「時間」と戦うアリス…再びあの世界へ 待望の続編
働く女性のシネマ羅針盤 [アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅]
世界中で愛され続けているルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』のその後を映画化し、大ヒットした「アリス・イン・ワンダーランド」から6年。さらに成長したアリスの物語を描く続編「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」が公開されました。
ジョニー・デップ演じるマッドハッターを救おうと奮闘するアリスを前作に続いて演じた、オーストラリア出身のミア・ワシコウスカが映画のPRで来日し、インタビューに応じてくれました。
有名になっても、いい意味で"ハリウッドセレブ"ぽくないミア。とても誠実に、働く女性たちにこそ、この映画を楽しんでほしい理由などを語ってくれました。
1989年10月14日生まれ、オーストラリア出身。バレエを学び、15歳で演技の道へ。2006年の映画デビュー作「Suburban Mayhem」でオーストラリア映画協会賞新人女優賞ノミネート。2009年の「That Evening Sun」でインディペンデント・スピリット賞最優秀助演女優賞ノミネート。2010年の「アリス・イン・ワンダーランド」で世界的に有名に。そのほか主な出演映画に「キッズ・オールライト」「永遠の僕たち」「ジェーン・エア」「イノセント・ガーデン」「嗤う分身」「奇跡の2000マイル」「マップ・トゥ・ザ・スターズ」「クリムゾン・ピーク」などがある。
――「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」の舞台となっている時代(19世紀)を描いた作品には、船長として男性たちを率いるアリスのようにパワーを持った女性が登場することは、あまりないですよね。パワーを持ちながらも、たくさん悩んで成長していくアリスは、とても魅力的なキャラクターだと思います。
「私も、船長として活躍し、威厳のある強さ、そして自分というものをしっかりと持っているアリスをとても気に入っています。ですが、彼女は周囲からあまり期待を持たれていないんです。それでも、そんな周囲に流されず、自分の価値は自分で決めるものだと信じて進んでいく。これは、30代・40代の働く女性たちに、ぜひ受け取ってほしいメッセージです」
――今回のアリスの衣装は、ドレスに見えるものでも実はパンツだというのがとても興味深かったです。パンツを履くようになったことで、アリスは前作からどのように変化したと考えますか。
「前作より、アリスが自由になったということが反映されているんだと思います。今回はアクションもとても多かったので、私にとっても最高でした! とはいえ、前作よりは動きやすくなったけれど、演じる側としては、それほど自由に動ける衣装とはいえないのですが(笑)」
――映画の冒頭のアリスのように、"時間"は大切なものを奪っていく残酷なものだと考えている女性たちがいるとしたら、ミアさんはその考えをどう思いますか。
「そう考える女性たちにこそ、この映画を見てほしいですね。過去を変えようとするよりも、過去を受け入れて学ぶことによって自由が得られるし、今この瞬間を生きる、今持っているものを大切にすべきだというすてきなメッセージが本作から伝わると思います」
7月1日(金)全国ロードショー (C) 2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト:http://www.disney.co.jp/movie/alice-time.html
ティム・バートン、ジョニー・デップをはじめ豪華スタッフ・キャストが集結した「アリス・イン・ワンダーランド」の"はじまり"を描いた物語。
"アンダーランド"という名のワンダーランドで救世主として戦ったアリス(ミア・ワシコウスカ)。あの冒険から3年がたち、彼女は亡き父の後を継いで船長として大海原で活躍していました。でも、3年間におよぶ航海を終えてロンドンに戻ったアリスは、自分を船長から退かせようとする厳しい現実に直面します。愛する父や理解者を自分のもとから奪い去る"時間"の流れに敵意を抱いてしまうアリス。
そんな時、アリスは"アンダーランド"の仲間から、マッドハッター(デップ)が悲しい過去に心を奪われたと知らされます。マッドハッターを救おうと、時間をさかのぼるアリスは、時間の番人"タイム"(サシャ・バロン・コーエン)と戦うことになるのですが……。
マッドハッターや仲間たちの過去の姿や、赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)、白の女王(アン・ハサウェイ)の幼年期の秘密も描かれる「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」。色鮮やかな映像と、ミアが語るすてきなメッセージを、ぜひ堪能してみてはいかがでしょう。
(ライター 清水久美子)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。