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3人でNegicco、10年先も「こんにちネギネギ!」

「職業」としてのアイドルを聞く

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NIKKEI STYLE

7月20日に結成から14年目を迎える、新潟在住のアイドルユニット・Negicco(ねぎっこ)。大手の事務所に属さず地域に根ざした独自の活動を続け、人気を全国区に広げて来た。飾らないキャラクターと高い音楽性が同世代の女性にも支持され、7月末にはNHKホールでのライブに挑む。一般企業でいえば「中堅」にあたる、20代後半のアイドルは、今後のキャリアをどう考えているのか。メンバーのMegu(めぐ)とKaede(かえで)に聞いた。※取材時、リーダーのNao☆(なお)は都合により欠席。

関連記事:苦節13年でブレイク 新潟のご当地アイドルNegicco

写真特集:Negicco 飾らないキャラクターが魅力

自分は「頑張っている女性のひとり」

――5月に出したアルバム「ティー・フォー・スリー」は落ち着いた曲調や、女性の日常生活を扱った詞など、アイドルらしからぬ印象を受けました。

Megu特に、私たちと同世代の女性に聴いてほしいと思っています。実際、「歌詞に共感しました」と言っていただくことも多いですね。私たちも13年、Negiccoをやっているので、「頑張っている女性のひとり」として同世代に元気を与えたい、と思って歌っています。

Kaede 今までのファンのみなさんはもちろん、アイドルを敬遠してきた方にも聴いてほしい作品です。13年アイドルをやって、20代の半分をすぎたNegiccoならではの説得力がある歌だと思います。

――プロデューサーは地元新潟のconnie(コニー)さんが担当していますが、レキシの池田貴史、OKAMOTO'S(オカモトズ)、堂島孝平、土岐麻子など著名なアーティストからの提供曲が多いですね。

Megu 「RELISH」という曲の作詞では岩里祐穂さん(今井美樹「PIECE OF MY WISH」などを作詞)に参加していただきました。岩里さんから「Negiccoに曲を書きたい」とオファーをくださって。詞の内容もNegiccoのことをすごく考えてくださって、実際の姿と同じようになっていて。「こんな世界が君を待ってたなんて/ 素敵だと思わない?」という一節です。これは2016年5月ぐらいに自信がなくなって、プロデューサーのconnieさんに相談したときに「デビューのころに、こんな大きい舞台で歌っていることが想像できた?」って励まされて。

Kaede 作家さんが違うことで、自分たちの新しい歌い方に気づくことができます。今回はささやくように歌う「江南宵歌」という歌は特に苦戦したんですが、新しいものを引き出してくれている。今の環境は、自分を成長させてくれているなと思います。はっきりと言いづらいですが、アルバム「ティー・フォー・スリー」で培った表現は、Negiccoの独自の強みになると感じています。これからはライブでの表現をよくしていきたいと思います。

13年の仲間、「もはや体の一部」

――キャリアは13年。まもなく14年目になります。

Megu 13年のキャリアの割には……ステージに立つ前は毎回、緊張します。Negiccoは悪い癖があって、すぐ緊張して、自分たちの力を100%出せなくなって……。2016年4月に中野サンプラザでライブをしたのですが、映像を見たら足りない部分が分かってきました。最近は意識して、いろんな方のライブを見て勉強しています。

Kaede 「13年もやっているのに」と自分で反省すること、やるべきことは多いなと感じます。お客さんに「まだまだ伸びていくんじゃないか」と期待してもらえるようなライブをやっていきたいです。

――13年。順風満帆とは言いがたい環境でも、続けてこられたのはどうしてでしょう。

Megu いろいろつらいことはありましたが、それでも続けてこられたのは本当に仲がよいからです。もちろん、ちょっとしたケンカはしますが、本当に仲がいい。Negiccoは友達ではないし、親友とも違うし、家族より一緒にいる時間が長い……うーん。「この3人が、自分の人生の一部になっているんだ」と感じます。だれか1人が欠けても違和感が出ると思います。

Kaede「3人でNegicco」です。たとえて言えば体の一部。同じ血が流れている感じがする。おかげで、だれかが調子が悪くなったりすると、つられそうになったり。

Megu でも誰かが落ち込んだら、2人で勇気づけています。自分が落ち込んだら逆。自然と助け合うようになってます。体だけじゃなく、心も共有し合っているような感じですね。

