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貧困女子にならないために年齢別・やっておくべきこと

2016/6/16

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20代から50代まで、女性の時間とお金事情はどう変わっていくのでしょうか。将来困らないために、各年齢でやっておくべきお金の備えをプロに聞きました。

■お金はライフイベントの前にしっかりためておくことが吉

貯蓄はしているが、日々の忙しさに追われて将来のお金のことをじっくり考えられない、という人も多いはず。投資教育家の山崎俊輔さんは「ライフプランを見据えて、各年代にやるべきお金の課題をクリアしていけば、老後のお金の不安もなくなるはず」と話す。

「なかでも25歳と45歳は大きな節目でしょう」。25歳は就職して自分の収入で暮らす力を身に付けるときで、45歳は退職後の生活に向けた具体的な対策を始めるときだ。

「どの年代にもいえることとしては、現役時代にお金を使いすぎないこと、収入を上げる努力を怠らないことです」。そのためにも、家計簿をつけ、収入と支出の把握を。クレジットカードは金利のかからない1回払いのみ。借入金額が大きく、返済期間も長い住宅ローンは、頭金を多くし、定年までに完済できる物件を選ぶなど、負債を老後に背負わない意識も持つべき。「年代ごとのライフイベントを見越した行動計画が大切です」

低金利時代にお金を増やすには、貯蓄の一部を投資に充てることも有効。できれば20代、遅くとも30代から始めて、少額ずつコツコツ長期で運用しておきたい。財形貯蓄や確定拠出年金、NISAなど、節税効果のある制度は積極的に試してみよう。

※読者データなどは、日経ウーマンがインターネット上で実施した調査結果。

【20代後半】

[この年代でやるべき3つのこと]
1.家計簿をつけて自分の消費のクセを知る
2.手取り月収の10~15%を貯蓄
3.会社の昇給の仕組みを知る

将来困らないために、一度は家計簿をつけ、自分のお金の使い方にムダがないかチェック。「家計簿アプリを使えば、通勤途中などスキマ時間に気楽につけられます」。収入と支出とのバランスを取ることを意識しよう。お給料は財形貯蓄や銀行の自動積み立て定期を使った天引きで、手取り月収の10~15%を貯蓄。「半年分の生活費がたまったら、小額から投資にチャレンジ」。会社の人事制度を調べ、昇給や資格手当など給料を上げる仕組みも知り、お給料を増やす最短ルートを探ろう。


【30代前半】

[この年代でやるべき3つのこと]
1.自己投資をして稼ぐ力を高める
2.趣味への出費は限度を決めて
3.結婚や出産の前にお金をためる

「30代は“稼ぐ力”を高めたいとき。月収の10~15%以上の貯蓄を継続しながらも、自己投資にもお金を使いたい。社内の評価が上がって年収アップにつながったり、条件の良い転職ができる可能性も生まれます」。一方、趣味やお稽古、自分へのご褒美にお金を使うことは悪くはないが、青天井はダメ。「お金の使い方の優先順位をよく考えて」。今後、結婚・出産、住宅購入など大きなライフイベントが予想されるとき。イベントに合わせた目標金額を早めに設定し、貯蓄で対策を。


【30代後半】

[この年代でやるべき3つのこと]
1.将来の住宅購入用の資金をためる
2.節税メリットのある制度を使う
3.自己投資をして稼ぐ力を高める

定年退職まで30年程度で住宅ローンを完済することを考えると、住宅購入が現実味を帯びる時期。しかし「慌てず、必要な資金がたまってから購入を」。資産運用はNISAや確定拠出年金など、節税効果がある制度を活用しよう。また、共働きなら互いの源泉徴収票を見せ合い、収入を確認して、将来に向けた資産形成の役割分担を明らかにする。「お金をしっかりためるコツです」。30代前半に引き続き、自分のスキルを高める自己投資も忘れずに。


【40代前半】

[この年代でやるべき3つのこと]
1.家計簿をつけて家計を再確認
2.子育て世帯は高校・大学の学費を早めに準備
3.シングルは住宅購入を考える

40代に入ると、会社員でも多くの人がお給料の伸びが頭打ちに。一方で、結婚して子供がいる人は、生活費や教育費がかさみ、家計が苦しくなる可能性も。「40代になったら、改めて家計簿をつけて、家計にムダがないかチェックを」。通信料金や保険料、光熱費は払い過ぎが多いので要注意だ。シングルなら、「住宅購入を真剣に考えたい。定年後に家賃を払う必要がないので、持ち家があるのはやはり安心です」。購入の際は、50代半ばまでに住宅ローンを完済できる物件を選ぼう。


【40代後半】

[この年代でやるべき3つのこと]
1.60歳までの生涯収入を試算
2.公的年金の理解を深める
3.スキルアップも忘れずに

40代後半になれば、会社でのこの先のポジションが見えてくる。「自分がどれくらい稼げるか分かってくる時期であり、自覚すべき時期」。定年退職までに見込める収入も試算しよう。プライベートでもライフスタイルが確定してくる。「シングル、DINKS、子育て夫婦それぞれ、国の年金制度について理解を深めるなど、老後に向けた備えを始める時期です」。70歳まで働くことが当たり前の時代に備え、今後役立つスキルを身に付けることも検討しよう。


【50代】

[この年代でやるべき3つのこと]
1.60歳までの収入を試算し貯蓄目標を立てる
2.65歳まで働く準備をする
3.定年時までにローンを完済

多くの人は、定年まであと10年足らず。具体的に退職後の資金計画を立てよう。退職金があればその水準を確認し、60歳までに増やせる貯蓄額と合わせて老後の準備目標を定めよう。50歳以降、「ねんきん定期便」には、老齢年金の年金見込み額が記載されるようになるので、退職後の生活も見えてくる。住宅ローンは定年前に完済を目指そう。「50代は退職に向けてお金を貯める、最後のチャンス。頑張っただけ、老後は確実に豊かさが増します」。65歳までの無年金期間は働くことも忘れずに。


この人に聞きました

投資教育家
山崎俊輔さん
中央大学法学部卒業。企業年金研究所、FP総研を経て独立。ファイナンシャル・プランナー、消費生活アドバイザー。著書は『20代から読んでおきたい「お金のトリセツ」!』(日本経済新聞出版社)など。

(ライター 三浦香代子)

[日経ウーマン 2016年6月号の記事を再構成]

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