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今や証券市場のガリバーとしてだけでなく、ダイバーシティーでも金融界の先頭を走る野村グループ。その象徴とも言えるのが、2014年、銀行界では初の女性トップとして野村信託銀行社長に就任した鳥海智絵氏(50)だ。若いころ、会社派遣で米スタンフォード大学ビジネススクールに留学した鳥海氏は、「留学経験は今の自分の大きな支え」と語る。

バブル真っただ中の1989年、早稲田大学法学部を卒業し、野村証券(現野村ホールディングス)に就職した。

野村に入った理由は第一に、女性も平等に働けると思ったからです。就職活動時は、男女雇用機会均等法の施行後2年がたっていましたが、依然、男女平等とは名ばかりの会社が多かった時代。そうした中、野村で働く女性の先輩の「分け隔てなく働かせてもらえる」という一言で、気持ちが一気に傾きました。

留学制度があることも大きな理由でした。女性にも平等に留学機会を与えてくれるらしい。大学3年の時に1年間、米国の大学に交換留学した経験があるのですが、もう一度、米国で勉強したいという思いがありました。それも決め手となり、野村に入社しました。

実際、入社5年目に候補者に選ばれ社内面接に受かって留学が決定。女性では3人目でした。願書を出し、合格した中からハーバードとスタンフォードに絞りましたが、最終的に後者を選択。それぞれ東海岸、西海岸のトップ校ですが、よく、ハーバードは生徒同士を競争させ、スタンフォードは生徒同士の協力を重視すると言われるように、校風は対照的です。私にはスタンフォードの校風のほうが性格的に合っていると思いました。

入学後、いきなり試練が待ち受けていた。

大学時代に1年間留学した程度の英語力では、授業に付いて行くのは大変でした。特に、ディスカッション主体の授業では、他の生徒の言っていることがよくわかりません。リーディング・アサインメントも、読む量が多くて、全然読み切れませんでした。

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