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私を変えたMBA

邦銀初の女性社長、リーマン出身者とも「同じ言葉で」 鳥海智絵・野村信託銀行社長に聞く(下)

2016/7/18

経営企画部にはリーマンから外国人も何人か入ってきました。多様な価値観の人と議論し、意思決定していく。まさに、スタンフォード時代にグループスタディーなどを通じて毎日訓練していたことです。実世界では、うまくいかないことも多々ありました。言葉は全て英語。帰国後ほとんど使っていなかったので、正直、辛い思いもしました。でも、ビジネススクールでの経験があったからこそ乗り切れたという思いもあります。

経営企画では、経営判断に必要な膨大な情報を収集し、適切に整理し、長短の影響を予測し、選択肢を策定するという作業が必要になります。そうしたフレームワークは、スタンフォードで訓練してきたことでした。帰国後、使うことはほとんどなく、経営企画に来て初めて学んだ意義を実感しました。

スタンフォードでは1年の基礎科目に、マイクロソフトのデータ管理ソフト「アクセス」を使ってデータベースを作り、分析を行う授業がありました。なぜビジネススクールでこんなことを学ばなければいけないのかと、みんなで愚痴をこぼしていましたが、それすらも、オペレーションの効率化を考える際に役に立ちました。

■その後、野村ホールディングスの執行役員を経て、2014年4月、日本の銀行界では初の女性トップとして、野村信託銀行社長に就任した。

正直、これまで経営者になりたいと思ったことは一度もありませんでしたが、ビジネススクールでの経験があるからこそ、経営者としてやっていけていると思うことはあります。

例えば、先ほども言いましたが、物事を大きくとらえて意思決定するのが経営者の仕事ですが、そうした訓練はビジネススクールで受けていました。技術的な知識も一通り学んでいるので、何を聞いても一通りの土地勘があり、理解できます。理解できれば、経営者として必要な判断をしたうえで、あとはより専門性の高い人に任せればいいわけです。

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