オプション取引 リスク管理し勝機

「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
今回はジャスティンさん(43) オーストラリア出身。日本人の妻に連れられ来日して16年。英会話学校を運営する。

2001年~

インフレが高い国であるオーストラリアから来た人間として、資産を構築するために投資するのは当たり前。来日してから株式や株価指数連動型上場投資信託(ETF)を買ったり売ったりしていた。特に金相場が上昇していたこともあり、カナダのエルドラド・ゴールドやヤマナ・ゴールドなど産金銘柄や金鉱株ETFに投資した。タイミング良く運用できたので収益を確保できた。これを頭金にして東京都内にマンションを買った。ところがその後、市場環境の悪化に伴って損失が拡大。もうやっていられない、持っていた投資関連の書籍を全部捨てた。

10年ごろ

株式を決まった価格で売ったり買ったりする権利を取引するオプションに目覚めた。戦略は「プットオプション(売る権利)の売り」だ。売り手なので、買い手からプレミアムをもらうことができる。さらに対象となる現物資産は自分がいずれ持ってもよいと思うものを選んでいるので、もし相場が値下がりして現物の株式を買わなければいけなくなっても構わない。オプションの本を買って読んだり、ネットで勉強したりした。オプションの価格は現物の相場の変動率で、標準偏差から割り出したものだとか、理解するのが難しかったけど、取引するタイミングをつかめるようになった。母国オーストラリアや米国などの株価指数のETFが現物のオプションを取引した。

16年6月

英国が欧州連合(EU)から離脱するはずなんてない、国民投票で残留が決まれば値上がりする、そう考えてドイツ銀行の株式を買っていた。ところが23日に離脱派が勝利してびっくり。慌ててドイツ銀株を全て手放した。

オプション取引は上がっても下がっても収益機会がある。日本人はリスクがあると敬遠するかもしれないけれども、リスクをコントロールするのも投資の醍醐味だ。

[日経ヴェリタス2016年7月17日付]

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