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将棋・競馬・自動車レース 女性勝負師、私のスタイル

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NIKKEI STYLE

将棋や競馬に、モータースポーツ。これまで男性中心だった勝負の世界に飛び込み、挑戦を続ける若い女性たちが出てきている。体力面などの不利を乗り越え、新たな時代を切り開こうとしている。勝負に生きる人間として、どのような心構えを持っているのか聞いた。

騎手、藤田菜七子さん

日本中央競馬会(JRA)で16年ぶりに誕生した女性騎手、藤田菜七子さん(18)。3月のデビュー以来、注目を集め、今月18日には通算9勝目を挙げた。

「こうして注目されるのはありがたいです。でも取りこぼしたレースもあるので満足していません。もっと勝てるように頑張りたい」。鞍上(あんじょう)を離れれば言葉数は少なく控えめ。小学校のとき、テレビで競馬中継を見て「格好いい」と思ったのが騎手になるきっかけ。小学校6年で本格的に乗馬を始めた。

中学校卒業後、競馬学校に入学。男性に交じって技術を磨き、筋力も鍛えた。出走前はとにかく集中。「調教師からの指示を思い出してどうやって乗ろうか、そのことだけ考えている」

負け引きずらず、課題見据える

負けず嫌いと自認している。負けた時は「もっとこうすれば良かった、と悔しくなるけど、引きずらない。次の馬に乗ることを考えるよう意識している」。全部のレースが終わった時は、自分の乗っていないレースも含めて映像を見る。「直線での姿勢がまだまだ」。課題を冷静に見据える。

目標とするのはニュージーランドの女性騎手、リサ・オールプレス。「海外には女性騎手が多いが日本は少ない。女性だから注目されるのではなく、成績で見られるようにもっと活躍したい」

将棋 加藤桃子さん

長い歴史を誇る将棋界。だがいまだに女性の棋士が存在したことはない。「女流棋士」と「棋士」は別物で、プロの棋士になるには日本将棋連盟の養成機関「奨励会」を勝ち抜く必要がある。入会してもプロになれるのは約2割という険しい道だ。奨励会で研さんを積む一方、女流のタイトルを2つ持つ加藤桃子さん(21)はその厳しい壁に挑む一人だ。

両親に教わり5歳で将棋を始めた。2006年、11歳で奨励会に入会。14年、初段に昇段した。

今春「将棋を始めてから一番つらかった」という時期を過ごした。負けが込み、1級への降級がちらついた。奨励会には21歳までに初段、26歳までに四段という年齢制限がある。降級すれば退会の恐れがあった。

倒れるまで指す いつもその覚悟

最悪の心理状態で迎えたのが女流の棋戦、マイナビ女子オープンの防衛戦だった。全5局のうち勝ちを決めた3局すべて逆転で勝利を収めた。形勢が悪くても諦めないのが信条。「倒れるまで指す」。いつもその覚悟でいる。

調子が悪い時こそ将棋を指す。「将棋に没頭していないとずっと不安」だから。練習将棋で何十連敗することもある。「悔しくて泣きそうになるけど、将棋が好きだから、心は折れない」

プロの一歩手前の奨励会三段では既に2人の女性が奮闘。今の自分にもどかしさを感じるが、努力するしかない。「年齢制限ギリギリまで続ける」と決めている。

レーサー 北平絵奈美さん

昨年、マツダと女性レーサーの井原慶子さんが設立したレーサー育成プロジェクト「マツダ・ウィメン・イン・モータースポーツ」。1期生の北平絵奈美さん(22)は今年デビュー。既に表彰台に2度上がった実力を持つ。

親に連れられて行ったサーキットで初めてレーシングカートに乗った。「小さい頃から何かを操作するのが好き」だった少女は、たちまち夢中に。自動車レースF1を見にいった小学校高学年。ひのき舞台で轟音(ごうおん)をあげて競う姿に魅了され「私もF1レーサーになる」と決めた。

10年続けたカートでは何度も危険な目に遭った。タイヤの山に突っ込んで放り出され頭から地上に落ちた。あばら骨を折ったことも。だが「事故のおかげで自分の限界が分かった。そのレベルまでは遠慮なく行けることが分かって良かった」と事もなげに笑う。

我慢の時と思い切る時 見極め

「レースでは感情をコントロールすることが大切」。じっと力をためて我慢する時と、思い切って走る時。失敗した時は「焦るとかえってよくない。とにかく落ち着こうと自分に言い聞かせてリセットする」。

世界で活躍するのが目標だ。「女性はハンディがあるという気持ちは持たないようにしている。男女関係なく戦っているから」

ビジネスのヒントに

「自分の実力を試すなら、最高の舞台で挑戦したい」。いろいろな競技の戦いの場として「女性限定」ではなく、男女が同じ条件で競い合う舞台をあえて選ぶ女性が目立ち始めている。体格など体力面で女性が苦戦を強いられる場面も少なくないが、勝ちと負けの冷徹な繰り返しの中で自らを鍛え、次の戦いに臨んでいる。

ものをいうのは何よりも日ごろの努力だ。将棋の加藤桃子女流二冠は「自信を持って指すのがモットーなので、自信をつけるためにたくさん努力をする」という。時間も忘れて勉強に没頭する日々だ。

勝負の最中はミスをしてしまうこともある。時計の針を戻すことはできない。「振り返ると余計焦ってしまう。次のことだけに集中する」と語るのはレーサーの北平絵奈美さん。負けた時の気持ちのオンオフについては、女性騎手の藤田菜七子さんも挙げる。「引きずらないように自然に切り替えている」。さらに「少しずつ慣れて周りを見られるようになった」とも。経験値を高めていくことも重要。働く女性も、ビジネスの場面でここぞという「勝負どころ」を迎えることがたびたびある。彼女たちの姿勢はヒントになりそうだ。

(関優子)

〔日本経済新聞朝刊2016年7月23日付〕

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