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1万円以上の節約も 海外旅行向け格安SIM

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日経トレンディネット

大手携帯電話会社よりも安い通信料金でスマートフォン(スマホ)を使える「格安SIM」が人気だ。ただ、格安SIMには、大手携帯電話会社に対していくつかの弱点がある。その1つが、海外におけるデータ通信の利用だ。

大手携帯電話会社のスマホは、提携事業者のネットワークを介することで、海外でも音声通話の発着信やデータ通信が利用できる「ローミング」に対応している。NTTドコモの「海外パケ・ホーダイ」(1日当たり最大2980円)や「海外1dayパケ」(1日当たり980円から)のように、渡航先のデータ通信料金が定額になるオプションも提供されている。

一方、日本国内で契約した格安SIMの場合、海外でのローミングに対応しているのは音声通話のみで、データ通信のローミングには対応していない。渡航先でデータ通信を行うには、現地の通信会社が販売しているプリペイドSIMを購入する必要があった。

そんな中、海外でデータ通信が利用できるプリペイドタイプの格安SIMを提供する通信会社がいくつか登場している。日本国内でSIMカードを購入したり、現地で使う通信料を事前に国内でチャージしたりできるので、渡航後にプリペイドSIMを買い求めるよりも手軽だ。

利用できる端末は「W-CDMA(UMTS)」の通信規格に対応した、SIMロックのかかっていないスマホ。国内で購入できるSIMフリースマホのほとんどが該当するほか、大手携帯電話会社の一部機種でもSIMロックを解除すれば利用できる。だが、海外で利用できる格安SIMは、大手携帯電話会社のローミングサービスよりも本当にお得なのだろうか。

そこで、日本国内で購入できる主な海外用プリペイドSIMの料金をチェックし、お得に使えるのか検証してみた。

音声通話もできる「楽天モバイル 海外SIM」

最初に紹介するのは、楽天が提供する格安SIM「楽天モバイル」の「楽天モバイル 海外SIM」だ。下の表に、楽天モバイル 海外SIMの料金をまとめた(表内の料金は税抜き。以下同)。

楽天モバイル 海外SIMでは、180カ国以上でデータ通信と音声通話を利用できる。各国は7つのZoneに分類されていて、Zoneごとに1MB当たりのデータ通信料や音声通話料などが決められている。

通信料や通話料は、事前にチャージした「クレジット」から差し引かれる。クレジットは1000円・3000円・5000円・1万円単位で購入できる。

日本人の渡航者が多いヨーロッパ・北アメリカ・アジアについては、通信料や通話料がお得になる「地域別パック」が提供されている。例えば、米国で50MB通信すると900円かかるが、地域別パックの「北アメリカパック」なら880円で50MB分のデータ容量を購入できる。

なお、地域別パックには7日間または30日間、クレジットには365日間の有効期限が設定されている。パッケージ代金は3000円(一部地域で使える30MB分のクレジット付き)となる。SIMカードの有効期間は12カ月間で、1回でもチャージすれば延長できる。

料金体系がシンプルな「mineo海外用プリペイドSIM」

次は、ケイ・オプティコムの格安SIM「mineo」の「mineo海外用プリペイドSIM」だ。下の表に、mineo海外用プリペイドSIMの料金をまとめた。

mineo海外用プリペイドSIMでは、日本人渡航者が多い国のうち90パーセント以上の国でデータ通信を利用できる。音声通話とSMSは非対応だ。

各国は3つのZoneに分類されており、Zoneごとに通信料が異なる。通信料は、事前にチャージした「従量チャージ」から差し引かれる。従量チャージは1000円・2000円・5000円・1万円単位で購入できる。

Zone1に属する一部の国では、通信料がよりお得な「データパックチャージ」を利用できる。例えば、Zone1の従量チャージで30MB分を使うと960円かかるが、データパックチャージなら650円で30MB分の容量を購入できるので、310円の節約になる。

なお、データパックチャージには購入から30日間、従量チャージには購入から1年間の有効期間が設けられている。パッケージ代金は3000円(一部地域で使える30MB分の従量チャージ付き)となる。SIMカードの有効期間は12カ月間で、1回でもチャージすれば延長できる。

