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ポップで個性的な先鋭スマホ クラウド一体化は是か

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日経トレンディネット

少し前からネットで話題になっていたスマートフォン(スマホ)がある。元グーグルのエンジニアや元HTCのチーフデザイナーが立ち上げたベンチャー企業の米Nextbitが開発した「robin」だ。似通ったデザインやスペックのスマートフォンが多い中、このrobinはデザインもコンセプトも他社のモデルと一線を画す。

当初はクラウドファンディングで販売されていたが、2016年5月、日本でもソフトバンクが運営するクラウドファンディング・ショッピングサイト「+Style」で販売購入できるようになった。日本での販売開始に伴う数量限定の特別価格は税込み3万9800円だ。

robinの外観は、つや消しの白とブルーという配色が目新しい。7mmという極薄のボディーは陶器のような手触りで、とても質感がいい。高級感を追求している「iPhone」や「Galaxy」シリーズのフラッグシップモデルとは異なり、1950年代ころを意識したようなデザインもいい感じだ。個人的にはとても好みだが、スマホ側が持つ人を選ぶ。ダークなスーツを着た「オッサン」にはとてもじゃないがマッチしない。そんな方は、下の写真の「Mint」ではなく、「Midnight」という黒ボディーを選ぶといいだろう。

おそらく米国では、このデザインが「クール」といわれるのだろう。日本では「ポップ」とか「キッチュ」といったところか。どちらにしろ、似たようなデザインのスマホばかりが目立つ中で、とても個性的だし、好感が持てる。もしかしたらアップルのiPhone 5cシリーズも、こんな外観を目指していたんじゃないかと思えてくる。

スマホとしては標準的なスペック

スマートフォンとしてのrobinのスペックはごく普通だ。液晶は5.2型と標準的なサイズで、解像度はフルHD。CPUはSnapdragon 808の6コア、3GBのメモリーに32GBのストレージと、今となってはミドルレンジというところだろう。OSはライトカスタムされたAndroid 6.0で、しばらく使用してみたが、処理待ちなども気にならなかった。

robinの外観で目立つのは、スピーカーを本体の上下に配置するデザインだ。音質はなかなかで、ちょっと動画を見る程度なら問題ない。ホームボタンは画面に表示されるタイプだが、本体右側面の電源ボタンが指紋センサーを兼ねている。センサーは最近流行の超高速タイプではないものの、反応は良好だ。

注意が必要なのは、電源コネクターにUSB Type-C端子を採用していることだ。今後増えてくるタイプとはいえ、一般的なmicroUSBケーブルは使えないので注意してほしい。

コンセプトはストレージからの解放

robinは、デザインがとても美しく、それだけでも欲しくなってしまう。だが、外観にだまされてはいけない。それは、いい意味でも悪い意味でも、だ。

この製品のコンセプトは、ストレージからの解放にある。32GBとさほど多くないストレージ容量にもかかわらず、SDカードスロットを搭載していないのは、写真などのメディアやアプリはクラウドで運用するのが前提だからだ。そのため、robinを買うと100GBのオンラインストレージが無料で提供される。

スマートフォンはいわばキャッシュのような役割だ。使っていないデータは基本的にクラウドにバックアップし、デバイス側には置かない。それも、写真などのメディアファイルだけでなく、しばらく使っていなかったアプリなどもクラウドに転送される。

バックアップされたアプリは、スマートフォンのアイコンをタップした時点でダウンロードされて利用できるようになる仕組みだ。バックアップする際、IDやパスワードなども保存するので、改めて入力する必要はない。また、どのデータをバックアップするかはスマートフォン内のAIが判断する。だから、ユーザーはバックアップすることをほとんど意識しなくていい。頻度は高くないが確実に使うアプリは、この仕組みの対象から外すことも可能だ。

なお、スマートフォンのストレージを目いっぱい使っている状態では、大容量のアプリをダウンロードできなくなることもあるらしいので気を付けたい。

また、現時点ではビデオのバックアップには対応していないし、音楽などはプレーヤーごとバックアップすることになるという。よく聴く曲だけをスマートフォン側に置き、たまにしか聴かないものをクラウドに上げるといった使い方はできないわけだ。

メーカーに要望を出せるユーザーが使うべき

個人的には、robinが支持されるためには2つの壁があると思っている。

1つは、スマートフォンのデータをどこに置きたいと考えるか。robinには無料で100GBのオンラインストレージが付いてくるが、SDカードが安価かつ大容量になってきているので「ローカルに置いておけばいいや」と思う人も少なくないだろう。機種を買い換えてもカードを差し替えれば、多くのデータがそのまま使える。通信費用も掛からないし、電波が来ていないところでも、いろいろなコンテンツが使えるメリットがある。

もう1つは、様々な企業がデータをバックアップするサービスをすでに提供してることだ。例えば、写真管理アプリの「Googleフォト」は、一定サイズ以下のファイルなら無制限にクラウドに上げることができ、ストレージ側のファイルを削除して容量を確保することができる。robinを買わなくても、サービスを組み合わせれば似たようなことはできているのだ。robinにはアプリをバックアップできるという特徴があるが、いずれ同様の仕組みを提供する企業も出てくるだろう。すると、robinを利用することのメリットは薄れることになる。

robinを開発したネクストビットは、まだスタートしたばかりの企業なので、ユーザーの声を積極的に取り上げて、短期間で改善していくとのこと。となるとrobinは、かなりスマートフォンに詳しく、メーカーに対して積極的に要望を出せるような知識のあるユーザーこそが使うべきモデルといえるだろう。かわいらしい外観が気に入ったという理由で、スマートフォンの知識のない人が買って混乱したりすることがないように願っている。

ちなみに、robinを販売する「+Style」の運営はソフトバンクが担当しているが、本モデルはあくまでもSIMフリーのスマートフォンだ。ソフトバンク・モバイルの回線による縛りはないので念のため。

戸田覚(とだ・さとる)
1963年生まれのビジネス書作家。著書は120冊以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

[日経トレンディネット 2016年7月12日付の記事を再構成]

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