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見守りや運転診断も 保険会社の便利アプリ スマホが金融を変える(2)

2016/8/11

 保険会社のスマートフォン(スマホ)向けアプリにはどんなものがあるのでしょうか。保険契約者でなくても利用できるのでしょうか。
アクサ生命の見守りアプリ「アーユーOK?」

 保険会社のアプリは契約内容の照会、住所変更や保険料控除証明書の再発行手続きなどをするものが一般的だったが、最近は契約者でなくても使え、日常生活の利便性を高める無料アプリが登場している。

 アクサ生命保険は6月、離れて暮らす親を見守るアプリ「アーユーOK?」の提供を始めた。家族のひとりが「管理者」となり、自分の配偶者や子どもなどの「家族グループ」と見守りたい親を設定すると、SNSのように相互にメッセージや写真が送れる。親がメッセージを開くと家族側には「既読」という通知が表示される。

 親が日常生活で行動する範囲を設定しておけば、その範囲から出たときに親のスマホに「道に迷いましたか? 大丈夫ですか?」というメッセージが表れる。親が画面に表示された「大丈夫」というサインをタップしなかったり、3分間反応がなかったりすると管理者のスマホに連絡が入る。

 管理者が自分で安否確認をする余裕がなければ、アクサ生命の緊急時サポートサービスが、あらかじめ登録された管理者以外の緊急連絡先に連絡したり、親が迷った場所近くの消防署に電話をしたりする。同社は「アプリのデータを蓄積することで家族に必要な新たな保険の開発につながれば」としている。

 楽天生命のアプリ「ネット保険デスク」はチャット機能を使って保険の加入相談ができる。希望すればスマホのカメラ機能で相手を見ながら話ができる。

 損害保険会社は自動車の安全運転を支援するアプリを提供している。大手4社のアプリはいずれも保険契約者でなくても無料で利用できる。ドライブレコーダー機能のほか、ハンドル操作の安定性など運転の傾向について診断し、アドバイスを表示する機能がある。

 運転する際、車のダッシュボードにスマホをセットしてアプリを立ち上げると録画が始まり、急ブレーキなどで衝撃を受けたとき前後の映像を保存する。衝撃がなければ映像は随時消去される。事故になった場合、どんな状況だったかが分かるので原因究明の手掛かりのひとつになるという。

 運転診断機能は運転後にハンドル操作やコーナリングの安定性などについて採点する。診断結果に基づいて、運転の際の注意点をスマホ画面に表示する。

 各社独自のコンテンツもある。例えばあいおいニッセイ同和損害保険の「サポNAVI」は、運転で出かけた先の近くの駐車場やコンビニエンスストアを検索する機能がある。

 au損害保険は海外旅行者や自転車愛好者向けなど3つのアプリを提供、一部は誰でも利用できる。例えば「海外サポート」アプリは機内持ち込み手荷物の制限など海外旅行のハウツー集などを掲載している。

 契約者向けにはケガや病気に関する英会話や、旅先で困った時に利用できるサポートデスクにワンタッチで電話できる機能も盛り込んだ。

[日本経済新聞朝刊2016年8月3日付]

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