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夢がかなう人、かなわない人を分ける「ある法則」

池田千恵の「しなやか発信力」の磨き方

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日経ウーマンオンライン

「がむしゃらに夢を口にし続けていたら、知らないうちに応援してくれる人がどんどん増えて、気付くと大きな力になっていました」

「あきらめなければ、夢はかなうのです」

活躍してキラキラ輝いている人が、雑誌やドキュメンタリー番組などでこのような発言を見聞きすることがあるかもしれませんね。

この発言をそのまま信じて、夢を口にし続けた結果、かなう人と、かなわない人がいます。その差は一体どこにあるのでしょうか。

夢がかなう人と、かなわない人の差とは

私は「勘違い夢語り」か、そうでないかの違いなのではと思います。

 「勘違い夢語り」とは、歯を食いしばって頑張っていれば、みんながきっと自分のことを応援してくれるに違いないと勘違いして、夢の応援を(本人はそういう自覚がなくとも)他人に強要する人のことです。

どうしてもかなえたい夢があり、その衝動に突き動かされて動いている人は、その夢を思い浮かべるだけでも心臓がドキドキして、ワクワクが止まらなくなっています。そこまでは良いのですが、その情熱を周囲にぶつければ、きっとみんなが一緒にワクワクしてくれて応援してくれるはず、という思い込みから説明を省略してしまったり、おざなりにしてしまったりする人が多いのです。

・なぜあなたがその夢をかなえる必要があるのか?

・その夢を応援した人に、どんな良いことがあるのか?

・夢が実現した結果、世の中がどのように変わるのか?

このような相手の疑問に答えられますか?

情熱と勢いだけで夢が現実になるほど、世の中は甘くありません。夢は周囲の協力なしには達成できないからです。

「勘違い夢語り」モードに入ってしまったら最後、「頑張っている自分をみんな応援してくれるはず」「頑張っている私を見て!」「どうして応援してくれないの?」という思い込みが強くなり、それが周囲からは押しつけと感じられ、敬遠されます。その結果、最初は協力してくれていた人さえも離れていってしまうのです。

ちょっと厳しい現実を伝えましたが、実は私も昔「勘違い夢語り」をしてしまっていたので、勘違いしてしまう気持ちも良く分かります。

私は新卒で外食企業に入社しました。当時私は料理研究家やフードコーディネーターとして独立することを夢見ていました。そこで私は会社の方向性、自分の置かれた環境などを無視して、「私は商品開発部に行きたい」という希望だけを、声高に主張していたのでした。その気持ちの裏には、「私は将来、料理研究家になるべき人間なのだから、会社はそれを応援してくれるに違いない」という思い上がった気持ちです。

今思い出しても恥ずかしく、消え入りたくなる「黒歴史」です。「なんであなたの夢を私が応援すべきなの?」「私に何のメリットがあるの?」「あなたを応援することで、世の中はどのように変わるの?」という問いには全く答えず、権利ばかりを主張する、痛い人でした。

幸い、「手が焼けるやつだな」とイライラしながらも本気で叱ってくれる上司がいたお陰で、徐々にその勘違いから脱することができましたが、あのままの人生を送っていたら、私は誰にも応援されず、ただ「頑張っている私を見て」と主張するだけの人間になっていたことでしょう。そう思うとゾッとします。

夢を現実にする人の「論理と情熱のバランス」

 夢をどんどん実現していく人は、論理・情熱・巻き込み力の3つのポイントを理解し、バランスよく備えています。論理だけだと冷たい人ですが、情熱だけだと痛い人です。あふれる情熱を論理でくるんできちんと発信できたとき、仲間を巻き込み大きな目標を達成できるようになります。

一方、「勘違い夢語り」の人は、情熱だけで突っ走り、相手を「協力したい」という気持ちにさせることができずに空回りしています。

あなたが「勘違い夢語り」で終わらないためにも、自分が実現したいことと、世の中のニーズがどう関連づけられて、自分の活動がどれだけ世の中の役に立つかを論理的に伝えられるよう意識しましょう。そうすれば、協力してくれる人の数もぐんと増えます。