使い放題パックが魅力の「トラベルSIM」

続いては、アイツーが提供するプリペイドSIM「トラベルSIM」だ。下の表に、トラベルSIMの料金をまとめた。

トラベルSIMは、音声通話とデータ通信に対応した海外用プリペイドSIMだ。データ通信は130カ国以上、音声通話は100カ国以上で利用できる。

通信料と通話料は渡航先の国ごとに定められている。例えば米国の場合、通信料は1MB当たり0.5ドル、通話料は1分当たり0.75ドルとなる。なお、海外では電話を受けるときにも料金が生じるが、トラベルSIMでは米国や中国など一部の国で着信時に料金がかからないという特徴がある。

米国・ヨーロッパ・アジアなどの日本人渡航者が多い地域向けには、通信料がお得なパック料金が提供されている。中でもお得なのがヨーロッパやロシア向けのパックで、米国やアジア向けと同じ価格で倍の容量が使える(5.5ドルで25MBのパックなら50MBまで、99.9ドルで1GBのパックなら2GBまでなど)。この他にも、10ドルで1日間(500MBまで)、あるいは125ドルで2週間(4000MBまで)使える「EUデータ放題」が提供されている。

パッケージ代金はデータ専用の「トラベルSIMデータ」が1800円(1ドル分のチャージ付き)、音声通話ができる「トラベルSIMトーク」が4600円(キャンペーン価格、通常は7000円。10ドル分の無料通話がチャージ済み)となる。SIMカードの有効期間は1年間で、1ドル分でも利用すれば延長できる(日本国内での通信でも可)。

大容量がお得な「MightySIM」

最後はイーコネクトジャパンが提供するプリペイドSIM「MightySIM」だ。下の表に、MightySIMの料金をまとめた。

MightySIMは、110カ国以上でデータ通信が利用できるプリペイドSIMだ。音声通話とSMSは利用できない。「1MB当たり○○円」といった従量制の通信料は定められておらず、データ容量ごとに料金が異なるプラン(前述の3社におけるパックに相当)を事前に購入して利用する。

MightySIMでは、他社のように「渡航先のZoneに応じてプランを選ぶ」のではなく、「渡航先が含まれるZoneのうち、最も安く使えるプランを選ぶ」という使い方をする。例えば、イギリスとフランスに行くなら両国が属するZone1のプランを選ぶのが一番安い。これに加えてロシアにも立ち寄る場合、ロシアとZone1の国すべてが属するZone2のプランを購入することで、英仏露の3カ国すべてで通信できるようになる。

なお、MightySIMではZoneごとにデータ容量の区切りが異なっている。有効期間は共通で、どのプランも30日間。パッケージ代金は638円(Amazon.co.jpでの販売価格)となる。SIMカードの有効期間は1年間で、プランを購入すれば延長できる。

どのサービスが安いのか?

では、どのプリペイドSIMが一番安く使えるのだろうか。そこで、NTTドコモのローミングサービスである「海外パケ・ホーダイ」(1日当たり最大2980円、データ容量100MB)および「海外1dayパケ」(1日当たり980円から、データ容量30MB)のデータ容量を基準に、コストを比べてみよう。

まずは、容量が少ない海外1dayパケを基準にコストを比較する。下の表は、楽天モバイル、mineo、トラベルSIM、MightySIMの各プリペイドSIMと、NTTドコモの海外1dayパケにおいて、1日当たり30MBのデータ通信を3日間使う場合と、7日間使う場合のコストを試算したものだ。滞在国には米国、英国、中国を選択した。

プリペイドSIMについては、従量制の通信料とパック料金のコスト双方を併記した。SIMカードのパッケージ代金や、最初に付属するデータ容量なども含めて試算している。

なお、トラベルSIMはドル建てのため、2016年7月4日時点での為替レート(1ドル102円70銭)にて試算した。また、コストはデータ通信専用の「トラベルSIMデータ」(パッケージ代金1800円)にて計算している。

ドコモの海外1dayパケの料金は、渡航先によって1日当たり980円・1280円・1580円。今回の場合、米国では3日間で2940円、7日間で6860円。英国と中国では3日間で3840円、7日間で8960円かかる。

1日30MBで3日間通信する場合、格安SIMでは、米国・英国・中国ともに、パッケージ代金が638円のMightySIMが最も安い。コストは米国と中国で3324円、英国では3231円となる。7日間通信する場合も格安SIMではMightySIMが安く、コストは米国と中国で6009円、英国では3231円だ。

ドコモの海外1dayパケと比べると、3日間の場合、英国と中国では516円から609円安いが、米国では384円高くなってしまう。一方、7日間の場合は米国でも851円安くなり、中国では2951円、英国では5729円お得だ。

通信量が少ない場合、使う期間が短いと節約効果は限定的。だが使う期間が長くなるほどお得になることがわかる。

通信量が多い場合は?

