振り回すと膨らむエアソファ 進化形のアウトドア用品
最新のアウトドア用品は、快適性や使い勝手の良さが格段に進化している。
野外で使え、インテリアにも合う技ありハンモック
まず、野外でゆったりと過ごすためにそろえたいのが、ハンモックやソファ。「Sifflus 3WAY自立式ポータブルメッシュハンモック&ハンモックチェア+One」(阪和)は可変式のフレームを採用し、寝そべるだけではなく快適に座ることも可能。自宅に置いてもさまになり、付属のポールを装着すれば物干し台にもなる。
●阪和 ●実勢価格1万8144円(税込み)
スチール製のフレームなので重さは8kg以上もあるが、そのぶん安定感があり、ハンモックの寝心地は良い。収納バッグで野外に持ち出して使うと、メッシュ生地なので背中が蒸れることなく快適だった。自宅に置く際は、比較的省スペースで済み、簡単に室内干し台に変えられるハンモックチェアの形態で使うと便利だろう。
振り回して空気を取り込む、快適エアソファ
また、「イージーバルーンソファ」(ノルコーポレーション)は、空気ポンプを使わずに片方の口を広げて振り回すだけで完成する大型のエアソファ。身長175cmの男性が、ゆったり寝られる。空気を十分に取り込めれば抜群の寝心地。
●ノルコーポレーション ●実勢価格8640円(税込み)
膨らませ方は、一方の口を手で広げて左右に振り回すだけという原始的な方式で、従来のエアソファのように空気ポンプを何度も押す手間がかからないのが売りだ。実際、野外で風が吹いているとラクに空気を閉じ込められたが、無風状態のときは持って走るなど、少々苦労した。ある程度空気を取り込めたら、口元をぐるぐる巻いて膨らみを調節し、バックルを留めるだけだ。空気を入れる層が2つあるため中央が縦一線にくぼんでおり、寝そべっても体のぐらつきは少なめ。空気を抜いて小さく収納できるのも利点だ。
予熱なし、10分足らずでピザが抜群の焼き上がり
調理関連では、新潟の燕・三条地区の製造技術を生かしたキッチンツールで知られるオークスが、今春初めてアウトドア市場に参入した。「APELUCA ピザオーブンポット」は、武骨なイメージのアウトドア用品と違って、デザイン性の高い製品。
●オークス ●実勢価格1万9440円(税込み)
ダッチオーブンのように蓋の上に炭を置く必要はなく、たき火や野外用2口ガスコンロを使って、ピザを中心としたオーブン調理が手軽にできる。本体下部の隙間から熱風を取り込み、二重蓋で熱を逃さず内部に対流させる仕組み。そのため、直径約19cmサイズのピザが、予熱なしで10分足らずで焼ける。
実際にチルドのピザを2口コンロで焼くと、強火ではピザ生地がすぐ焦げ付いてしまったが、中火では生地が焦げすぎる前に表面のチーズがとろけて、きれいに焼き色が付いた。本体は約1.5kgと、一般のダッチオーブンより圧倒的に軽いのも利点だ。
手動ミルやフィルターがワンセットに
手動式ミルや金属フィルターなどをワンセットにした「コーヒーマエストロ」(わがんせ)も、粉の粗さを自在に調節でき、野外にいながらひきたてコーヒーを堪能できる。
●わがんせ ●実勢価格4180円(税込み)
ミルは粗びきから細びきまで自由に調節できる仕様。上部のカップにはコーヒー豆を蒸らしながらゆっくりと湯をかけやすいよう小さい注ぎ口が備わり、細かな配慮が光る。出かける際、タンブラー部分にコーヒー豆を入れておけば荷物がかさばらず、アウトドアで本格的なひきたてコーヒーを楽しめるのは魅力的だ。
デザイン性が高く、薄型軽量のコーヒードリッパー
●エイアンドエフ ●実勢価格3456円(税込み)
ステンレスの板3枚を組み合わせて使う、スタイリッシュなコーヒードリッパー。別途、円すい形の紙フィルターは必要だが、本体は僅か40gと軽量で薄くたためるので、バッグに入れてもかさばらない。形は奇抜だが、カップに載せた際の安定感は十分だった。
まるで釣りざお。遊び心のあるたき火用調理グッズ
●スノーピーク ●実勢価格4104円(税込み)
先端にソーセージや野菜を付け、たき火で調理できる釣りざお型のアイデアグッズ。さおを上下にスナップさせると先端の重りが左右に反転する構造で、食材に触らなくても両面を焼けるのは便利だ。さおの長さは88cmで、たき火と程よい距離を保てる。子供も喜びそうだ。
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2016年8月号の記事を再構成]
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