコミュニケーション術

その本は青木仁志『こころに響く話し方』(アチーブメント出版)。青木氏は独自のプログラムで構成する人材育成、人材開発セミナーの講師として30年ほど活動、そのプログラムを核に人材教育コンサルタント会社も組織し、自らの理論を自社グループから出版するなど、精力的な活動を続ける。本書も「35万人を研修したトップトレーナーの『伝わる』技術」とうたい、「伝達力」をキーワードに話し下手を改善するコミュニケーション術を伝授する内容だ。何年かおきに加筆・修正して再出版しており、今店頭に並んでいるのは今年5月に刊行された文庫版。「電車の車内広告が出たことで反応が出ているようだ」と大城さんは話す。7月月間なら5位の売れ行きだ。同じ著者の最新刊『一生続ける技術』も今月初めに刊行されたため、2月刊行のもう1冊を合わせ3点まとめて平台に並べ、来店客の反応を見ているところだという。

東洋経済オンラインの人気筆者が新刊

人気筆者の新刊に期待が集まる

人気筆者の新刊に期待が集まる

動きが出るところまでいっていないが、大城さんがもう一つ注目している本がムーギー・キム『最強の働き方』(東洋経済新報社)だ。4月にリブロ汐留シオサイト店を訪れたとき紹介した『一流の育て方』(ダイヤモンド社)の共著者の1人が書き下ろした1冊で、今度は普通の人でも天才・エリートに勝てる、誰でも実践できる「仕事の教科書」をうたう。各章は「一流の自己管理」「一流の心構え(マインドセット)」「一流のリーダーシップ」「一流の自己実現」などと並び、すごい部下や同僚から学んだ「最重要スキル+習慣+考え方」77カ条を披露する。

『一流の育て方』が長く売れ続けたことから、2匹目のどじょうを狙って平台に目立つように置いたほか、入り口脇のショーウインドーにも面陳列した。東洋経済オンラインの人気筆者だけに期待は高いが、先週末に出たばかりで初速で飛ぶように売れるとはいかないようだ。「夏休み気分も影響しているのかも」という。

それでは先週のベスト5を見ておこう。今回のランキングは新書のビジネス書も含む。

(1)ザ・ゴール コミック版エリヤフ・ゴールドラット、ジェフ・コックス著(ダイヤモンド社)
(2)マンガでやさしくわかる総務の仕事豊田健一著(日本能率協会)
(3)99%の会社はいらない堀江貴文著(ベスト新書)
(4)なぜ、あなたの仕事は終わらないのか中島聡著(文響社)
(5)必ず結果を出す人の伝える技術佐々木かをり著(PHPビジネス新書)

(リブロ汐留シオサイト店、2016年7月25日~7月31日)

1位は「TOC(制約条件の理論)」の原典といわれる名著のコミック版。2014年の刊行で顧客からまとめ買いの注文が入ってのランクインだ。3位はホリエモンによる新書。刺激的なタイトルで、会社に属さない働き方をすすめる。4位は前回訪れたときに紹介したスピード仕事術の本で、4週間たっても好調な販売が続く。2位と5位には、人事・総務系のイベントで出張販売したものがランクインした。

(水柿武志)

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