「共働きなのに貯金できない」 そんな夫婦が急増中働き女子のお金レスキュー隊!

日経ウーマン

2016/7/14
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「結婚したら夫と『お金の話』はどこまですべきですか?」。共働き女子からよく受ける質問です。

「収入や貯蓄額はもちろん、支出もオープンにしたほうがいいですよ」と私が答えると、「それってプライバシーの侵害になりませんか? 聞きにくいし、自分のことも言いにくいです…」と困り顔。あらら、結婚後のお金の話はプライバシーではないのだけれど…。

(イラスト:いいあい)

よく聞いてみると、せっかく共働きなのだから、独身時代と同じようにお金を使いたいし、自分の収入も知られたくない。あれこれ言われたくないから、パートナーにも聞かないのですって。でも「内緒」と「不干渉」を続けると、共働きなのにお金がたまらない夫婦になっちゃいます。このようなカップル、急増中です。

意外かもしれませんが、専業主婦家庭のほうがお金の情報共有や計画的な貯蓄ができています。夫だけの収入で生活するには、独身時代のお金の使い方を改め、やりくりしないとお金が足りなくなるからです。

ところが共働きだと、2人分の収入があるから「足りなくなる」という危機感を持たずに済むため、お金の「結婚モード」のスイッチが入らないまま。子供ができて支出が増えると、そこで初めて「このままではマズイかも」と思い始める人が多いのです。

出産後は収支が合わなくなる?

私のところへ相談に来たMさんの話をしましょう。3年前、結婚2年目のとき、共通の知人から「今のうちに深田さんのコンサル受けておいたほうがいいよ」と言われ、夫婦で来ました。

そのときは、典型的な「内緒」と「不干渉」カップルで、結婚後の貯蓄はほぼゼロに近い状態でした。相談に来て初めて、お互いの収入や支出、貯蓄できていなかった状況が明らかになるというホラーな状況。

「結婚モードにスイッチを入れて、将来のために計画的にお金をためましょうね。共働き夫婦にとって、出産前は“黄金のため期”なんですよ」とアドバイスしつつ、3人で家計の決算シートに向き合いながら目標積立額を設定。「これからはガラス張りの家計を目指します!」と言って帰っていきました。

そして先日、「秋に出産なので家計チェックを」と再度2人で相談に来たのですが、夫婦で年250万円以上と、当初の目標よりもためていてびっくり。

出産後は、子供のおむつ・ミルク代や洋服代、保育料などで、油断すると年100万円近く支出が増してしまうことも。一方、収入は出産後に減るケースが多いです。Mさんの場合、職場復帰しても時短勤務を予定しているので、年収が100万円減る見込み。つまり、収支が200万円ダウンするということです。

出産後の収支を私が決算シートに書き込むと、「ためていない夫婦のままだったら、出産後の家計は大赤字になるところだったのですね」とMさん。

そうなんです! 子供ができる前の“黄金のため期”にハイペースでためておくと、収支バランスが崩れる出産後の家計が赤字になりにくいメリットもあるのですよ。

Mさんは「お互いのお財布事情をオープンにしたら、気軽にお金の相談ができるようになって、不安や心配事がなくなりました」とニコニコしながら言います。情報開示は大事ですね。

妻の収入のほうが高いと、夫に言いたくないと考える人もいます。あまり気にしなくてもいいと思いますが、夫婦の差が大きいなら、ちょっと少なめに言うというのもアリですね。

必ず共有したいのは、それぞれの「今の貯蓄額」と「毎月とボーナスでためる額」です。あとは、年1回お互いに「ちゃんとためている? 今年は目標通りたまった?」と確認し合うこと。この緊張感は貯蓄のモチベーションを高めますよ。

今月の回答者

ファイナンシャルプランナー
深田晶恵さん
株式会社生活設計塾クルー取締役。外資系電機メーカー勤務を経て、1996年にFPに転身。現在は、特定の金融商品を販売しない独立系FP会社生活設計塾クルーのメンバーとしてコンサルティング業務を行うほか、雑誌等の原稿執筆、講演などを手がける。

[日経ウーマン 2016年8月号の記事を再構成]

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