次に、通信量が多い場合のコストを試算してみよう。下の表は、4社の海外用プリペイドSIMと、NTTドコモの海外パケ・ホーダイにおいて、1日当たり100MBのデータ通信を3日間、あるいは7日間使う場合のコストを試算したものだ(滞在国や為替レートなどの条件は、1日30MBの場合と同じ)。

ドコモの海外パケ・ホーダイの料金は、渡航先によらず1日2980円だ。3日間通信した場合は8940円、7日間では2万860円かかる。

1日100MBで通信する場合も、一番安いのはMightySIMだ。3日間の場合、米国と中国では6009円だが、英国では1日30MBの場合と同じ3231円で済む。NTTドコモの海外パケ・ホーダイに対しては、米国と中国では2931円、英国では5709円も安い。

7日間の場合は、米国と中国でのコストは8695円、英国では5175円。海外パケ・ホーダイに対して、米国・中国では1万2165円、英国では1万5685円もお得だ。通信量が多い場合、期間によらず海外用プリペイドSIMによる節約効果は大きい。

通話料はどこが安い?

渡航先での通話料も確認しておこう。下の表に、海外での音声通話に対応する楽天モバイルとトラベルSIMの「トラベルSIMトーク」、およびNTTドコモの音声通話ローミングサービス「WORLD WING」を使い、渡航先と日本との間で3分間通話した場合の通話料をまとめた。

海外では通話の着信時にも通話料金が生じるため、ここでは海外から3分間発信した場合と、海外で3分間着信した場合、両方の通話料金を試算した。

渡航先から日本に電話をかける場合、米国と中国では楽天モバイル 海外SIMの129円、英国ではトラベルSIMの120円が一番安い。一方、着信時の通話料は、いずれの国でも無料のトラベルSIMが一番お得だ。

ただし、楽天モバイル 海外SIMでは3000円、トラベルSIMトークには4600円のパッケージ代金(10ドルの無料通話分付き)がかかる。例えば米国に滞在する場合、日本に10分半以上発信するか、日本から6分半以上着信しなければ、楽天モバイル 海外SIMを購入してもお得にはならない。トラベルSIMトークの場合は19分以上発信するか、9分以上の着信がなければ、かえって損をしてしまう。海外でどれくらい音声通話を利用するか、予想を立ててから購入を検討しよう。

なお、海外でも「050 plus」や「IP-Phone Smart」といった、スマホ向けのIP電話サービスが利用できる。日本の電話番号との通話料は国内にいる場合と変わらないので、渡航先の通話料を節約できる。

海外旅行用の格安SIMはどんな場合にお得?

4社の海外用プリペイドSIMのうち、パッケージ代金も含めたコストはMightySIMが一番安い。

ただ、海外用プリペイドSIMは繰り返し利用できる。パッケージ代金は1回支払うだけなので、2回目以降の渡航であれば、他の3社のほうがお得な場合もある。例えば、楽天モバイルとmineoは、データ通信量が少なめの場合におすすめだ。楽天モバイルは渡航先によっては従量制の通信料が安く、mineoはパック料金が安い。

また、トラベルSIMはヨーロッパでの通信料がお得だ。使い放題パックも選べるので、通信量が少ない人から多い人まで対応できるのが特徴だ。

データ通信量が少なく、滞在期間が短い人の場合には、大手携帯電話会社のローミングサービスのほうがお得な場合もある。海外用プリペイドSIMでは初期費用としてパッケージ代金がかかるので、通信量によってはかえって損だ。

まとめると、渡航先での通信量が多く、滞在期間が長い人ほど、海外用プリペイドSIMを購入することで通信料金を節約できる。滞在期間が短く、あまり通信もしない人は、大手携帯電話会社のローミングサービスを利用するといいだろう。

なお、格安SIMをメーンの回線として使っている場合は、海外で通信するにはプリペイドSIMが必須だ。渡航先や滞在期間、現地での通信頻度を予想しつつ、必要なプランを選択しよう。渡航先でもチャージやパックの購入ができるので、渡航前に1000円分だけチャージしておき、現地での通信量をチェックしながら再チャージかプランの購入を選ぶといい。

(ライター 松村武宏)

[日経トレンディネット 2016年7月21日付の記事を再構成]

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