オリパラ商戦開始 「次は東京」のムード浸透?パラリンピック関連にも静かなブーム到来の気配

エンブレム入りのTシャツなどを紹介する田口亜希さん(右)
エンブレム入りのTシャツなどを紹介する田口亜希さん(右)

4年後の東京五輪・パラリンピック大会の公式商品の販売が始まった。ようやく決まったエンブレムを入れた商品の発売などで、一連のオリパラ商戦は、8月に始まるリオ大会との相乗効果を期待する。一部商品は即日完売になるなど出足はまずまず。パラリンピックのエンブレム商品が五輪関連より売れ行きが好調になるなど、「障害者スポーツ支援の機運も出てきているのかもしれない」との声も出ている。

東京大会のエンブレムをあしらった公式グッズの販売が6月23日から東京五輪・パラリンピック大会組織委員会のサイトやスポーツ店などで始まった。1回目はTシャツ、ポロシャツ、キーホルダー、タオルなど7種類。商品発表会でパラリンピックロンドン大会の射撃日本代表の田口亜希さん(45)は「エンブレムが街中にあふれ、4年間かけて街がオリパラに染まっていってほしい」と期待をかける。リオ大会の期間中に限定して営業するショップも都内に開設する予定だ。

Tシャツが2500円、キーホルダーは800円。組織委は今後、浴衣や文房具などにも広げ、2020年までの関連商品のライセンス収入を123億円と見込む。収入は大会運営費などに充てる方針だ。

東京五輪・パラリンピックの公式オリジナルキーホルダー

開催間近のリオ大会との連動にも期待する。アシックスは7月上旬、リオ大会の日本代表選手団のオフィシャルスポーツウエアのレプリカ商品を発売する。桜をモチーフにした華やかなデザインで、選手用は通気性や伸縮性に優れた素材を採用。「本番で実力を発揮するためにアスリートファーストの考えで開発した」(尾山基社長)。レプリカ版は選手用と異なり汎用素材を使用しているが、これを着て自宅やスポーツバーのテレビの前でも応援気分を味わえそうだ。

一流のアスリートが着用するウエアと同じデザインの商品を購入できる(5月にアシックスが開いたスポーツウエアの発表会)

同社は5月下旬から東京大会のエンブレムをあしらったスポーツ用Tシャツ(4500円)のサイト販売を始めたが、パラリンピックのエンブレムのTシャツが1カ月足らずで売り切れた。同社は「消費者の障害者スポーツへの関心の高さの表れでは」とみている。

アサヒビールはリオ五輪の日本代表選手団応援商品として第三のビール「アサヒゴールドラッシュ」を8月末までの期間限定で販売。ブラジルで人気のビールを参考に、5種のホップを使い、苦みを控えた軽快な味わいの商品にした。4月に投入した前回商品に比べて6割増の40万ケース(1ケースは大瓶20本換算)の販売目標を掲げる。缶に「がんばれ!ニッポン!」のメッセージや東京大会のエンブレムを入れて、夏のビール商戦に挑む。

このほか、日本コカ・コーラは金メダルをイメージした「ゴールドボトル」のコカ・コーラを発売。日本マクドナルドはリオ大会期間に提供する「オリンピックメニュー」を準備中だ。

オメガは7月上旬にリオ五輪を記念した高級腕時計(49万円)を売り出す。裏面にリオ五輪のロゴをあしらい、ベゼルの数字に五輪の5色を使うことで、リオ大会をイメージできるデザインにした。水深300メートルの防水機能を備え、波立つダイヤル部分でブラジルのコパカバーナビーチの遊歩道を表現したという。

一方で、テレビの売り上げは過去の五輪商戦に比べて思わしくない。リオ大会を控え、高精細な「4K」を中心にテレビの買い替え需要が拡大しているものの、国内の個人消費はいまひとつ。五輪商戦の定番商品だが、今回の売れ行き拡大は限定的との見方もある。