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日産GT-R、2017型は一段とラグジュアリーに

日経トレンディネット

2016/6/22

「GT-R2017年モデル」(プロトタイプ カラー:オレンジ)
日経トレンディネット

日産自動車は2016年3月、米国・ニューヨーク国際オートショーで「NISSAN GT-R」の2017年モデルを世界初披露し、4月1日には日本でもプロトタイプを初公開した。

■新型は内外装が大きく変化

スポーツセダン「スカイライン」から生まれたスポーツカー「スカイライン GT-R」は、2002年に生産中止となったが、2007年に日産GT-Rとなって復活。その後、改良やマイナーチェンジにより仕様や性能向上は年々進化してきたが、今回初めて内外装が大きく変わった。


日産デザインのアイコンとして取り入れられているV字をモチーフとした「Vモーション」をフロントグリルに採用したエクステリアは、フロントバンパーの開口部を拡大。冷却効果を向上しつつも空気抵抗を低減させており、現行型同様の空力性能を維持。直線的なデザインだったフロントスポイラーは、エッジを強調したレーシングカーをほうふつさせるものになった。リアはGT-Rのアイコンである4灯ライトで、現行形に近いものとなるが、細部に改良を加えて空気の流れを改善した。全体には、よりアグレッシブで質感の高いデザインを目指したという。



■高級な“大人のクルマ”に進化

エクステリア以上に変化を感じるのはインテリアだ。モニターサイズや操作系などを変更している。

ステアリングホイールは、スイッチ類の配置を変えて水平方向の左右部分に集約。スポーツ走行時に活躍するパドルシフトもステアリング固定式になり、ドライバーがステアリングから手を放さずに変速できる角度範囲が広がった。


ダッシュボード中央のモニターは7インチから8インチに拡大。また、カーボン製のセンターコンソールに「ITコマンダー」と呼ぶ操作装置を新設し、インフォテイメントシステムのを操作しやすくしている。こうした操作性、機能性の向上により、従来モデルにあった戦闘機のような機能美を持つ好戦的なコクピットのイメージは薄れたが、高級な大人のクルマへと進化しているようだ。

■“匠”が手がけるエンジンはパワーアップ

一方、エンジンはこれまで同様に日産工場で“匠”と呼ばれる専門家たちがハンドメイドで組み立てる、3.8LのV6ツインターボをパワーアップして搭載。最高出力は現行の550ps/6400rpmから565ps/6800rpmに向上しているという。トランスミッションは改良型6速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を搭載し、より滑らかなシフトチェンジが可能になり、変速時のノイズも低減している。

他にも、マフラーには軽量化と同時に、より心地良いエンジンサウンドを放つという新設計のチタン合金を採用。エンジンの音質を高めるために、回転数などに応じてスピーカーから音を出す「アクティブ・サウンド・コントロール」システムを初採用している。

■ラグジュアリースポーツカーに負けない進化


走行性能を高めつつ、一方で乗り心地にもこだわって吸音材や遮音構造を徹底的に見直した。この結果、ロードノイズや風切音が大幅に減り、全速度域で高い静粛性を実現しているという。スーパーカーらしい性能面と、ライバルとなるラグジュアリースポーツカーにも負けない高級感の両方を進化させたいという思いを感じた。


2016年5月31日まで日産グローバル本社ギャラリーで開催された「NISSAN GT-R 2017年モデル展示イベント」では最新型のGT-Rだけでなく、その歴史を振り返ることができる展示も行っていた。伝説的存在の初代モデルから1989年に8代目スカイラインをベースに開発され、復活を果たした3代目GT-R、そして最後のスカイラインGT-Rとなった5代目まで歴代計6モデルが並ぶ。広報担当者によれば、GT-R2017年モデルは来場者から上々の評判を得ているそうだ。

「スカイライン2ドアハードトップ2000GT-R」(1972年:KPGC10 カラー:シルバー)
「スカイライン 2000GT-R」(1973年:KPGC110 カラー:レッド)

「スカイライン GT-R NISMO」(1990年:BNR32 カラー:ブルー)
「スカイラインGT-R Vスペック」(1997年:BCNR33 カラー:シルバー)

「スカイラインGT-R 4ドア オーテックバージョン」(1998年:BCNR33 カラー:シルバー)
「スカイラインGT-R V-スペックII」(2000年:BNR34 カラー:ブルー)

(文・写真 大音安弘)

[日経トレンディネット 2016年5月27日付の記事を再構成]

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