Kaede これで3人一緒に落ち込んだら、解散していたかもしれないですけど、不思議とそれはないですね。3人とも学生の時からNegiccoをやっています。学生のときは、土日だけとか放課後に活動していましたが、今は毎日で、仕事もある。この状況には幸せを感じていますね。「きょうもNegiccoで過ごせる」という実感をかみ締めています。

職業としてのアイドル「責任が大きくなっている」

――Kaedeさんは新潟大学工学部に現役で入学し卒業されました。Meguさんも服飾の専門学校を卒業されています。職業としてアイドルを続けることに迷いはなかったですか。

Negiccoの歩み
2003年・新潟県産ネギのキャンペーンユニットとして結成
09年・インターネットテレビ『勝ち抜きアイドル天国』で6週勝ち抜き首位
10年・ご当地アイドル決定戦『U.M.U AWARD全国大会』でグランプリ。日本一のローカルアイドルに
11年・タワーレコードのアイドル専門レーベルの第一弾アーティストに
13年・新潟県の「にいがた観光特使」に任命される
・ファーストアルバム発売
14年・シングル『光のシュプール』がオリコンで週間5位(初の10位以内)
15年・セカンドアルバム発売
・初の全国ツアー
・日比谷野外大音楽堂で公演
16年・中野サンプラザで公演
・サードアルバム発売

Kaede中高生の時は公務員とか、薬剤師になりたいと考えていたこともあります。大学も「親にお金を払ってもらって勉強ができる」と感じていたので、「安定した仕事に就いて、親を幸せにしてあげたい」と悩んだこともありました。でも就職活動の時期には「やっぱりやりたいのはNegicco。これまでやってきたんだから、やりきろう」って強く思うようになりました。卒業後はNegicco一本だから、しっかりやろうと。

Megu 専門学校を卒業する時期に「ほかの夢を追ったほうがいいんじゃないか」と悩みました。そのとき(2009年)に、インターネット番組のオーディションがあって。「これでダメだったら、あきらめよう」と思ったんですが、優勝しました。そこで決心がついて、それからはもう、Negiccoとしてやっていくことしか考えませんでした。

――仕事としてアイドルを続ける、と決心してから、何か変わりましたか。

Kaede デビューのころから仕事は仕事でしたけど、向き合い方は変わりました。最初は「ライブに出て、人前に立ってすごい」って、ただただ、楽しかったですね。お給料をもらうって感覚も薄かったかもしれません。デビュー当時は、ライブに出て、"給料"として桃1ケースもらって帰って来る、なんてこともありましたし(笑)。今は、いろんな人が仕事に関わるようになって来たし、責任が大きくなっているのを感じています。そのせいか、いろいろ緊張してしまって、「ただ楽しい」とはいかないですね。

Megu 3月末~4月初めにあったシングル「矛盾、はじめました。」の発売記念イベントのときに、メンバーが次々体調を崩して……。だれか1人が倒れたらNegiccoじゃなくなっちゃうから、やっぱり健康維持の大切さは痛感していますね。あとは「見に来てくれる人をがっかりさせたくない」と強く思っています。歌もパフォーマンスも、もっと向上させないと。

「新潟にいたから、幅広いお客さんを相手にできた」

――県外や東京での活動も増えている中、今も地元・新潟に住んでいます。

Megu やっぱり、新潟に住み続けることのもどかしさは感じます。勉強のためにほかの人のライブに行く、なんて気軽にはできません。東京のテレビやラジオから出演の依頼が来ても、スケジュールが合わずに出られないこともあります。東京でレギュラー番組を持てたら、自分たちの音楽をもっと、多くの人に聴いてもらう機会が増えるんですが。もちろん新潟でお仕事はあるし、新潟を拠点にずっとやってきたという自負もあるんですけど、ここぞというときには東京に"長期出張"するのも手かな、とちょっと思ったりして……。

Kaede東京でのテレビやラジオへの出演を考えたときに、距離が遠いからチャンスを失ってもったいないな、とは考えます。でも、新潟から東京へ拠点を移したら、がっかりする人もいると思うんですよね。ここのバランスはずっと考えています。今だって「どうせ新潟には住んでないんでしょ?」って言われることがあるんですけど……実家に住んでます(笑)。目標にしている日本武道館でのライブに、「新潟から武道館に立ちます」って言いたいんです。新潟にいたからこそ得られたものってすごくたくさんあるし。

