洗顔不要、お手軽メーク 忙しい朝に役立つ美容グッズ
2016年上半期、消費者の節約志向は相変わらずだが、したたかに消費者の財布のひもをこじ開けたヒット商品が多数ある。その中から簡単・便利さで若い女性にヒットした美容グッズを紹介する。
洗顔いらず、朝の時短提案が女性に響いた美容マスク
朝専用の美容マスク「サボリーノ 目ざまシート」(スタイリングライフ・ホールディングス)は15年、バラエティショップで数量限定発売され、早々に売り切れた"幻の商品"だった。
ドラッグストアなどに販路を広げて本格販売を始めた16年は、出荷数量が昨年の数十倍。すでに「美容マスクでトップクラスの売れ行き」(ロフト)を誇る。
従来の美容マスクは、寝る前のスキンケアにひと手間かける"プラスα"の存在。それに対して目ざまシートは、洗顔からスキンケア、保湿下地まで、たった1枚で済ませる逆転の発想で、忙しい朝に美容マスクを使う新習慣をつくった。マスク形状なので付けながら家事もこなせるうえ、外した後は顔を洗わず化粧に移れる。「髪の生え際に液剤が付く煩わしさを防ぐため、マスクはあえて小さめにした」(同社)など、細かな配慮も光る。
5月末には、ドライヤーで髪を乾かす時間を約40%短縮できる「サボリーノ 速く乾かスプレー」も発売。新たな時短ツールが多くの女性の共感を呼んだ。
誰でもプロ並みの「ツヤ肌」メーク、発売2カ月で40万本
見た目年齢や肌の美しさの7割を決めるといわれる、左右の目の下の逆三角形エリア。メークのプロの間では、クマやシミを隠すコンシーラー、光を集めて肌にハリを出すハイライターを駆使して、"盛る"のが常識だ。
これを1本で簡単にできるようにしたのが、フローフシの「エリアファンディ」。これを目の下の3点に付け、本体の化粧筆で軽くなじませるだけで、プロの技にぐっと迫れる。「今の女性のメークは、自然な『ツヤ肌』がトレンド。両目の下側を効果的に見せれば、化粧を厚塗りせずに済む」(フローフシ)。
また、従来のコンシーラーは青グマや茶グマといった肌の状態で色分けされており、自己判断で選びづらかった。そこで同社は、どの肌にも対応できる最適な1色を開発。百貨店のようなカウンセリングをしなくても売れる下地を整えた。その結果、3月にバラエティショップで先行発売されるや若い女性が飛び付き、品切れ店舗が続出。僅か2カ月で出荷数は40万本を突破し、24時間体制での生産が続く。
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2016年7月号の記事を再構成]
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