タクシー配車アプリ、年内にも中・韓国語に対応日本交通、対応言語の追加も検討

JR東京駅前に並ぶタクシー(東京・八重洲)
JR東京駅前に並ぶタクシー(東京・八重洲)

タクシー大手の日本交通(東京・千代田)は年内に、同社のタクシー配車アプリで中国語と韓国語の対応を始める。現在は英語に対応しているが、利用者は国内に住む外国人が中心だった。訪日外国人客(インバウンド)の約7割を占める中国や韓国、台湾などからの客を取り込む。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、対応言語の追加も検討する。

日本交通の配車アプリ「全国タクシー」はスマートフォン(スマホ)などで使える。乗車場所の指定や利用者のプロフィル設定などを中国語と韓国語で表示する。場所を検索して出発地に設定したり、到着地を指定し乗車料金を調べたりする機能も対応する。

地図や操作ボタンを外国語で表示する(英語版)

乗車場所を指定する地図も中・韓国語に対応し、駅や道路、飲食店は日本語の名前に中・韓国語を併記する。アプリの使用言語はスマホなど通信端末の設定に応じて決まる。普段使う言語に自動で設定されるため、アプリの言語設定を手動で変える必要はない。

アプリでは地図上に全地球測位システム(GPS)で現在地と走行中のタクシー車両をイラストで表示する。タクシーの位置と現在地までの所要時間が分かる。

従来は日本語と英語のみの対応で、利用者は日本人と日本に住む外国人が中心だった。同社の配車アプリはクレジットカードで決済でき、訪日客の利便性は高い。言語の追加や、海外の旅行予約サイトに訪日客向け広告を出すことも検討する。

配車アプリは定着しつつある。日本交通は11年に全国の8社と提携してサービスを始めた。提携社数は全国で178グループに増え、約3万台のタクシーを利用できる。同社では無線配車のうち4割以上の利用者が配車アプリ経由だ。

14年から利用が始まった東京ハイヤー・タクシー協会の「スマホdeタッくん」も、都内約1万2500台を呼べる。

海外では配車アプリ大手の米ウーバーテクノロジーズなど、自家用車のドライバーと客を結びつける「ライドシェア」が旅行客の足としても普及している。日本ではライドシェアは規制の壁で苦戦しているが、日本交通は競争に備えてアプリを訪日客に使いやすくしていく。

[日経MJ2016年7月15日付]