――新潟にいたからこそ得られたもの、とは何でしょう。

Kaede 幅広いお客さんを相手にパフォーマンスすることですね。Negiccoを結成したころは新潟にはそんなにアイドルがいなくて、そのせいで毎週末、仕事が入っていました。地元のお祭りとか、学校や幼稚園に行って。楽屋なんてありませんし、持ち時間は30分以上あって、お客さんはアイドルに興味があるわけじゃない。それが、東京でアイドルのイベントがあると、アイドルファンの人たちが200~300人くらい集まるライブハウスに出るんです。でも、持ち時間は10分くらいしかなくて……。

2人 新潟で活動していたからこそ、ハートが強くなった(笑)。

Megu いろいろつらいこともあったけど、今のNegiccoを育ててくれたのは新潟ですし、地元の応援は心強いです。

憧れのPerfume。「Negiccoも独自のスタイルめざす」

――当面の目標に「日本武道館でのライブ」を挙げています。

MeguPerfumeさんの武道館公演の映像をみて「ここでやりたい」と思いました。あそこは規模の割に、お客さんとの距離が近いんですよ。ずっと思ってはいたんですが、現実との差に一時期は口にするのをやめたりもしました。だからこそ、今こうやって「目標は武道館」と言えるところまで来たのはうれしいですね。少しずつ近づいているのかなと。

Kaede Perfumeさんが武道館公演をやった2008年は、Negiccoは武道館どころか、続けるのかどうか迷っているような時期で。でもPerfumeさんが武道館に立ったのを見てすごく感動して、ああいう存在になりたいと思って、みんなで「絶対に武道館に立ちたい」って思うようになったんです。

――デビュー年が近く、同じく地方アイドル出身のPerfumeは「目標」と公言していますね。

Megu もちろん憧れの先輩で目標ですけど、同じようにはなれません。Negiccoは、ちょっととぼけた感じで、親しみやすいというか……。今もそうなのですが「親戚の子供」みたいな親しみやすさを感じてもらっていると思います。なのに、大きな舞台でも歌う。

Kaede NegiccoはPerfumeにはなれないし、同じことをしてもついて来てくれる人はいないと思います。Perfumeさんは「独自のジャンルを作っている」とよく言われますし、そこが一番格好いいところだと思います。そういう部分で、Negiccoも独自のスタイルを評価されるようになりたいですね。

10年先も「こんにちネギネギ!」

――では、自分たちの10年後の姿をどのように描いていますか。

Megu どこの会場でライブをやるとか、どうなっているとかはわからないけど、この3人でずっと歌をうたっていきたいなと思っています。それは変わらないです。Negiccoも若くない年齢なので、最近は曲も大人っぽいものが増えてきて、「見せる」ものが「聴かせる」ものになってきています。こういった楽曲をいただくのはありがたいですね。今後のことを見据えているからこそ、「聴かせる」楽曲が増えてきたのかな。

Kaede 「武道館の次はドーム」みたいに規模をどんどん大きくしていく、というのではなく、とにかく、お客さんを近くに感じられる場所でライブをしたいですね。あとは、私のおじいちゃん、おばあちゃんは足腰が弱くなってきているんですけど、ライブに来たがっているんです。でも、ライブは「みんなが立って見えなくなるから行かない」ってこの間言われたんですよね……。だから、みんなが着席してゆったりしながら聞いてもらえるライブとか、違う形式もやりたい。Negiccoも年齢を重ねて、大人っぽい楽曲も増えているし、そういうのもありかなと。

Megu仮に武道館で公演ができたら、そのあとはデビューで最初に立った場所で歌いたいです!……と、思ったのですが、この間見たら居酒屋になってました(笑)。

Kaede 武道館の翌日に、地元のお祭りに出ているとか、そういう姿が理想です。

――「見せる」から「聴かせる」というのは「アイドルをやめる」ということですか。

Kaede うーん。「アイドル」って何でしょうね。今は何でもありだから……。でも、私たちは3人とも「アイドルじゃなくてアーティストです」って気持ちはまったくありません。そう言いたい、思いたい人がいれば「アーティスト」でいいし、「やっぱりNegiccoはアイドルだよね」って思う人はアイドルで。結局、私たちではなく、見た人がそれぞれ決めてくれればいいと思います。

Megu 私たちはずっと「こんにちネギネギ!」(※ライブやイベント時に言う決まり文句)って言い続けます!

テレビの全国放送で舞台に立ってから12年。7月30日のワンマン公演「Road of Negiiiiii ~TADAIMA~ 2016 Summer at NHKホール」で、NegiccoはNHKホールに帰ってきます。
8月20日には所沢航空記念公園で土岐麻子、堂島孝平らを招き「NEGi FES 2016」を開催します。公式サイトは、 http://negicco.net/

(NIKKEI STYLE編集部)

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