岡副麻希 ボロボロになっては買い替えてきた三代目
著名人が、お気に入りのモノについて語る連載「私のモノ語り」。今回の語り手は、フリーアナウンサーの岡副麻希さんです。大学時代、足ひれを付けて泳ぐ「フィンスイミング」の日本選手権1500メートルの部で優勝し、『めざましテレビ』(フジテレビ)などでもスポーツやお天気キャスターを務める彼女が大切にしているモノとはなんでしょう。「カワイイ!」と買い続けてきたモノとは? お気に入りのモノを長く使い続ける理由とは?
少女時代から大好きな「ファミリア」のグッズ
子どもの頃、私の出身地、関西で流行っていたのが「ファミリア」のグッズです。ファミリアは子ども服やベビー用品のブランドで、神戸出身の坂野惇子さんたちが立ち上げたもの。坂野さんは次のNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』のモデルとして描かれる方なんですよ。
友達がファミリアのグッズを持っていて、ずっと羨ましかったんです。でも「買って!」とお母さんにお願いしても、なかなか買ってくれない。だから中学2年の時、初めてこのバッグを買ってもらったときはうれしかった。それから毎日のように通学に使って、ボロボロになったら買い替えて。これは三代目なんです。
ペンケースも、ファミリアのもの。高校生の時に買ってもらったんですけど、使い込みすぎて、ジッパーの金具が壊れてます(笑)。
好きなところは、生地が丈夫で破れないところ。そして、見るたびにテンションが上がるところ。カワイイし、赤色というのもあって、「がんばろう! 勉強しよう!」とモチベーションが上がるんです。
大学に入ってからも使っていましたね。大学生ともなると、みんなもっと小さいペンケースを使うんですけど、私はずっとこれ(笑)。よくみんなに驚かれました。
「ファミリア=カワイイ」というイメージが自分の中に強くあるんですよ。母に聞くと、赤ちゃんの時に使っていたベビーベッドの毛布もファミリアだったみたい。その影響もあるのか、今でもタオルやクリアファイルなど、ファミリアのものをけっこう持っています。
幼稚園の頃から使い続けている缶ケース
これはばんそうこうが入っていた缶ケースです。でも私はずっと、綿棒入れとして使ってきました。
使い始めたのは、幼稚園のとき。私はベビースイミングから水泳をやっていて、プールから上がると耳掃除をする習慣があったんです。だから綿棒は必需品。このケースは、綿棒を入れるのにちょうどいい大きさなんです。しかも缶なので、棒が曲がらない。
この綿棒入れも、今も使っています。さすがに古くなってきたので、「いいかげんに捨てなさい」と母に言われるんですけど、これ以上ピッタリのものはなくて。
一度いいと思うと、ずっと使いたいと思うタイプなんです。使いたいというか、替えたいと思わないんですよね(笑)。
あまり買わないのに、部屋はモノであふれている
よく古いものを使っているので、「それ、まだ使うの?」と友達に言われます。お財布も中学生の頃から使っているものを使い続けていますし。去年、大学の卒業祝いとして母が長財布をくれたんですけど、それを使うのは、ちゃんとしたお出かけをする時だけ。
洋服も、それが本当に気に入って、毎日でも使えると思ったものしか買わない。重視するのは、着心地や触り心地。ストレス解消に衝動買いをする、ということもないです。
こんなふうに言うと、部屋にモノが少なそう……と思われそうですが、逆です。昔からのものを捨てられないから、モノであふれています(笑)。捨てられないし、新しいものに買い替えるのが嫌なんですよね。勢いが必要なので……。
今欲しいものは、レイコップの布団クリーナー。私は布団干しが好きなんですが、干すだけじゃ除菌できないと聞いて、気になっています。柔軟剤も気になりますね。お洗濯も好きなので。家に帰ると、睡眠3時間で出かけなきゃいけないような時でも洗濯を始めてしまう。着たものは、すぐに洗っておきたくて。
キレイ好き? でもお部屋はキレイとはいえなくて、タンスから雪崩が起きそうです(笑)。
◇ ◇ ◇
気に入ったものは大事に使い続ける岡副さん。後編では、母校愛、母の愛など、さまざまな「愛」にあふれたモノを紹介します。
1992年、大阪府出身。2014年、早稲田大学文化構想学部在学中に、フジテレビ朝の情報番組『めざましテレビアクア』にレギュラー出演。15年からは『めざましどようび』のお天気キャスターとして活躍し、16年より『めざましテレビ』のスポーツキャスターも兼任。特技は水泳、水球、ピアノ。12年には、足ひれを付けて泳ぐ「フィンスイミング」の日本選手権1500メートルの部で優勝したことも。
(構成 泊貴洋、写真 中川真理子)
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