勘違いのまま暴走しないための「PPTの法則」

では「論理・情熱・巻き込み力」を備えるためには、具体的にどんなことに気をつければ良いのでしょうか。私は「PPTの法則」を意識することが重要だと考えています。

PPTとは、以下の略です。

・P(Purpose:目的) 目的を明確にする

・P(Process:課程) 夢までの道のりを分析する

・T(Teamwork:チームワーク) 相手に協力してもらえる自分になる

あなたが夢を見つけて、達成していく課程には、かならずこのPPTが含まれています。

明確な目的(Purpose)がないと、「何のために?」という相手の質問に答えることができませんし、周囲の意見にころころと左右されてしまいます。そのときどきで意見がブレる人の夢の実現に協力しようと思う人なんていません。

夢までの課程(Process)を分析せず、ただ「うまくいけばいいな」とぼんやり願うだけなら、具体的なステップを踏み出すことができません。協力しようと思った相手がいたとしても、どうやって手をさしのべたら良いのか分からないので、いつまでたっても夢はかないません。

Purpose(目的)、Process(過程)をしっかり考えた上で、周囲に相談したり、助けてくれそうな人を説得したり、楽しそうだから協力したい、と言ってもらえるように行動する、つまりチームワーク(Teamwork)を意識しなければ、孤軍奮闘で夢までの道のりは遠いものとなります。

PPTはパズルのピースのようなもの。どれが欠けても夢をかなえることができないわけです。

PPTの法則を意識して、夢に向かおう

「夢はかならずかなう」という人もいれば、「夢なんて馬鹿なことを言ってないで、もっと現実を見た方がいい」と、夢を途方もない、かなわない妄想のように言う人もいます。

このように「かなわない」「かなう」の、全く正反対の意見があふれている理由は、夢を現実にするには「何のためにその夢が必要か(Purpose)」「夢の実現にはどのようなプロセスが必要か(Process)」「その実現が、自分以外の誰かを幸せにするものか(Teamwork)を過不足なくきちんと分析し、示す必要がある、ということがあまり知られていないからなのではないかと思います。

「あきらめなければ夢はかなう」と言って、実際に夢をどんどん実現していく人は、単に「あきらめなかった」だけではなく、無意識のうちにPPTの法則を応用しているのです。

それが分かれば、「夢なんてどうせかなわない」とあきらめる必要はありません。雑誌やテレビでキラキラ輝いている人を「私とはしょせん次元が違うし」と、冷めた目でみる必要もありません。

私はよく「自分で自分の人生を邪魔しないで」という話をします。可能性を狭めているのは、環境でも親でも友人でも家族でもなく、自分自身だと思うからです。もしも「自分なんてせいぜいこんなもんだ」というあきらめと、「今の自分がこんな状態なのはおかしい」という悔しさの間でせめぎあう瞬間があるなら、PPTの法則を活用して自分の夢の棚卸しをしてみましょう。

自分の夢がPPTの法則に沿ってきちんと説明できるかを振り返ることは、自分の人生の選択肢をさらに広げる手段でもあるのです。

池田千恵(いけだ・ちえ)
株式会社 朝6時 代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部卒業。外食企業、外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。企業や官公庁、個人に向け、図を活用したプレゼンテーション資料作成術、企画書作成術や会議進行術など、「伝わる」コミュニケーション全般について指南。女性のキャリア形成、ダイバーシティーなどをテーマに講演、著述活動も行う。『絶対! 伝わる図解』(朝日新聞出版)、『描いて共有! チーム・プレゼン会議術』(日経BP社)などプレゼン・図解に関する著書多数。

[nikkei WOMAN Online 2016年5月13日付記事を再構成]

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