手間なくすみずみまで 最新コードレス掃除機事情私をささえる最愛家電 コードレス スティッククリーナー(第1回)

働く女性にとって、強い味方となってくれる家電たち。家電コーディネーターの戸井田園子さんに、心から愛着のわく逸品家電を紹介していただきます。忙しい日々の中、家事でつい後回しになりがちなのが掃除です。一番のハードルは、“掃除機を出す”という手間ではありませんか? すぐに取り出せてさっと片付くコードレススティッククリーナーの市場は、この1~2年で約1.5倍に拡大。最新のコードレススティッククリーナーを2回連載でお届けします。

5年以上前の掃除機は昔ながらのキャニスターモデルが一般的だったのですが、2013年ごろからスティッククリーナーが注目され始め、14年には国内大手メーカーからも新製品が登場し人気に火がつきました。現在は、ロボット掃除機とコードレススティッククリーナーをメーンに使い、キャニスターモデルは大掃除用といった流れになってきています。

コードレススティッククリーナーの台頭で、最近では「ちょこっと掃除」のスタイルが広がりつつあります。気づいたホコリを毎日ちょこっと掃除すれば、週末のまとめ掃除よりも衛生的で気持ち良く、時間の節約にもなります。忙しい毎日を送る働く女性にとってコードレススティッククリーナーはもはや必需品と言えるでしょう。

「手元モーター式」と「足元モーター式」の2種類

コードレススティッククリーナーは、ダイソンに代表される手元モーター式と、エレクトロラックスに代表される足元モーター式に大きく分類できます。

第1回は手元モーター式の最新モデルをご紹介します。先端が細くて軽いので、エアコンやカーテンレールなどの高い所やトイレなどの狭い所まで、あらゆる場所に対応できます。その半面、手元にモーターがあるため手首に多少重さを感じるデメリットが。安定感も悪く、ほとんどの製品が自立しません。とはいえ、「そんなデメリットは気にならない」と思うほどの使い心地の良さが感じられます。

吸引力、持続時間、運転音、ゴミ捨て、すべてが向上した無敵クリーナー

DysonV8シリーズ(ダイソン)

Dyson V8シリーズ:8万2944円~10万4544円(税込)

毎分11万回転するデジタルモーターで、吸引力は従来品に比べ約15%向上して一層パワフルに。運転音は従来のモデルよりも50%も低減しています。うれしいのは電池が長持ちになったこと。新しいリチウムイオンバッテリーで、連続使用時間を従来の2倍に延長して約40分になり、家中を一気に掃除できます。

また、「これを待ってた!」と絶賛したいのが、ゴミが捨てやすくなった点。サイクロン上部にあるレバーを引くだけでゴミが落下。ゴム製スクレイパーが、シュラウド(サイクロン機構にある銀色の網目)に付着したゴミもこそぎ落とす設計です。

ダイソンの従来モデルは、クリアビンのフタを開けても、シュラウドとクリアビンの間にホコリや髪の毛がはさまってとても落ちにくく、それを指でカリカリ取らなくてはならなくて「イラつく~」と思っていました。フタを開けたときにホコリが周辺に舞うこともストレスでした。

レバーを引くとゴミ捨てが一瞬で完了

V8ではそれを一気に解消。集めたゴミやホコリはパカッと一瞬で落ち、手も汚れないのは「本当にすごい」のひとこと。ゴミ捨てで感動させられるとは思いませんでした。このような小さい改良こそ大事。「毎日の掃除がストレスなく楽しくなりそう」と思わせてくれます。10万円前後と高額ですが、その価値がある無敵のクリーナーとして太鼓判を押します。

http://www.dyson.co.jp/

           

ノズル交換せずに、5センチの隙間にもスイスイ入る

iT(パナソニック)

panasonic iT(イット):オープン価格(実勢価格8万円前後)

手首を回すと、ノズルがクルッと半回転するのが最大の特徴。ノズルを隙間掃除用の“I字型”と、床面掃除用の“T字型”に簡単に切り替えられます。つまり、ノズルを付け替える手間が一切なく、家具の隙間や下の奥までス~イスイ。日本の住宅は家具が多く細かい隙間が多いので、いちいち隙間ノズルに差し替える手間を省く発想がすばらしいです。

カーペットのゴミをかき出して強力に吸いこむ「高集じんブラシ」や、目に見えない微細なゴミを検知する「ハウスダスト発見センサー」により、すみずみまでしっかりゴミを吸い込む実力派。さらに「こんな機能は見たことがない」と思うのが、壁ぎわでノズル前面がガバッと開き、取れにくい壁のホコリも吸い込む独自の「ガバとり」構造です。

