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お米のおいしさ、銘柄半分・炊き方半分 プロ座談会

高級炊飯器は農家泣かせ

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NIKKEI STYLE

日本人の主食、コメは全国で700種以上の銘柄が乱立する。近年、産地は消費者の胃袋をつかもうと必死になって看板になるブランド米を開発している。消費者としては、銘柄でそれほど味は違うのか、と気になるところ。コメ卸会社の役員と農家、お米博士と言われる「お米マイスター」の有資格者の3人のコメのプロに本当のところどうなのか、語ってもらった。

Aさん=コメ卸会社役員

Bさん=千葉県のコメ農家

Cさん=米穀店経営のお米マイスター

――ずばり、聞きますが、お米を食べ比べて銘柄を当てることはできますか。

食べ比べで銘柄を当てるのは困難

Aさん 正直、無理です。(食味ランキングで)特Aを獲得したクラスになると、それぞれおいしいと思いますが、食べ比べて銘柄を当てろと言われても難しいですね。

Bさん 私は「コシヒカリ」と「あきたこまち」、「ミルキークイーン」の3品種を作っていますが、うちの田んぼでとれたコメに限れば、言い当てることはできます。ただ、そうでもなければ、食べただけで銘柄を特定するのは不可能だと思います。

Cさん 確かに難しい。同じ銘柄であっても、地域や農家によって味は違います。例えば、ブランド米の頂点に位置づけられている魚沼産コシヒカリも5軒の農家のコメを食べ比べれば、優劣が出ます。

――同じブランドでも作る場所や農家で差が出るのですか。

Cさん そうです。土壌の状況や作り方でコメの味は変わります。コシヒカリでも会津産は粒が大きめです。もちろん生産者の力量も影響します。個人的には魚沼産では一日市という地域で作ったコメが最もおいしいと思っています。

Aさん 僕らは農家からコメを仕入れる立場になるのですが、やはりカリスマ農家というのはいるんですよ。うまいコメを多く作る農家ですね。

Bさん 品種と地域の相性もありますよ。例えば、最近、人気の「ゆめぴりか」は北海道じゃないとうまく作れない。以前、自分の田んぼで実験してみましたが、ゆめぴりかを千葉で作ってもおいしくできませんでした。あきたこまちも秋田産が一番です。各地がその土地柄にあった銘柄を開発しているから、当然ではあるのですが。

それに、具体的に言うことはできませんが、田んぼの保水力があまりないとか、あらゆる条件で、どうしてもおいしいコメ作りに限界があるという産地は正直あるんです。極端な言い方をすると、努力しても報われない。これは農家としては同情しますね。

コメの味、7割が食感

――私は、コメの味は炊き方次第じゃないかとも正直、思っています。

Aさん うまさは、食感が大きく左右します。コメの味は7割が食感と言われます。食べた人は「食感=味」と認識しているんです。だから炊き方は大きい。弁当を作る工場では火加減だけをひたすらチェックしている職人もいるほどですから。炊き方がダメなら良いコメもだめになるし、逆に炊き方がうまいと安いコメでもおいしくなるということです。

Bさん 「銘柄半分、炊き方半分」というイメージかな。今は炊飯器の機能がかなり優れている。僕は炊飯器にはこだわって、結構投資しています。例えば10万円と3万円の機種では、同じお米を炊くとだいぶ違う。10万円の機種で炊けば、古米もうまい。下手すると銘柄の価格差を埋めてしまう。高機能化・高級化した炊飯器は、悔しいけど農家泣かせなんです。

Cさん 私も6割は炊き方で決まると思っています。付け加えるならば、炊飯器の価格だけでなく、メーカーによっても微妙に炊き上がりに差がでます。

――国内メーカーの炊飯器は、コシヒカリを基準に作っていると聞いたことがあります。ほかの銘柄を炊いたら、十分に魅力を引き出せないのでは。

Aさん わかってないですね。コシヒカリが基準で問題はありません。様々な品種が世の中にはありますが、9割以上がコシヒカリの親類なんですから。ふっくらとして粘り気があるコメです。

保管技術進み、古米と新米の差は分からず

――なんとなく、味の決め手は炊き方という意見が優勢ですね。

Aさん だめ押しになるかもしれませんが、保管技術も進んでいて、古米でも鮮度がなかなか落ちなくなっているから、新米との差はわからないですよ。

――おいしい炊き方もあるんですよね。

Cさん 多くの人たちが炊き方を知らなさすぎます。まずは3分以上、研ぐのは厳禁。コメが崩れます。炊きあがったコメも蒸気を逃がす作業が絶対に必要です。この基本ができてなければ、いくらコメや炊飯器がよくてもダメなんです。

Bさん 今は精米機も良くなっていて、ぬかはほとんどないはずだから、炊く前にさっと流す程度で大丈夫です。

Aさん ぬるま湯で研いで、氷水を吸い込ませるのが良いっていうのは聞きますね。無洗米ならば研ぐ必要もないから、味の差は出にくいですよ。

――私は、ふっくらして粘り気があるよりも少し堅めのコメのほうが好きです。

Bさん 一番食べ慣れているコメが、一番おいしいと感じるようです。北海道の知人はコシヒカリやあきたこまちよりも地元の「ななつぼし」がうまいと言っていました。僕も(自分の田んぼで作っている)ミルキークイーンを最初に食べたときは、もっちりしすぎていると感じましたが、今はおいしいと思うようになりました。多くの日本人がコシヒカリを食べ続けているから、コシヒカリはおいしいということになっているんだと思いますよ。

Aさん コメの強みは、ほかの食材と比べて味が淡泊なことです。だからこそ、どんなおかずにも合うんです。

(商品部 筒井恒)

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