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水虫? 手足の皮むけ・水ぶくれは「汗づまり」かも

日経ヘルス

2016/9/18

(イラスト:sino)
日経ヘルス

夏になると、手のひらや足裏の水ぶくれ、皮むけに悩まされる女性も多い。これは“汗づまり”が原因の汗疱(かんぽう)、異汗性湿疹(いかんせいしっしん)かもしれない。手あれや水虫と誤解されやすく、間違ったケアで症状を悪化させるケースも。原因から治療法まで3回に分けて解説する。1回目は具体的な症状について見ていこう。

夏になると、手のひらや足裏に水疱(すいほう)や皮むけ、湿疹が出るといった皮膚トラブルが起きることはないだろうか。「これらの症状は、汗疱、異汗性湿疹の可能性がある」とアース皮ふ科クリニックの木下順平院長は話す。「汗が詰まることが原因の皮膚トラブルで、角質層が厚く、発汗の多い手や足裏に起きやすい。手荒れや水虫と誤解しがちで、自分で気づかない人も多い」(木下院長)

汗疱とは、水ぶくれのこと。赤み、かゆみを伴うことがある。破れて皮むけが起こり、症状が進み、湿疹が出た状態を異汗性湿疹と呼ぶ。症状により名前が違うだけで、“汗づまり”という同じ発生機序をたどる。

ポツポツとできている水ぶくれが汗疱。手のひら全体の皮がむけてカサカサしている。赤みとかゆみも出てくる(写真提供:高山部長。以下同じ)
湿疹反応で一つの汗疱が大きくなった状態。周辺部分は赤くなっている。これが破裂すると、皮むけが起こる

足裏の異汗性湿疹。土踏まずや足の辺縁にできる。写真は汗疱が破れ、皮むけが起こり、ひび割れのような状態に

「汗腺で作られた汗は、汗管を通って皮膚の表面に分泌されるが、汗を多量にかくと角質層がふやけ、汗の出口がふさがれる。出口をなくして皮膚内にたまった汗で炎症が起きて、汗疱ができる。体が汗を異物と認識する一種のアレルギー反応といえる」(木下院長)。汗づまりが原因で手足に汗をかく人ほど、汗疱になるリスクが高い。

汗疱、異汗性湿疹の発症メカニズムはまだ明らかになっていないことも多い。埼玉県済生会川口総合病院皮膚科の高山かおる部長は「角質層が厚くガサガサしていると、汗の出口が開きにくく、汗が詰まりやすくなる。汗をかき始める夏の初めは、角質層が硬いので要注意。しかし暑くなると汗がどんどん出ることで出口がスムーズに開くようになり、治る人も多い」と話す。

(イラスト:三弓素青)

手の場合、皮むけで角質層のバリア機能が壊れたところに洗剤などの刺激によって主婦湿疹を併発することも多い。それにより乾燥が強くなり、手荒れと誤解される一因になっている。

一方、足裏の場合は、「水虫と誤解されることが問題。夏になると水虫になるという人の多くに、実は汗疱や異汗性湿疹の人がいる。自己判断で市販の水虫薬を使わないほうがいい」と高山部長は指摘する。

手や足裏は日常的に刺激を受ける部位。皮むけで角質層のバリア機能が低下すると、症状が長引く。異常があれば皮膚科へ。

■この人たちに聞きました

木下順平院長
アース皮ふ科クリニック(東京都・足立区)。幼少期からアトピー性皮膚炎だったことから、症状改善のために皮膚科医を目指す。国立成育医療研究センターで小児皮膚医療を担当した後、アース皮ふ科クリニックを開設。難治性の異汗性湿疹を始め、皮膚科一般を診る
高山かおる医師
埼玉県済生会川口総合病院(埼玉県・川口市)皮膚科主任部長。皮膚科一般を診る一方で、特にフットケアに力を注ぎ、足の健康の重要性を啓発する「足育研究所」代表を務める。近著に『「ガサガサかかと」が危ない!足の手入れが健康寿命を延ばす』(家の光協会)がある

(ライター 海老根祐子、構成:日経ヘルス 羽田光)

[日経ヘルス2016年9月号の記事を再構成]

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