コンセント幅と同じ7.2cmのスリムボディーなので場所を取らず、すっきりと洗練されたデザインは、洋室・和室を問わずどんな空間にもしっくりなじみそうです。

5cmの隙間でもそのまま入っていける

「iT」は“家のすみずみまで”がキーワード。わが家では春と秋に飼い犬の毛が抜けて、部屋の隙間のいたるところに毛の塊があるのは知っていたのですが「ノズルを差し替えるのは面倒だし…」と、見て見ぬふりをしてしまうこともありました。でも、わずか5cmの隙間でも入っていける「iT」を使うと、ソファ、ベッド、足つきチェストの下の奥など「こんな所まで一気に届く!」という驚きとともに掃除する楽しさといったら……。カーペットにからみつく犬の毛もすっかりキレイに取れて気分がスッキリしました。特に足つき家具の多い家には1台あると確実に重宝します。

http://panasonic.jp/soji/stick/mc_bu500j/

          

暗がりのホコリをLEDでしっかり照らす

日立アプライアンス パワーブーストサイクロンPV-BD400:オープン価格(実勢価格6万円前後)

パワーブーストサイクロンPV-BD400(日立アプライアンス)

手元をクルッと半回転させると、ノズルの差し替えなしにスティックからハンディーへ変身する、“トランスフォーマー”型クリーナー。手元モーター式と足元モーター式の中間といえるタイプです。

「小型ハイパワーファンモーター」と「パワーブーストサイクロン」で、フローリングの溝に潜むゴミまでしっかり吸引。回転ブラシの駆動力でグングン前に進んでくれるので、軽い力で掃除ができてとてもラクです。

ヘッド前側を壁に付けたときに、前側から底面へ空気が流れる新開発の「きわぴた構造」で、壁ぎわのゴミも吸引。しかも「ダブル吸引機構」で、ヘッドを引くときに後ろ側のゴミも吸い込み、取り残しがありません。

説明用の写真はPV-BD700(N)

私のお気に入りポイントは、ヘッドの先に発光ダイオード(LED)ランプがついているので暗い場所でもホコリがよく見えること。廊下や洗面所、ベッドの下など、狭くて暗めの場所で大活躍してくれます。ダストボックスが小さめなので、こまめにゴミ捨てが必要という難点はありますが、自立する、ダストケース部が丸洗いできる、回転ブラシは取り外しできて水洗いOKなど、細かい気配りが満載の優等生です。

http://kadenfan.hitachi.co.jp/clean/lineup/pvbd700_400/

       

業界初の車輪付きヘッド、軽い力でスイスイお掃除

FREED EC-SX520(シャープ)

シャープ FREED EC-SX520:オープン価格

業界で初めて、ヘッドに専用モーターで駆動する走行車輪を採用。ハンドルに手を添えるだけでグングン前に進むので、「自分で前に進んでる?」と思うくらい軽い力で掃除できます。走行車輪を吸込口の中心部に配置しているので、テーブルの脚回りなどの狭い場所でも小回りよく動きがスムーズです。 

新機能の「高圧吸引ノズル」で、時速約100kmの高速の風が発生。床の微細なハウスダストはもちろん、部屋の壁ぎわにたまりやすい綿ボコリまで強力に吸い込みます。ファイバー素材を採用した「床みがきブラシ」のおかげで、フローリング表面の皮脂汚れなども拭き取り可能に。着脱式の大容量バッテリーを2個付属しているので、交換して使えば最長約60分間の長時間使用もできます。

手元モーター式の製品はほとんど自立しないのですが、「FREED EC-SX520」は本体が自立する設計です。電話がかかってきたなどでちょっと掃除を中断するとき自立するのは便利。主婦目線で考えられていると思います。クリーナーらしからぬピンクとイエローの配色は遊びゴコロがあり、ジョギングカラーをイメージ。まさにヘッドが軽々と家中を走り、掃除した後は爽快感が味わえます。

http://www.sharp.co.jp/souji/products/ecsx520.html

※第2回記事(明日公開)では、「足元モーター型」の最新製品をご紹介します。

戸井田園子(といだ・そのこ)
 大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、インテリア研究所を経て商品企画部へ。その後、インテリア&家電コーディネーターとして独立。情報ポータルサイトAll Aboutをはじめ、雑誌・新聞・テレビなど幅広いメディアで活動中。家電業界出身ではない中立的な立場と消費者目線での製品評価や、分かりやすい解説に定評がある。

(ライター 内藤綾子)