欅坂46からNGT48まで 妹系アイドル、咲き乱れる
個性豊かなグループ登場
人気女性アイドルグループの乃木坂46に続く欅坂(けやきざか)46など、「妹系グループ」が相次いで登場している。相撲を取る振り付け、関西弁全開のMC(語り)や楽曲、専用劇場での公演など、いずれのグループも個性豊か。彼女たちの魅力を探った。
2016年の女性アイドル界で最大の話題は、乃木坂46に続く「坂道シリーズ」として結成された欅坂46の快進撃だ。4月に発売したメジャーデビューシングル「サイレントマジョリティー」は初週26万枚超を売り上げ、HKT48(福岡市に拠点をおくグループ)が持っていた女性アーティストのデビュー記録を更新した。
幕張メッセで1万人を動員
欅坂46は、4月に千葉県の幕張メッセで初めて行われた全国握手会で1万人を動員、7月にはメンバーが総出演する初主演ドラマ「徳山大五郎を誰が殺したか?」が放映開始。セカンドシングル「世界には愛しかない」のリリースが8月10日に決まるなど、話題が続く。
この欅坂46のほかにも、今年は人気アイドルの妹系グループのメジャーデビューが相次いでいる。3年前、Juice=Juice(ジュースジュース)をはじめ、HKT48、チームしゃちほこ、Cheeky Parade、paletなどが登場して以来の「第2次妹系アイドルブーム」といった様相だ。
盛り上がる第2次ブーム
その背景としては、先輩グループがキャリアを重ね、20代のメンバーも増加。より新鮮なアイドルを求める層に向けて、新しい仕掛けが求められていることがあるだろう。今のところ活動規模では欅坂46が頭ひとつ抜けているが、これに続くグループが出現するのかどうか注目される。
CDの売り上げで一定の結果を出しているのは、Juice=Juiceと同じ女性アイドル集団「ハロー!プロジェクト」の新グループ、こぶしファクトリーだ。2月発売のセカンドシングル「桜ナイトフィーバー/チョット愚直に! 猪突猛進/押忍!こぶし魂」(トリプルA面)が発売初週にオリコンで週間1位を獲得している。
コンサートやイベントでの観客規模で欅坂46を追随するのは、ももいろクローバーZや私立恵比寿中学と同じく大手芸能事務所のスターダストプロモーションが手がける大阪発アイドル、たこやきレインボー。昨年11月21日に、東京・水道橋の東京ドームシティホール(約3000人収容)で単独ライブ「なにわンダーランド」を開いている。
スターダストからは今年、東京発のロッカジャポニカ、福岡発のばってん少女隊もメジャーデビューを果たした。どちらも次世代アイドル育成集団「3B junior」から選抜されている。
また、でんぱ組.incの妹分にあたる妄想キャリブレーションは、東京・青海のゼップ東京(約2700人収容)で今年元日に単独ライブを開催。6月にソニーからメジャー第1弾シングルも発売された。
このほか、東京・原宿の常設劇場「原宿駅前ステージ」で公演を行うふわふわ、原駅ステージAが、ともに両A面シングルでデビューしている。両グループなどは一緒に「原宿駅前パーティーズ」としても活躍する。エイベックスのアイドル専門レーベル「iDOL Street」の第4弾グループとなる、わーすたは5月にアルバムも発売した。
この先、台風の目となりそうなのは、新潟が拠点のNGT48。今秋から来年初頭までをメドに、ソニーからメジャーデビューが決まった。このほかにもハロー!プロジェクトのつばきファクトリー、PASSPO☆の妹分にあたるぷちぱすぽなどの個性的な妹系グループが控えており、妹系アイドルの盛り上がりは続きそうだ。
(日経エンタテインメント!8月号の記事を再構成。文・高倉文紀、写真・佐賀章広、窪徳健作)
[日本経済新聞夕刊2016年8月6日付]
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