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桐谷さんの株主優待入門

定食、お寿司、かに、ふぐ…今が買いの「外食」優待

日経マネー

2016/8/5

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日経マネー

数ある優待品の中でも人気が高いのが、外食で使える食事券。外食は優待利回りが高い銘柄が多く、使わない場合に売りやすいというメリットも。今回は、外食の中でも今が買い場の銘柄を桐谷さんに選んでもらいました。

皆様、暑中お見舞い申し上げます。今年も猛暑なんていわれてますけど、夏こそたくさん食べて、スタミナを付けたいですね。今回のテーマは優待の定番、外食。その中でも今が買い場の銘柄を選びました。

言わずと知れた外食優待の王様といえば、吉野家ホールディングス(東1・9861)日本マクドナルドホールディングス(JQ・2702)。全国展開していて、優待券の使い勝手もナンバーワンです。よく取り上げていますので詳しい説明は省きますが、マクドナルドの話を少しだけ……。

2014~15年にかけて、マクドナルドは異物混入問題などで大ピンチに陥りました。にもかかわらず株価が数百円しか下がらなかったのは、優待投資家が株を売らなかったからだといわれています。現在、マクドナルドの優待券を使うと、「ハラペーニョ」「クリームチーズソース」「スモークベーコン」のトッピングを120円分まで無料で付けることができるんです。これは個人投資家への感謝の気持ちなんじゃないかと思います。先日私もありがたく頂いてきましたよ。

桐谷広人(きりたに・ひろと) 66歳。プロ棋士(七段)。1984年の失恋を機に株式投資を始める。現在400以上の優待銘柄を持ち、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒される人柄も人気の理由

■外食銘柄も「暴落はチャンス」

さて、「今が買い場」という点で真っ先に浮かんだのが、定食店「やよい軒」や弁当店「ほっともっと」などを運営するプレナス(東1・9945)です。16年4月に2134円を付けた株価は、6月に1640円まで急落。配当利回りと優待利回りを合わせると4.8%になる今がチャンスではないでしょうか。そうそう、少し前に新聞の折り込みチラシに「やよい軒」の生たまごや納豆の無料券が入っていたんです。先日この券と優待券を使って「サバの味噌煮定食」をお得に頂きました。

続いては、私のお気に入り店「磯丸水産」や「きづなすし」などを運営するSFPダイニング(東2・3198)です。クリエイト・レストランツ・ホールディングス(東1・3387)の子会社なので親会社の優待券との併用が可能です。(SFPダイニングの優待券はクリエイト・レストランツHDの店舗では一部しか使えません)。

SFPダイニングは14年末にIPO(新規株式公開)を行い、1940円で公募を行ったものの公募割れに。初値後に下げ続けました。15年夏頃に一旦回復したものの、現在は1450円に。配当と優待利回りを合わせると、7.3%。これも今が買い場ですね。

■かに・ふぐ優待が復活!

東海地方を拠点に居酒屋「昭和食堂」などを展開する海帆(かいはん、東マ・3133)は、15年4月に1020円で公募。初値は1800円、高値は2288円を付けました。無配なので私は買っていなかったのですが、16年に入ってどんどん株価が下がり、873円に。優待利回りが6.9%になり、ついに私も株主になりました。ランチにも1000円券が使えるので、現金要らずで気に入っています。

すかいらーく(東1・3197)は、06年にMBO(経営陣が参加する買収)によって上場廃止になったのですが、14年に再上場。一時株価は1958円まで上がったものの、ずるずると下がってきて、現在1307円。「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」など、おなじみのファミレスを全国展開しているので、優待券も使いやすいのではないでしょうか。

最後に紹介するのは16年3月に突如、優待を復活させて話題になった関門海(東マ・3372)。かに、ふぐの専門店などを展開しています。100株以上で優待券1000円分が1枚、300株以上で3980円分が1枚のため、300株保有するのがお得です。再び、かに専門店「玄品 以蟹茂(いかにも)」でコース料理が食べられると思うと、今から楽しみですね。

外食の優待券はお得な半面、使い切るのが大変な場合もあるでしょう。例えば私は、よく行く将棋会館の近くにあるベーカリーカフェの運営会社(アクトコール 東マ・6064)を調べて、株主になりました。普段の生活圏内で行きやすいお店の株主になると、優待生活をより楽しめると思います。

【今回の桐谷戦略】 Brexitで「暴落はチャンス」に

16年6月24日、英国の欧州連合(EU)離脱ショックでの株価急落の日。私は夜中に仕事をして午前中に睡眠を取るのですが、EU離脱派が勝つとは思わず、いつも通りに指値を入れて床に就きました。目覚めると、急落によって26銘柄の買い指値注文が成立していてびっくり。さらに下げると大変だと、不安になりました。

一時はどうなることかと思いましたが、翌週には世界中の株価が戻すことになりましたね。7月4日現在、この時買った26銘柄中22銘柄が買値を上回っていて、一安心。例えば2700円で買ったソニー(東1・6758)は、3038円になっています。私がモットーとする「暴落はチャンス」の通りになりました。時々訪れるこうした急落の局面も慌てて売らず、割安になった銘柄を拾うのが桐谷戦略です。

■8月の権利確定銘柄

では最後に、株主優待ブログ「毎日優待三昧」が人気の個人投資家rika氏が厳選した「2016年8月に入手できるお得銘柄」を紹介しよう。2016年8月中に割当基準日を迎える銘柄だ(なお、2016年8月末が割当基準日の場合、優待を得るための最終売買日は、8月26日になる)。銘柄選択の際の参考にしてほしい。

rika氏(ウェブサイト「毎日優待三昧」運営者)が厳選した、「8月に取れるお得優待」。株価ほか各種データは2016年7月5日時点のもの。最新情報は各社ウェブサイトのIR情報のページなどでご確認いただきたい。優待内容については、年2回同内容の優待をもらえる場合、1回分の内容を表示。利回りの――は計算不能

(日経マネー 御船晶子)

[日経マネー2016年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2016年9月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


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